「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2022年12月06日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2022年12月20日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2022/12/06配信のハイライト
- ワールドカップ「2000万同時接続」のすごさ
- 「マイナカードにチケット機能」と「中国コロナの乱」
- トランプ離れとマイナカードアンケート、「マスクのおかげで法規制?」
- 納得いかない『すずめの戸締まり』と「裁判所は独自の税金を取るべき」
- しれっと嘘をつくChatGPTはチューリングテストをパス
- ChatGPTと「正しい情報を見つけるリテラシー」
ワールドカップ「2000万同時接続」のすごさ
山路:コメントで心配していただいたんですが、相変わらず(包帯でぐるぐる巻きになった右腕を見せながら)こんな調子、あと1週間ぐらいでシーネっていうんですか、この添え木、副木が取れると思うんですけど。ちょっと言い訳するならば、関節面から割れ目が入っとるんで、広がりやすい割れ方をしとるという、
小飼:なるほどね、固定しなきゃいけないんだ。でもあれですね、昔ならではの添え木ですよね。これはアルミかな、
山路:今は違うんですか、
小飼:最近のやつだと3Dプリントして腕にぴったりはまるやつとかあるじゃない。日本ではまだあれかな、そもそもそういうのやると保険きかなくなるのかな(笑)、わかんないけど、自由診療であれば、かっこいいやつあるじゃないですか、すごい、
山路:そこまでの重症ではないみたいですけどね(笑)、ただ手術になる可能性もあったから、けっこうドキドキしましたよ。プレートで固定する可能性でもないわけじゃないみたいなこと医者に脅かされたんで。
小飼:おー。
山路:ということでご心配おかけしますが、順調に回復はしております。でもやっぱ痛みとかなくなってきて、人間の自然治癒能力、すごいもんですよね。
ということでまず最初の話題、サッカーのワールドカップ、
小飼:そうだ、怪我の治るというのは後でちょっと話題振ります、やりますので、ちょっとそれは後回しにして。
山路:サッカーのほう、行っちゃっていいの?
小飼:はい。
「弾さんダウンコート着てる」(コメント)
小飼:はい、
山路:ワールドカップ、とにかく日本がけっこういい成績、決勝トーナメントまで進んで、それ以上にIT的に話題になったのがAbemaが全試合を中継して、なおかって2000万人の視聴を、同時視聴をさばいたという。
小飼:それでも少し溢れちゃったというね。
山路:制限あったんですか?
小飼:制限かかるかもしれないって2000万のところでちょっと制限が入ったみたいだけれども。だからこれはすごい、には2つ意味があります。まずそれだけの配信をさばいたというのがすごいと、純粋にいい意味でのすごいということ。あともう1つ、ネット配信というのが同じコンテンツを配るにはいかに非効率かという。
山路:あっはっは。
小飼:はい。2000万ってすごいって言いますけれども、放送であれば東京タワー、では今はなく、スカイツリーだっけ、スカイツリー1本ですよ。配信サービスのためにAbemaというのか、サイバーエージェントがいくら払ったのかと、放映権とは別に。
山路:クラウドフレアとか、Akamaiとかそのあたりですか、
小飼:そうそう、複数使ってるというのか、使ったはずなんですけれども。
山路:相当な金を払う、
小飼:はい、何重にも、ものすごい非効率なんですよね、それをユニキャストで配信するというのは。放送であれば、ブロードキャストできるというものを。それでもワールドカップクラスの、超バカデカコンテンツの生放送でも、ユニキャストで行けてしまったというのが。前からだからもう、ネットワーク屋さんはそれがいかに非効率かというのをずっと知ってたので、マルチキャストですとかいろいろ技術を開発しようとしてたんですけども、YouTubeがtake offしたあたりで、あ、これもう、普通のユニキャストで、放送ではなくて通信の枠組みでいけるんじゃねと言うので、
山路:マルチキャストとユニキャストっていうのはどう違うんですか?
