Xの初武道館ライブを実体験した翌日は、朝から興奮が醒めなくて、頭の中はフル回転していた。
”何か新しいことが起きていそうだな...。間違いない...。
んっ、あんなお化粧しているバンドばかりを集めた雑誌って、日本にあるんだっけ?......あーッ、もしかしたら無いんじゃないか?!”
すぐに都内の大型書店を探し回った。
”オオツ、お化粧系(当時の呼称...イヤだったな)を特集している雑誌はあっても、丸ごと1冊ってのが無い!”
”じゃ、俺が作ればいいじゃん!一番最初だから人脈も必要ないし。コ、コレだよ!!”
そんな感じで、9ヶ月後の '90年11月に「SHOXX」を創刊したんだ。
会社では誰も”売れる”と思っていなかったみたいで、編集部員は強引に立ち上げた俺と、強引に口説いた雑用のアルバイト学生が1人だけだった(笑)。
”編集経験者は俺一人かよ。でも、新しいロックシーンの夜明けかもしれない!”
毎晩一人で、狂ったようにライブハウスを駆け巡りながら、バンド探しと人脈作りをしていたので、会社からは洋楽ロック誌「Viva Rock」の編集長を解任されてしまった(苦笑)。
あわわわ、もう後戻り出来ない。
いわゆる”崖っぷち”ってやつ!(笑)。
表面上は平静を装ってたけど、内心は不安だった。
そして社内の皆さんの予想通り、さっぱり本が売れないんだ。
6ヶ月も経ってくると、さすがに少し焦り始めた。
とにかくXを取材したかったんだけど、メンバーがレコーディングでLAに行っててどうしようもなかったんだよね。
レコード会社から借りた写真で、ポスターを1枚付録につけただけ......(笑)。
「X、早く帰って来ーい!!」
って、心から願ってたよ(笑)。
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