KiSAKI(Matina代表)×AKIRA(MIRAGE/現RENAME)×幸樹(Mist of Rouge/現ダウト)×Ruiza(Distray.LAYBIAL.Syndrome/現D)/solo works)×ヒナ(AZALEA.サリー/現Lucifer’s underground)×龍夜(Syndrome)座談会
Matinaの創設から数えて、今年でちょうど25年。Matina時代に数多く作りあげたデモテープ音源の中から、全部で30曲を厳選し、リマクスタリング。同音源たちを11月16日に、2枚のオムニバス盤『PRELUDE~Anthology of Brilliance Vol:I〜』『PRELUDE~Anthology of Brilliance Vol:II〜』に分けて発売する。
このたび、Matinaの代表であるKISAKIを中心に、Matinaへ所属していたAKIRA(MIRAGE/現RENAME)・幸樹(Mist of Rouge/現ダウト)・Ruiza(Distray.LAYBIAL.Syndrome/現D. solo works)・ヒナ(AZALEA.サリー/現Lucifer's underground)・龍夜(Syndrome/現在フリーランス)の計6人が代表として集まり、Matina時代を振り返る座談会を行った。当時の思い出話を通し、改めてMatinaというレーベルの魅力を感じてもらいたい。
Matina、25周年について…。
――Matinaの創設から数えて、今年でちょうど25年。Matina時代に数多く作りあげたデモテープ音源の中から、全部で30曲を厳選し、リマクスタリング。同音源たちを11月16日に、2枚のオムニバス盤『PRELUDE~Anthology of Brilliance Vol:I〜』『PRELUDE~Anthology of Brilliance Vol:II〜』に分けて発売します。あれから四半世紀も経ってしまったんですね。
KISAKI :もぅ四半世紀か。そう捉えたら、めちゃめちゃすごいことに感じますよね。今年は、Matinaの25周年もそうだけど、MIRAGEも25周年ということでいろいろと動いています。今の時代の中、"25周年"という数字がどれほど大切な意味を持つ数字になるのか、自分では正直わからない。来年は、僕も音楽活動30周年を迎えます。今もコロナ禍の影響で、やりたくてもできないことが多い状況の中。だからこそ、今、できることを積極的にやっていきたい。そんな思いから出てきたのが、今回の"Matinaへ所属していたバンドたちのデモテープ音源"のみをセレクトしてまとめあげたオムニバス盤の制作でした。そのうえで、今日集まった5人はもちろん。Matina時代に所属していたメンバーらへ声をかけ、2枚の作品を作り上げました。
もう一つ理由を加えるなら、MIRAGEとして活動していく中、いろんな後輩バンドたちから「MIRAGEを聞いてました」ばかりではなく、「Matinaに所属していた○○というバンドに影響を受けました」という言葉も、いろいろ耳にする機会が増えてきた。こんなにも多くの人たちが「Matinaに影響を受けた」と言ってくれるのなら、その記憶をしっかりと未来へ受け継いでいこうという思いから、今や入手不可能な音源たちを復刻させた経緯もありました。
――Matinaというレーベルが、当時のヴィジュアルシーンに与えた影響は大きなものがありますからね。
KISAKI:当事者である自分たちは、そこまで大きくは捉えてないけど。でも、そう言ってもらえるのは嬉しいことですからね。
――デモテープの音源は、すべてKISAKIさん自身が保管していたもの?