小飼:ユニキャストというのは宛先1個だけなんですよ。基本的にWebブラウザというのは端末1個だけに対して、端末1個どころか、ブラウザの1タブに対して送信してますよ。でも、ワールドカップみたいなものというのは中身同じなわけじゃないですか。ものすごい無駄ですよね。しかも、この場合、ビデオオンデマンドではなくて、生放送なので、あらかじめコンテンツを各地のサーバーに配っておいてから、そこから取ってもらうというやり方もやりにくいですよね。数秒ぶんぐらいだったバッファできますけども、ほんの数秒ぶんぐらいとか。
山路:これって数秒ぶんぐらいはをバッファしてるものなんすかね、実際問題として。
小飼:実際問題はしてるし、してるが故に、それ由来のレイテンシーというのがあるわけです。だって地デジですらあるわけですよ。
山路:そうか、時刻も遅れるわけですもんね。
小飼:だから、すごいローカルなバッファもあります。テレビというのか、デコーダーの部分の遅延というのもあるので。じつは生放送的には、デジタルって不利なんですよね(笑)。有利なように見えて。エンコードしてデコードして。その間の情報を一時的に貯めてってしなければいけないので。それだけ非効率なことをしてて、要は100万倍オーダーの非効率をしても、
山路:100万倍オーダー(笑)、
小飼:100万倍オーダーです。
山路:ほえー。
小飼:受け入れられるだけのインフラストラクチャーが整ったっていうのは、何重にもすごいことなんです、
山路:そのインフラストラクチャーっていうのは、サイバーエージェントの技術だけじゃなくって、もうこの日本の光ファイバー網とか、
小飼:その通りです、フレッツとかさ、ソフトバンクのなんちゃらとかっていうの、べつにサイバーエージェントがやってるわけではないでしょ。だからみんなでよってたかって積み上げてった結果、これだけのことができるっていうのはなかなか感動するものがありますよね。でもよく考えてみると、1円で買えるものに2000万円出してるわけですよ。でも、「僕は億万長者だから、それに2000万払いますよ」と。普通だったら1円で買えるものを2000万で払いますよっていうのを、ものすごい超富豪的ですよね。というのを言われなければ、気づきもしない。そこもまた富豪的じゃありません?
山路:サイバーエージェントも2000万同時接続したらすごいでしょとは言って、その下の仕組みのことは言ってないですもんね、
小飼:その通りです。
山路:これ、10年前だったらできなかったんですか、やっぱり。
小飼:10年前でも苦しかったですね。10年前はあんまり家にファイバーとか来てなかったじゃないですか。10年前はまだADSLとかがかなり現役で頑張ってて。けっこうあれじゃないかな、今でもフレッツのハードウェアはGbit行けるはず、Gbitどころか、10Gbit行けるはずなのに局舎で詰まっててクソ遅いっていう例が(笑)。
スタッフ:質問です。
小飼:はい。
スタッフ:ちょっと今日はマイクなしですみません。ってことはですよ、地上の電波、というのはそれだけの価値があるということでよろしいんでしょうか?
