2022年5月にスタートさせた<LIVE TOUR MASS>のファイナル公演<the GazettE LIVE TOUR2022-2023 MASS "THE FINAL">を、2023年7月15日に日本武道館で行なうthe GazettE。コロナ禍の影響により最新作『MASS』のツアーは行なわないかと思われる中、リリースから1年後にツアーを開催し、さらにツアーを3回に分けて3パターンのライヴを披露するなど、彼らのライヴに対する熱意に変わりがないことを強く感じさせる。
最終公演を控えたRUKIを招いて今回のツアーを振り返ってもらったインタビューを3回に亘ってお届けしよう。
Interview:村上孝之
――“PHASE 01”に続いて'22年10月から始まった<the GazettE LIVE TOUR2022 -MASS- / PHASE 02-"The Unknown">は、『MASS』の楽曲を軸にしつつthe GazettEの歴代のアルバムを掛け合わせて、公演ごとに様々な世界観を生み出していくというコンセプチュアルなツアーになりました。
RUKI:元々『MASS』は10枚目のアルバムということで、いわゆる今までを踏襲したようなものをアートワークからやったんですね。それと同じように、“こうやって自分達はここにたどり着いたんだよ”ということを見せにいくツアーをしたいなと思ったんです。そういうことは、大体単発ライヴでしかやらなかったんですよ。20周年中でもあったので、タイミング的にいいだろうというのもあったし。どんな化学反応が起きるのか自分達も分からなくて、やろうと決めたときは面白いツアーになるだろうなと思いました。
――すごく楽しめました。
RUKI:有り難いことに、そういう声を沢山もらいました。めちゃめちゃ作り込んだライヴを何回もして、しかもデカい会場でもなくてホールだったので、コスパ的にはどうだろうというのはあったんですよ。でも、楽しんでもらえたなら、よかったなという。自分達も楽しかったです。久しぶりの曲をやっているという感覚よりは、わりとそれぞれのアルバムを作ったときの感情を自分の中に憑依させる…じゃないですけど、そういうマインドではありましたね。“『MASS』+過去の曲達”ではなくて、アルバムごとにしたからこそそういう感覚になれたわけで、すごく面白かったです。
――過去を懐かしむライヴではなく、現在のthe GazettEというものがより一層浮かび上がるライヴになっていることが印象的でした。
RUKI:昔の曲が好きだった人に、新しい曲も好きになってもらえるきっかけになるといいなという気持ちがあったんです。そんなふうにいろんな意味合いがあったので、やり甲斐があったし、自分達でも発見がありましたね。“この曲は、こうしたかったんだろうな”という曲があったりしたんです。今だったらこうしてるだろうなと思いつつも、当時の粗さだったりが逆にいいなと感じたりとか。
あとは、当時はめちゃめちゃツアーをまわっていたから、何度も演奏していくと、またこの曲か…という感じに当然なるんですよ。そういう曲を何年も経って久しぶりに演奏することで、またライヴに組み込んでいこうかなという考えになったというのもありました。得られるものが沢山あって、いいツアーになったなと思います。
――常に変化/前進し続けていて、なおかつ全てのアルバムがハイ・クオリティーなthe GazettEだからこそ成立したライヴともいえますね。今回あらためて過去のアルバムを掘り返されたわけですが、大変さを感じた作品などはありましたか?
RUKI:どうだったかな? ……大変だったというのは、ないですね。というか、やり直しが効かないツアーだったので。もし、この日ダメだったと反省したとしても、リベンジできないという(笑)。だから、もう全力でした、毎回。思い残すことがないようにという気持ちで臨んで、思い返しもせずにやり切ったなという印象です。
――たしかに、少し特殊なツアーだったとはいえますね。もうひとつ、キャリアの長いシンガーはハイトーンがキツくなって、過去曲を演奏するときにキーを下げたり、メロディーを変えたりすることも多いです。その辺りは、いかがでした?
RUKI:俺は今のほうが、キーが高いんですよ。
――えっ、そうなんですか?
RUKI:はい。なので、昔の曲のほうが楽です。昔のほうが高いということはないですね。若い頃はスキルがなかったので限界が低くて、そこから徐々に上がっていったんです。だから、今回のツアーでは新曲のほうが難しかったですよ。まだまだこれからかなと。
――声が衰え知らずというのは本当に凄いですし、ファンの方にとってCDと同じメロディーを今のRUKIさんの声で聴けるというのは嬉しいことだと思います。
RUKI:昔の曲の高いところを下げたメロディーに変えることはないし、逆に低いからといって高音を使ったメロディーに変えることもない。俺はわりと気持ちごと昔に戻れるタイプなので、歌いにくさを感じたりすることはないです。
――やりますね。“PHASE 02”を総括しますと、あらためてthe GazettEはアイディアが豊富で、それを具現化する力を持っていることを感じたツアーでした。
RUKI:アイディア、豊富かな?
