MMAキャリアわずか3戦ながら元UFCファイターを撃破する実力と、物怖じしない傍若無人なキャラクターで大注目を集めるKINGレイナインタビュー! 4月のRIZINでは90キロ以下契約でジャジー・ガーベルトと対戦。ブレイク待ったなしの“いま最も危ないオンナ”に迫った!
「元UFCは負けて降りてきてる相手。勝って当たり前でしょ?」
「無差別でもいいし、UFCにも早く行きたい。私はロンダ・ラウジーになる」
レイナ (椅子にドカッと座って不機嫌そうに)あ、どうも。
レイナ うーん、どうなんだろ? ツイッターとかは騒がしい感じはしますけど、実感とかはまだないですね。まあ、気になるでしょうね。こっちからすれば、どうでもいいけど、べつに。
レイナ 自分でつけました。
――いきなり「KING」を名乗った。
レイナ おかしいですか? KINGしかないでしょ。
――KINGしかないですね、たしかに(笑)。
レイナ なんかぁ、普通に練習しているときから、男子のことを押さえ込んだり倒したりて、私が勝っちゃうんですよ。ま、当たり前なんですけど。
――当たり前でしょうねぇ。
レイナ 普通の男子では相手にならないでしょ。それを周りからは「オヤジ狩り」ってよく言わるんですよね。
――オヤジ狩り!(笑)。
レイナ 「レイナ、またオヤジ狩りすんなよ~」とか、からかわれることがよくあるから「そうか、自分は強いイメージなんだな」と思って。で、「リングネーム決めろ」と言われて、何がいいかなあと考えたときにQUEENじゃないしなあ~って。
──まず「QUEEN」という候補があったんですね。
レイナ 一番になりたいし、強いイメージってなんだろう? って考えたときにKINGがいいかなって。「レイナ」というのは本名なんですけど、この名前は自分でも気に入っているから。なので「KINGレイナ」。周りにも「いいじゃん」って言われて「でしょ?」みたいな。
高田本部長の隣でもこの態度! ©RIZIN FF
──そんなKING選手は、もともとは柔道出身なんですよね。
レイナ 柔道やってました。
──柔道はどういう動機で始めたんですか?
レイナ 小1のときに、お父さんが道場に連れて行ってくれたのがきっかけで。人間を投げたりしているのがメチャメチャ楽しそうに見えたから「やりたい!」と思って。そこから。
──いまKING選手は20歳ですよね?
レイナ ハタチ。
──子供の頃はK-1やPRIDEの人気が高かったですよね。柔道やってたわけですから興味は湧きませんでした?
レイナ ぜ~んぜん興味なかった。
──あら。
レイナ 試合を見たこともない。基本的に柔道でも有名な選手のことは全然知らないし、両親に「この人、凄い柔道家なんだよ」と教えられても「ああ、たしかに凄いね……」みたいな。いまでも「誰か好きな選手いる?」とか聞かれても、詳しくないからわからないんだよねって感じ。ただ、唯一カッコいいというか、憧れているのはロンダ・ラウジーです(急にかしこまって)。
──なるほど。ロンダ・ラウジーも柔道出身ですね。
レイナ MMAを始めた頃に、私と同じ体重ぐらいで有名な選手がいると聞いて。実際に調べたら「うわ、この人、めっちゃキレイじゃん!」って。試合でもスゲエ強いし、柔道でもオリンピック出てたことも知って、ますます憧れて。だから、あの人だけです。私は、あの人の立場になりたいんです。
──ロンダ・ラウジーになりたい!! と。
レイナ 気になるのはロンダ・ラウジーだけかなあ。
──ロンダ以外は興味ないのは、自分が一番じゃないと気が済まないからですかね?
レイナ そうかも。けっこう小さい頃から自分が一番だったから。いまと、ほぼほぼ変わらないんだけど。親にも兄にも「昔のまんまだな」と言われるし。
──あ、お兄さんがいるんですね。お兄さんも柔道を?
レイナ いや、兄はスポーツ系じゃないですね。父は柔道でインターハイに出てて、母は陸上選手。だから運動が得意なのかなって。
──スポーツマンの血を受け継いでる。その性格と腕っぷしだったらケンカなんかも強そうですけど。
レイナ ケンカは一切したことないです。みんなに「ケンカとかしてそう~!」と言われるんだけど、全然。逆に怖がられちゃって、誰も寄ってこなかったから。
──ハハハハハハ。
レイナ 小学校のときに柔道の大会で優勝したりすると、学校のみんなの前で校長先生から表彰されるんですよ。だから「あいつ、マジでヤバいヤツだ」って思われちゃって、ケンカ売られない。
──警戒人物認定(笑)。
レイナ だから、ちょっと悪さしているヤツらとかには、逆に「仲間になろうぜ!」みたいに寄ってきてて。
──女子からはどういう反応なんですか?
レイナ 女子はねえ~。私、あんまり女子と仲良くしてなかったんですよ。女子嫌いなんで。
──女子が嫌いってどういうことですか?(笑)。
レイナ 女子って、すぐにグループ作ったりするでしょ。ああいうのが大嫌い。だから浅く広くという感じで、とりあえずは付き合うけど、そんなに深くは入り込まないみたいな。おかげで中学も高校も一人か二人ぐらいしか繋がってないから。でも、べつに困ってないから。実際問題、私は自分のやることで忙しいし、遊んでいるヒマはなかったから。
──柔道はいつまでやっていたんですか?
レイナ 高校を卒業して、1年間は実業団。でも、実業団といっても名前だけだったんですよね。
──名前だけというのは?
レイナ 名前だけ借りて試合に出るというケースがあって。でも、それだと練習場所がないんですよね。ALSOK(アルソック)とか大きな企業は自分の道場があるじゃないですか。でも、私の場合はいろんなところに出稽古に行かないと練習できなくて。
──つまり、企業の所属だけど、選手が独自に活動する形式なんですね。
レイナ そういうこと。やっぱりチームの道場を持っているところは強いですよね。大変だから柔道はやめちゃった。
──柔道をやっているときに、ほかの格闘技に興味はありました?
レイナ サンボはやってましたね。
──サンボの大会で優勝されてますね。
レイナ 知り合いのツテで高校のときからサンボの練習には行かせてもらってて。サンボをやることで寝技が強くなりましたよ。
──サンボは柔道に活かすための練習だったんですね。
レイナ それで柔道を「やめようかな……?」ってときに、そのサンボのジムでキックボクシングのフィットネスコースが始まったんですよ。ちょっとやってみたら「メッチャおもしろいじゃん!」って。
──MMAはフォットネスがきっかけなんですか?
レイナ そっからハマっちゃったんですねえ。もともと身体は柔らかいほうだから、ハイキックとかもすぐできたし。そのサンボのジムでキックボクシングのフィットネスを始めなかったら、いまの私はなかったかも。
──「KINGレイナ」が誕生しなかったかもしれないんですねぇ。
レイナ そこで教えていた人がMMAの選手で、日本サンボ連盟の役員の一人でもあるんですけど、安藤喜友さんという方で。キックをやり始めて2~3ヵ月ぐらい経ったときに、キャリア2~3年の女子とスパーリングしたんですね。私より体重が軽い人だったんですけど、「さすがに2~3年やってるから大丈夫でしょ」って。ヘッドギアつけて、そこそこ本気のスパーリングをしたら、右フック一発で簡単にブッ倒しちゃっいましたね。
──右フック一発で!
レイナ 「あれ、こんなんなっちゃうの?」って。
──自分の強さが把握できていないという。
レイナ というか、いまだに自分の強さはわかってないですよ。
──なんという名言!(笑)。
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