KISAKI:自分で保管していたものもありますけど。すべてを保管しきれていたわけではないので、そこは、当時のバンドメンバーやレコーディングエンジニアに声をかけまくって、集めて音源を元に復刻もしています。
あなたにとってのMatinaとは…。
――今回、『PRELUDE~Anthology of Brilliance Vol:I〜』『PRELUDE~Anthology of Brilliance Vol:II〜』と、2枚組ではなく、2枚のオムニバス盤にしています。そこにも意図があるわけですよね。
KISAKI:確かに2枚組でも良かったんですけど、2枚に分けたことにもしっかり意味があってのこと。Matinaとしてのレーベル活動自体は5年という短い中だったとはいえ、数多くの作品を出してきたように、中身の濃い歴史を重ねてきたレーベル。なので、大まかに言うと収録曲たちも前期と後期に分けました。Matinaは所属バンドばかりではなり、リリースのみで関わったバンドも多かったように、これでも悩みに悩んだ上で選び抜いた構成になっています。
――2枚の作品を購入した方には、嬉しい特典もあるそうですね。
KISAKI:ここで、あえて一つだけ種明かしをするなら、龍夜がやっていたCRESCENT。バンドはMatinaに所属はしていなかったけど、音源はMatinaを通して出していたことから、特典のレアディスクとしてCRESCENTの音源も収録しています。あとは、購入した方のための楽しみにしておきます。
――みなさんにとってMatinaとは、どんな存在でした?
幸樹:自分にとっては、今でも励みになっている仲間たちのいたレーベルという意識ですね。今もこのシーンには、バンドの形は変わっても変わらずに活動を続けている仲間たちもいれば、バンドという形ではないけど、同じ音楽シーンに携わっている仲間たちもいる。そういう人たちからは、今でも刺激をもらっている。そういう仲間たちと出会えた原点となる場が、僕にとってはMatinaなんですよね。
Ruiza:シンプルな言葉にして伝えるなら、僕にとってのMatinaは「青春」ですね。僕がMatinaへDistrayとして所属したのが19歳のとき。でも、18歳の頃から、所属はせずとも関わりを持っていたレーベルでした。当時の自分は大学へ進学し学生でもあったんですけど、Matinaとの関わりを持つことで人生が変わったというか。大学をやめて、今でもこうやって音楽に携わり続けている。その大きな転機になったのがMatinaへ所属したこと。それくらい、自分の運命を変えたレーベルです。僕も幸樹くんと一緒で、今でもMatina時代の仲間たちの頑張っている話を聞くと嬉しくなるし、励みになっています。
KISAKI:Ruizaも、幸樹も、ヒナやAKIRAだって、いまだ現役で頑張っている。こういう形で再会できるのも、みんなが変わらずに音楽活動を続けてきたからこそ。それが、僕自身も嬉しいことですからね。
これは僕の近況話になりますけど。僕は来年、バンド活動30周年を迎えます。その時期に合わせ、いろんなことを仕掛けようと思っているんだけど。30周年バンドとして立ち上げる1日限定バンドでは、幸樹が歌ってくれることになっている。そういう嬉しいことが出来るのも、Matinaという中で培った関係性があるからなんですよ。
――龍夜さんも、パーマネントなバンド活動はしていませんが、今も現役で歌い続けています。
龍夜:僕自身、Matinaの一員として所属していたのは、Syndromeのヴォーカリストとして活動をしていた約1年半ですけど。僕のバンド人生の中、この1年半を通した活動で、本当にたくさんの経験をすることが出来た。まさにSyndromeとしての活動は、自分にとっても青春そのものでしたからね。
これはちょっと余談話にはなりますけど。Matinaって、自分の中では特別な自分になれる場だったんですよね。当時からSyndromeはもちろん、Matina所属バンドたちは、ライブハウスに入りする時点から、そのままライブをやってもいいんじゃないかという私服を身につけていたように、何時でもずっとミュージシャンでい続けていた。それを見ていたから、俺も私服でジーパンは駄目だと思い、Matinaへ入ってすぐにゴルチェの服などを買っては、普段からアーティストしての意識を持って活動をしていましたからね。
KISAKI:みんな、普段着でフレアパンツとか履いてたよね。
龍夜:プライベートのときから、Matinaのバンドマンは徹底してアーティストしていたんですよ。その中にいたからこそ、自分のマインドもどんどんプロ志向が磨かれていったというか。何時だって「見られている意識」を強く持つようになっていましたね。
あと、「俺のバンドのヴォーカルになるんやから、バイトは禁止」と言われたのも印象的でしたね。そこまで徹底してミュージシャン/バンドマンでい続けていた。そこも、すごく自分の意識を変えてくれた経験になっていましたね。
ヒナ:確かに、Matinaに所属していたからこそ精神面で磨かれたところは大きかったです。僕自身、Matinaへ所属していた期間は長かったけどここで知り合った仲間たちとの関係や経験は、いまでも自分の財産になっているように、Matinaを通して本当に濃い人生を過ごせたなと思っています。
――AKIRAさんは、Matinaについてはどんな印象ですか?