小飼:それだけの価値があった、の。だけどその電波を使わなくても、同じ、実質放送というのを通信でできてしまったっていうところがすごいわけです。だけど、やっぱり考えてみるともったいないんだよね。だいたいその天井が2000万だというのもわかったわけですよね。そうですよ、ひとくちに2000万って言っていましたけど、クロアチアの人口ってどれだけでしたっけ、
山路:300万とか400万、
小飼:そんなもんですよね、a few millionsですよね。20 millionには行ってないですよね。
山路:これ、Abemaは今回そういう技術的チャレンジというか、やって、なおかつそれで相当なやっぱりご利益を得たんですかね、その成果というか。
小飼:そこはどうなんでしょうね、Abema一番不思議なのは、どこでどうやって金取ろうかというのが、外から見てわかんないんですよね(笑)。
山路:プレミアム会員の制度は、いちおうあるじゃないですか、
小飼:U-NEXTとかはわかる、普通に対抗馬もね、Netflixとかディズニーだとかあるじゃないですか。サブスクリプションモデルですよね。
山路:もともとコンテンツがね、最初からあるやつは、
小飼:しかもU-NEXTの場合っていうのは、個別買いもできますよね。だから、ある意味すごい普通ですよね。あっちならわかるけども(笑)、Abemaはいったいどこで金をとろうとしてるのかな。
「紅白は難しいのか」(コメント)
小飼:たぶん法律がネックになるんでしょうね。今のところNHKってビデオオンデマンドというのもやってますけど、要はNHKの加入者にしか使用できる状態にしなければいけないじゃないですか。だって、地上波だってスクランブルしてるでしょ。災害でもない限りは。必然性ないのに。むしろ法律の問題でしょうね。
山路:これしかし本当、ネットでここまでできるとわかったんだったら、2000万のワールドカップの中継はイレギュラーなこととしても、地上波でのテレビの放送、いわゆる放送っていうものの意義って結局、何なんっていう話ですよね。
小飼:だから、あれなんだよなー、テレビ側が、
山路:電波空けろって、
小飼:電波空けろとかじゃなくて、どうやって共存するのかっていうのを、技術レベルまで含めて、ちゃんと考えてこなかった。たとえばもう、もはや後の祭りだけれども、ルーターにテレビの信号線もつけて、それを規格化しておいて、たとえばこういう放送の時というのは、混んでるチャンネルの場合というのは、ブロードキャストのほうに切り替えてっていうのは技術的にはできたんです。
技術的にはできたけども、もはやそんなことがなくても見れるようになっちゃったわけですよ。普通のインターネットの何億チャンネルって言うのに比べれば、日本だけでも、端末の数だけチャンネルがあるのと同じですからね、衛星放送とかでも数百だけだけれども、でも、じつはそれだけあれば負荷分散ってかなり楽なわけですよね。いちおうワールドカップみたいな、あるいはさっき紅白っていう言葉も出てましたけれども、シームレスに切り替わる。
山路:まさにテレビとネットの融合っていうような、
小飼:技術的にも融合っていうのはできたはずなんですよ。そこはスーパーテクノロジーはいらない。スーパーテクノロジーはぜんぜんいらなくて。
山路:これってちなみに世界でその取り組みやってるとこってあったりするんですかね、そういうふうなテレビと、
小飼:ない、
山路:ない、まだTCP/IPなんかの規格のところでもそういうことは検討もされたりしてない?
小飼:他の国というのは、日本以上に技術にまで投資するだけのお金もなければ、
山路:え、そうなの、
小飼:経営判断する人もいなかったから。
山路:日本よりも?
小飼:日本よりも。日本、NHKはかなりやってるほうですよ、だってHDTVの規格っていうのはNHK主導で、
山路:ハイビジョンから源流はきてるわけですもんね、
小飼:4K以降のデジタルのやつっていうのはまた変わってきてますけれども。だからNHK以上に技術にも投資してるっていったらBBCぐらいじゃないか。ちなみにはBBCは独自の動画コーデックまで開発しましたからね。
山路:ええ、すごいな、あいかわらずBBCは。
小飼:デファクトスタンダードはとれなかったけど、でもそれぐらいはやってたから。NHKもちゃんとハードウェアの研究とかもやってるわけでしょ。そんなことぜんぜんしないから、たとえばアメリカの放送局とかっていうのは、
「中国とかでも無理なの」(コメント)
山路:やろうと思ったらできそうな国ではありますよね。
小飼:よく考えると、中国って規格を主導するっていうことはまだやって、あんまやってきてない、
山路:5Gとかで主導権を取ろうとはずいぶんしてますよね、
小飼:でも中国政府ではなくて、メーカーだからね。それやってるのは。
「わりと日本のインフラは進んでたのね」(コメント)