――豊富です。2年ぶりのツアーですので、2パターンくらいのセットリストでライヴを重ねていっても誰も文句は言わないと思うんですね。そうではなくて、“PHASE 02”で早くもライヴの内容を変えたことに驚きました。
RUKI:たしかに、セットリストがあまり変わらないアーティストが多いということは聞きますね。でも、いろいろ試してみないと分からないじゃないですか。楽器陣とかもいるから、たとえばAパターン/Bパターンだけで行きますとなったら、そう簡単には動かせないですよね。マニピュレーターさんも、いますし。だから、ある程度余白は持たせていますけど、「すみません、途中で変わるかもしれません」という(笑)。だって、やってみないと分からないことがあるから。
基盤はA/B/Cくらいあって、そこから入れ替えたり、他の曲を足したりする感じですね。要は3本ライヴをしたら答えが出るじゃないですか。それを踏まえて、曲の順番はこっちのほうがいいんじゃないかとか、AとBを混ぜようとか、いろいろ考える。そこからファイナルに向けてさらに精査していって、1番いいセットリストのDパターンを作るんです。毎回同じセットリストだと自分達が飽きてくるからとか、何度かきてくれるお客さんのために変化を持たせるというようなことではなくて、いいライヴを探っているんです。いいんですよ、別にAパターンだけでも。だけど、“いや、もっといいライヴになると思うんだよな”という気がして、そうすると試さずにいられないんです。
――いろいろなことを試して答えを出すというのもツアーの醍醐味ですので、ずっとそうあってほしいです。もうひとつ、“PHASE 02”の前にはファンクラブ限定ライヴ<HERESY LIMITED LIVE 2022 -HETERODOXY->と、the GazettE史上初となるファンクラブ・ミーティング<20TH ANNIVERSARY FC MEETING -異端総會->が、東京/大阪で開催されました。
RUKI:ファンクラブ・ライヴは“PHASE 02”とかで演奏する予定がなくて、なおかつあまりやっていないものをピックアップしたライヴをしました。だから、20周年記念ライヴだった代々木のときよりも、もうちょっとマニアック寄りという感じでしたね。代々木でできなかったことを詰め込んだというか。詰め込み過ぎたという話もありつつ(笑)。シングルレスというか、レアなものの主要な曲をやるという。the GazettEはシングルだけでは分からない面もあるので、蔵出しという感じのライヴをしました。
――本当に貴重なライヴで、ファンの方は堪らなかったでしょうね。
RUKI:いつもは見せない部分を見せたので、喜んでもらえたんじゃないかなと思います。それに、トークショーもありましたし。トークショーをやるのは、本当に初めてだったんですよ。自分達は面白かったけど、どうだったんでしょうね。お客さんは声を出せないから、リアクションもとれなかった感じだったので、楽しんでもらえたのかどうかは心配はありました(笑)。難しいタイミングでやったなとは思っていますけど、20周年だし、なにかやってあげたいなという気持ちが強かったんです。普通に声が出せるようになったらまたやろうかなという気持ちはあります。
【第一回目はこちら】https://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga/ar2151944
【第二回目はこちら】https://ch.nicovideo.jp/club-Zy/blomaga/ar2151945
INFORMATION
the GazettE LIVE TOUR2022-2023 MASS "THE FINAL"
2023年7月15日(土)
日本武道館
[チケット情報]
全席指定 前売¥9,600(税込)
※未就学児入場不可、諸サービス手数料別
《FC.HERESY 2次先行受付・プレイガイド先行受付 実施中!》
■各先行お申し込み受付期間
5月26日(金)18:00~6月4日(日)23:59
■FC.HERESY 2次先行受付 詳細ページ
https://fc-heresy.com/ja/free/feature/?id=172&hash=ffe6b
■プレイガイド先行受付 詳細ページ
イープラス:https://eplus.jp/gazette/
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/the-gazette-t/
ローソンチケット:https://l-tike.com/the-gazette/
■公演特設ページ
https://the-gazette.com/2023_mass_thefinal/
■MASS "THE FINAL" Official Trailer
https://www.youtube.com/watch?v=MKlnBCiJ8f0
【NEW BEST ALBUM 商品情報】
the GazettE 20TH ANNIVERSARY BEST ALBUM HETERODOXY-DIVIDED 3 CONCEPTS-
好評発売中!
■完全生産限定盤(3CD)
特製フォトブックを同梱した豪華BOX仕様+未発売のLIVE OPENING SE音源集 ダウンロードID封入
品番:SRCL-12270~3
価格:¥9,900(税込)
収録内容:SINGLES 16曲 / ABYSS 15曲 / LUCY 16曲 全47曲収録-All Remastering-
■通常盤(3CD)
品番:SRCL-12274~6
価格:¥4,400(税込)
収録内容:SINGLES 16曲 / ABYSS 15曲 / LUCY 16曲 全47曲収録-All Remastering-
[DISC1 SINGLES]
01. Cassis
02. REGRET
03. Filth in the beauty
04. Hyena
05. 紅蓮
06. LEECH
07. DISTRESS AND COMA
08. BEFORE I DECAY
09. SHIVER
10. Red
11. PLEDGE
12. VORTEX
13. REMEMBER THE URGE
14. FADELESS
15. UGLY
16. UNDYING
[DISC2 ABYSS]
01. 奈落
02. Bath Room
03. DRIPPING INSANITY
04. BIZARRE
05. 虚無の終わり 箱詰めの黙示
06. WASTELAND
07. 痴情
08. QUIET
09. GODDESS
10. RUTHLESS DEED
11. BABYLON’S TABOO
12. DOGMA
13. 千鶴
14. OMINOUS
15. DIM SCENE
[DISC3 LUCY]
01. RAGE
02. NINTH ODD SMELL
03. Maggots
04. 裏切る舌
05. LUCY
06. VENOMOUS SPIDERʼS WEB
07. GABRIEL ON THE GALLOWS
08. DAWN
09. TWO OF A KIND
10. ATTITUDE
11. VERMIN
12. OGRE
13. HEADACHE MAN
14. ABHOR GOD
15. BLEMISH
16. TOMORROW NEVER DIES
楽曲配信サイトにて配信中!
https://theGazettE.lnk.to/20thBESTIn
■特設ページ
https://the-gazette.com/2022best_heterodoxy/
【More about the GazettE】
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