AKIRA:自分の場合、所属していたという感覚がみんなとは違ってて。幸樹くんが経験してきたようなMatinaの仲間たちとワイワイしてというのを、自分はとくに経験してないんですよ。ただ、自分もMatinaの立ち上げのときにL~CYFERとして所属。まさにMatinaを立ち上げたばかりの時期で、KISAKIさんも含め、全員が完全手さぐりでやっていた時代でしたし、よい刺激になっていましたからね。ここにいるみんなMatinaという存在があったから今もいるように、レーベルの存在にはおっきいものを感じてますよ。
KISAKI:みんながそう思ってくれているのが嬉しいな。いろんな時代の中で輪廻転生は起きてくる。そうやってMatinaの精神をいろんな人たちが受け継ぎ、語り継いでくれるとが、僕にとっては最高の財産ですから。
――今回のオムニバス盤リリースにまつわる動きも計画しているのでしょうか?
KISAKI:今もまだコロナ禍の影響がいろいろと出ていることもあって、今回はCD盤のリリースのみにしています。イベントなどに関しては、「今後やる機会があればいいな」というくらいの感覚です。なので、今回は純粋にMatinaの25周年の記念盤として今回の2枚の作品を楽しんでもらえたらなと思います。
来年は、僕のバンド生活30周年の動きをいろいろと描きます。そのときには、Matinaへ所属していたバンドたちにも協力してもらうように、そういうところでもMatinaの存在を感じてもらえたらなとも思っています。KISAKI30周年の動きに関しては、発表の時期を楽しみにしていてください。
――今は、時代の動きに左右される面も出てくる時代ですからね。とはいえ、KISAKIさんがまたどんな嬉しい仕掛けを見せてゆくのか、そこは楽しみにしています。
KISAKI:確かに今は、いろんな制約や制限もあって、やりたくてもやれないこともある時代。だからこそ、今回のオムニバス盤の制作のように、今、出来ることを大切にやっていきたいなと思っています。MIRAGEだって、結成25周年を記念し、第三期MIRAGEという形で動いてますからね。正直、今後のことは僕自身もまだわかってないけど、これからもずっとMatina所属バンドたちとの絆が途切れない限りは、30周年でまた新たな動きが起きるかも知れない。
それと、これも最後に伝えておきたいんだけど。Matinaの最後の所属バンドとして活動してくれたのが、ヴィドールでした。彼らはデモテープを出してないので、今回のネムニバス盤には収録していませんけど。彼らの活動が、Matinaの有終の美を飾ってくれたのは間違いないこと。ラメや樹威には心から感謝していますね。その後もMatina時代にやっていた「DECADANCE」というシリーズオムニバス&イベントタイトルをという継承してくれて今もMatinaの存在を継承してくれているのが本当に嬉しいことなんです。輪廻転生という言葉があるように、今の時代の中でMatinaというレーベルやMatinaに所属していたバンドたちが再評価を受けているように、これからも、いろんな時代の中で輪廻転生は起きてくる。そうやってMatinaの精神をいろんな人たちが受け継ぎ、語り継いでくれるとが、僕にとっては最高の財産ですから。
PHOTO / 横山 晶央
TEXT / 長澤 智典
HAIR MAKE / A・DO・KAYO INOUE
KISAKI HAIRMAINTENANCE / hiko(UNDIVIDE)
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