小飼:インフラ進んでたのかというか、インフラにまがりなりにも放送局とかも投資してたけれども、でもそういうレベルではなくって、ちゃんと規格を決めて、シームレスに動画とか切り替えるためのプロトコルとか作ってっていうふうに言うと、単なる技術力だけではなくって、
山路:政治力、
小飼:企画力もいるし、政治力もいるし、それをメーカーに使ってくださいっていうようなふうに啓蒙する力もいるし、そういうふうに考えるとやっぱり、死んだ子の年を数えるになっちゃうかな、でもやっぱりもったいねーとは思うよ。
山路:ちょっとズレるかもしれないんですけど、今そんな地上波デジタルでMPEG-2とかで映像が、貴重な電波を消費しているのかと思うと(笑)、
小飼:日本の場合、mpeg2だよね、でも確か4KはH.265、
山路:だけど地上波では4K使われてないですからね。
小飼:使われてないから、いまだにMPEG-2だし、いったん放送の場合というのは規格を決めてしまうと、簡単には取っ替えがきかないからね。
山路:それにしてもそのMPEG-2の圧縮率の低いデータ、それでやってるのが昔のドラマの再放送とかだったりもするわけじゃないですか(笑)、何をやっとんのかとは思いますけどもね。
小飼:でもやっぱ、もったいねーよなとは思う。
山路:この辺のところがきちんと出来ればなあ。
小飼:結局、力押しで行けてしまったという、1円で済むものに2000万円払ったと、でも5000兆円持ってればそんなの関係ねーよな、1円でも2000万でも。
「いかにもネットらしい」(コメント)
山路:これ、今後つまりネット主導ででかい配信することになったら、同じアプローチ、
小飼:ネット主導じゃなくって、もはやネットしか思いつかないよね、だってテレビ放送にしてからが、コンテンツの入り口というのがもう全部ネット経由じゃん。いや、だからますます技術に投資するだけのお金も人も、どころかコンテンツに投資するお金も人もないっていう状態に、ますますもってアメリカのテレビ局みたいになってく。
山路:放映権争いでもぜんぜん負けてるわけですもんね、
小飼:そのとおり、
山路:Abemaが全試合やってんのに比べてって言う。ちょっと話題を変えて、COVID-19、
小飼:(コメントを見ながら)1分も遅れてたの、遅延そんなにあったのか、じゃあけっこうバッファしてるね。そうであれば。
山路:COVID-19、第8波がもう来てるという話もあるんすけど、
小飼:第8なのか、明らかに波がせり上がってますね。
山路:沖縄のほうとかは比較的感染者数とか落ち着いてるみたいですけどもね。なんか、日本人の四人に一人はもう、じつは感染してるんじゃないかという記事も出てましたね。
小飼:でも、それなに経由、それでもおかしくないとは思うんだけれども。でも、ちゃんとvactination経由の、抗原検査だとワクチン経由なのか、感染経由なのかっていうのは出せないと思うけど、
山路:これはなんか、それをワクチン経由と感染経由を区別して調べてますね。
小飼:それでも少なく感じるよね、というのも、新型出ないほうのコロナウイルスというのは、前にも言った通りに、乳幼児以外は全人類がかかってる公算になるので、まだたったの4人に1人。
山路:そうか(笑)、イギリスだと80パーセントっていう、
小飼:献血のデータか、いやでも献血のデータだと、やっぱりあれじゃないかな、献血でPCRやったのかな?
山路:ちょっとこれ元記事、あとで確認しときますね。で、イギリスとかだと80パーセントが感染してると、
小飼:なるほど、じゃあ俺も感染してたのかもしれないな、それでいうと、
「マイナカードにチケット機能」と「中国コロナの乱」
山路:それはありますよね、無症状とかの人もいたりとかけっこうするわけだから、私らもかかっててもおかしくない。それでちょっと笑っちゃったのが、ワクチン接種歴を記録するあのHER-SYS、あるじゃないですか、
小飼:そうそうそう、なんか5回目が記録できないという、
山路:なんつうか(笑)、日本のITは必ず笑いをどこかでとらないといけないんですかね、
小飼:実は僕も、ついこないだの土曜日に東京都がやってるやつ、接種したんですけれども、BA.4-5対応のファイザーを。(iPhoneでワクチン接種記録を見せながら)確かにこれ、5つ目、載せるだけの余地がないような気がするんですけど、あ、全然焦点合わないな。全然フォーカス、あ、あったあった、
山路:2行にすればいい話ではという、
小飼:でも、なんか2行マージン、あるはあるという(笑)。なんかこれ、あんま表示のこと考えてないのかな。
山路:でも、まあそもそもその、こっちのワクチン接種記録アプリのほうはなんとかなりそうな気がするんだけど、入力するための仕組みがそれっていうのはおかしくないですかと(笑)、そのHER-SYSを発注するほうも発注するほうで、ソフトウェアをアップデートするって契約を結んでないのかよと、
小飼:でもdatabaseの場合というのは、カラム増やさなきゃいけないわけで、ちょっと面倒ではあるわな。そう、何で配列じゃないのかという。1接種ごとにカラムが1個あるんじゃない?
