Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは……
今度こそMMA版労働組合設立か!ジョルジュ・サンピエールとビヨン・レブニーの珍コンビが母体組織立ち上げ!
今度こそMMA版労働組合設立か!ジョルジュ・サンピエールとビヨン・レブニーの珍コンビが母体組織立ち上げ!
この連載でこれまで避けてきた話題の1つに、MMAファイターの労働組合結成の動向がある。どうしても堅い話になりがちで、かつオクタゴン内での戦いに直ちには影響を与えないため、ピンとこないトピックスであることは確かである。
しかし、たとえば日本のプロ野球でも2004年、近鉄とオリックスの合併発表に端を発する球界再編問題において、当時の古田敦也会長率いる日本プロ野球選手会が、12球団制の維持などをめぐってシーズン中に2日間にわたるストライキを決行し、事態の推移に大きな影響を与えたことは、古いスポーツファンならご記憶だろう。その後もフリーエージェント制を実現させるなどの活動を行っている。
つまり、選手の立場に立って経営と対等な立場で選手の待遇改善や地位向上に資する交渉を行い、何か問題が生じた場合には裁判やストライキといった手段をとって事態の収拾に当たろうとするのが労働組合という存在なのだ。やはり存在するとしないとでは、経営に対するプレッシャーは雲泥の差であるといえよう。
筆者が定期的にウォッチしている複数の米MMAサイトでは、2016年最大の話題の1つはMMA版の労働組合結成への動向であるとする記事が繰り返し発表されている。しかしこれまでのところ、確かにいくつかの組織が形式的に立ち上がりはしたものの、なかなか表だった活動が見られなかった。
そもそも個人競技である格闘技では、選手が一堂につどって労働組合を結成するという考えがあまり馴染(なじ)まなかった。力でのし上がってやるというファイターの闘魂は、あくまでも個人に宿るものであり、実力を証明するのもあくまで個人の責任だと考えられていたからである。
しかしここに来て風向きが変わっているといえう。特に今年7月のUFC売却に伴い、買収額が40億ドルだったとか、売上に対するファイトマネーの比率がわずか15%であることなどのデータが明らかになるにつれて、多くのトップファイターが、自分も操り人形にすぎなかったということを自覚し始めているからだ。自力でのし上がってきたと信じていた人たちが、実際には他人に操られていたと分かった時、モチベーションの方向性が変わることがある。どうやら舞台裏にはさまざまな動向が渦巻いているようなのだ。
米国時間で11月30日(水)に、UFCのスーパースター、ジョルジュ・サンピエールと、元ベラトール総帥のビヨン・レブニーが記者会見を行い、MMAアスリート・アソシエーション(MMA選手協会、Mixed Martial Arts Athletes Association、以下MMAAA)の立ち上げを発表した。意外なコンビの登場に、どんな爆弾が落ちるのかと興味津々の記者が100名も参加した。
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