山路:Excelみたいな感じですか(笑)、
小飼:ショット1、ショット2、ショット3、ショット4みたいな感じがあって、ショット5がないんだよ、たぶん。で、以後、アレなわけだよ、カラムをインサートするのでしょう。知らないけど。ようわからん、
山路:それって、そんなプログラミング初心者がやるみたいなシステムになるもんなんですか、プロが作っても(笑)。
小飼:そこはわからない、いや、我が国のデジタルに関するスチャラカぶりをなめちゃいけないからね。
山路:あー、そう言われると、
小飼:だって、往時はまだデジタル庁すらなかったんだよね、確か。
山路:そうか、発注された頃にはないわけか。なるほどね、なるほどね(笑)。いやいや、本当にそれはちょっとトホホな話ではありますね。
小飼:トホホな話ではあるんだけど、いや、だから僕もたぶん5回目打ちますって言ったら、ハイって言いたいんだけど、でもな。
山路:記録残んねえんだ(笑)。
小飼:記録が残らなかったり、古いやつが消えちゃったりするとちょっとそれは嫌だなあという。
山路:じゃあトホホのITの話、先にまとめてやっておきますか? これ、マイナンバーカードをチケット販売に利用しようという動き、あるんですが、いかがでしょうかと。
小飼:あのさあ……。なくしたらえらいこっちゃになるものだよね、今のところマイナカードというのは、そういうものを持ってコンサートに行きたい?
山路:まぁ将来的にそれがスマホに入ってきたらまぁ、またありなのかもしれないですけどもね。
小飼:だったらスマホでいいじゃん、今もさ、コンサートのチケットってさ、スマホに送るというのが主流になってるじゃん。
山路:QRコードとか利用したりとか、
小飼:そうそうそう、だからなんでここでマイナカードが出てくるわけ?
誰もがスマホ持ってるわけじゃないでしょうって言っても、それを言ったら、誰もがコンサート行くわけじゃないよね。今や、コンサートに行く時こそ、スマホ必携だよねという、
山路:それはそうだ。
小飼:チケット管理自身もそうだし、コンサート情報とかもそうだし。マイナカードが入る余地なんてどこにあるわけ? ポイント?
山路:ポイント、またポイントが関わってくるのそれ(笑)?
小飼:Gotoなんちゃらで使うわけ、わかんないけど、
「外国の人はチケット買えなくなるね」(コメント)
小飼:今でもけっこう大変らしいです、そもそも決済のときのクレジットカードが、日本のやつでないとおま国されちゃうことが多いらしいんで。
山路:へえ。
スタッフ:今YouTubeのほうにコメントが入ってまして、
小飼:転売対策、
「改訂でさらに予算ゲットが」(コメント)
小飼:国のそういうワクチンとかの情報とかの話ね、
山路:ただほんと、そういうこともあるんかもしれないなーっていうのは、まぁ思っちゃうところではあるよな。
小飼:たださあ、じゃあ仮にそれで業者の人は売上立っていいって言うかもしれないけれどもさ、今日頼んで明日納品してくれるの? 明日ユーザーが使えるようになるの? ユーザーが使えるようになるまでっていうのは必ずタイムラグが出るわけじゃん。いつかはワクチン何度打っても記録が全部記録、databaseに残るようになる「かも」しれないけど、そうなる前はさ、ダメなわけじゃん。時間っていうファクターがないよね。
山路:いやあ、デジタル庁頑張っていただきたいところではありますけれどもね(笑)。デジタル庁の頑張りなんかどうかはもうちょっとよくわかんないですけど、正直。
小飼:いやぁあれかな、なんか頭痛くなってきたけど、副反応じゃねえよな。
山路:コロナの話が出たところで、中国のほうの話もいっときましょうか、中国のコロナ。
小飼:あぁそうか、日本なんて可愛いもんではあるな、
山路:ワクチン接種歴が4回目までしか入力できないなんてかわいいもんで、
小飼:ついにキレたという、ロックアップされた皆さんが、
山路:コロナの乱とか言っちゃったんですけど、それこそ、なんとかの乱って歴史上にあったやつみたいな形になっていったりするんでしょうかと。
小飼:えーとね、これ、取り扱いを間違えると、天安門ではすまないね。天安門の場合っていうのは、まだ自由という象徴、抽象的なものだったわけじゃないですか。
山路:今回、習近平って言ってるから、
小飼:いや、習近平というよりも、ロックダウンはもう具体的なわけですよ。閉じ込められるっていうのはもう具体的なわけですよ。自分が何も悪いことしてるわけではないけど、閉じ込められてしまうっていうのはもう具体的なわけですよ。これは天安門事件の比ではないです。なので、中国政府のほうの懐柔策というのも、ちゃんと折れるところは折れると言う。天安門事件の時にはもう政府は全く折れなかった、けれども今回の場合は違うんじゃねって言う。
山路:ちょっとその、一部陰性証明がいるところが要らなくなったみたいなやつも、一部ではちょこっと出てきたみたいな話はあったりするみたいですけど。
小飼:まあでも中国でもmRNAワクチン使えればね。
山路:結局そのmRNAワクチン使わなかったら、有効性低いままでオミクロン株でガーッと行っちゃうのが怖いわけですよね。
小飼:中国の規模でアウトブレイクを起こされたら、確かに中国政府が抑えつけたいというのは、一党独裁を抜いておいても、わかる。人口も、じつは人口密度も、今や復活した西側とは比べ物にならないわけですよ。
山路:それが一時に動くわけだもんなあ。
小飼:そうです、春節で1億人感染しましたっていうの、それはまずすぎるわけです。もしこれがアメリカと同じぐらいまずいっていうことは、それで1000万人死ぬわけですよ。
山路:アメリカで200万人ぐらいなくなったんでしたっけ、
小飼:200万まだいってないけど、100万、
山路:100万超えましたよね、
小飼:100万超えたのはだいぶ前の話だけれども。
山路:それよりもさらにずっと大きくなるわけですもんね。いやー、「冠騒乱」、
小飼:ああ、冠っていうのはコロナウイルスは、中国語でそう言うわけですね。
山路:ああ、なるほど。コロナの乱っていうことね。それにしてもちょっとその、中国人のその抗議の面白さって、白紙の紙を見せるとか、
小飼:今この状態でさ、習近平がカリスマ独裁者になろうとしてるのはどうなんだろうね。
「習近平は辞めそう?」(コメント)
山路:いや、そんなんで簡単に辞めるんなら(笑)、
小飼:そういえば江沢民も静かに亡くなりましたね。96歳だっけ。
スタッフ:習近平、たしか任期を延長した、
小飼:その通り、その通り。
スタッフ:一帯一路もなんかうまくいってなさそうで、今回ゼロコロナで失敗したら、いよいよ台湾ゲットぐらいしか功績がなさそうな、
小飼:いや、ますますできないよ、ますますできないよ。いや、こう言うのもなんだけども、ウクライナ侵略のほうがはるかに楽だから。
山路:え、ほんと(笑)、
小飼:前に言ったじゃないですか、
山路:台湾の侵攻に比べるとっていうことですよね。
小飼:はい。いや、ドニプロ川を渡る渡らないでどれくらい苦労したと思ってんの、川一本であれよ、川一本でああなっちゃうわけ。台湾海峡がどれだけの障害かっていうのは、いや、さすがにわかるでしょ、それは。
山路:しかしこの、そうやってみんな合理的精神の持ち主だと信じてた、
小飼:プーチンの100万倍アホウにしないと、そうはならない。それでさ、日本、軍拡しようって言ってるけどさ、でも軍拡したところでさ、日本を直接攻める意味っていうのは中国からはないよね、台湾が政治的にあまり大事で。
山路:台湾は中国にとっては国内問題なわけですもんね。
小飼:その通りです。台湾を差し置いて日本を攻撃するっていうことはないわけです。ましてや、沖縄には自衛隊だけじゃなくて、米軍もいるわけです、しかも米海兵隊までいるわけです。そんなとこ攻めて何の意味があるんだと。にも関わらず、沖縄の戦力を増強しろか言ってるけども、中国からしてみれば、笑いが止まらないんじゃない?
山路:(笑)ああ、
小飼:中国の立場としては、なるべく日本には自滅して欲しいんですよ。直接攻撃するだけの余地というのはないので。
山路:どんどん無駄なところに金を使わせ、
小飼:そうそうそう。本当に棚ぼたみたいなもんですよね。
山路:産業育成を怠り(笑)、
小飼:そうそうそう、
山路:教育投資を減らし、
小飼:そうそうそう。だから本当に、military spendingって言うの、本当に軍事に投下したお金っていうのは、投資にならんのですよね。非生産的なんですよね。本当に、非生産的なんですよね。いや、だからアメリカみたいに工兵隊が普通に政府の土木工事もやるっていうふうになってれば、多少は、多少は、
山路:雇用にもなるしな、みたいなとこもありますわな。
小飼:ましてやあれですよ、2万トンのイージス艦作ったら、それ本当に全くそのお金は返ってこないわけですよ。
山路:いやあ、怖え(笑)。これ、じゃもう一つ、その中国と並んで不安定要因のロシアの話なんですけど。ロシア産原油を上限価格を設けるという話が出とるんですが、これって妥当なんですかと。中国、じゃないやロシアが生産する原油に上限価格を設けて、ロシアにとっては売ってもあんまり儲からないようにする、だけどその価格、
小飼:いや60ドルって言ったら、いや、けっこうな儲けが出ちゃうよ。
山路:あ、そう(笑)。そうなんすか。
小飼:20ドル以上なら儲けが出るはず。ちなみにサウジアラビアは10ドル以上で儲けが出る。
山路:ロシアも20ドルぐらいで、
小飼:北海油田が50ドルぐらいだと言われているね。
山路:じゃあこれってあんまり意味がない、この上限価格って。
小飼:すぐに輸入ストップできねえからって言うんで、そう言ってるんだろうけども(笑)。
山路:なんていうか、なあなあでなんとか原油の供給させようというふうにすぎないという、
小飼:まぁそうね、
山路:そういうことか。じゃあ、あんまりなんか制裁の文脈で捉えないほうがいいわけなんですね、これは。
小飼:そもそも制裁になってないじゃないかと、ウクライナの立場からいけば、なにぬるいこと言ってるんだよ、でしょうね。
山路:そうか(笑)。何と言うのか、なかなか本当にエネルギーの問題が関わってくるから、一方的に制裁できないから大変ですよね。もう一つ、
小飼:それだけでなくって、原油と言うのパイプラインにしてもタンカーにしても、すぐ止めたからって、止まるものではないわけですよね。しばらくは流れ続けるわけですよね、はい。過去に買っちまった分というのもあるわけですよね。
山路:そうかそうか、それをまた蓄えてるやつをどこかが買うって話もあるわけですもんね。あとちょっと国際ネタ絡みでもう一つ、ロシアとかとは関係ないんですけど、イギリスのニュースで、キリスト教徒が半数を下回ったという。
小飼:いや、久しぶりにイギリス絡みのいいニュースが、
山路:はっはっはっは、そうですか、
小飼:ブレグジット以来、本当にろくなニュースねえんだもん、
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