名前:東 祥三(あずま・しょうぞう)
政党:民主党衆議院議員
選挙区:東京15区
生年月日:1951年5月1日
血液型:B型
座右の銘:如実知見(にょじつちけん)、宝積(ほうしゃく)
趣味:読書、映画鑑賞、ゴルフ、囲碁、草野球、落語鑑賞
好きな食べ物:桃、西瓜、ラーメン、焼き肉
ホームページ:http://www.azuma-shozo.jp/
─学生時代から政治に関心があったのですか?
僕は高校時代勉強していませんでした。ブラスバンドやらいろいろとやることがあって、忙しく過ごしていました。勉強する人は賢くない人だと思ってました。
しかし大学に入るとみんなが難しい言葉を使っていて、言葉を知らない自分に気づきました。それから一生懸命本を読むようになりました。次第にみんなは言葉を知っているだけだな、本当にわかっている人は少ないなと思うようになりました。
─メキシコに留学した経緯は?
大学時代にもう少し勉強したいと思い、大学院に入りました。その先の進路といえば狭き門で、研究機関に入るか大学に残るかといった数少ない選択肢です。二流の学者にはなれるけど一流にはなれないなということを自分で感じました。国際機関に入って動いている方がいい、そこに入るために留学して勉強しようと思いました。
国連へ進むことを考えると発展途上の国を相手にします。アジアには競争相手が多く、アフリカはまだ見えないなということもあって、中南米に目を向けました。きわめて単純です。そして日本に戻ってから国連に入りました。
─その後政治家へ転身します。海外経験で感じたことがきっかけになったのでしょうか?
僕は公明党から出馬しました。公明党や創価学会についてよくわかりませんでしたし、創価学会のために政治家になろうとは思っていませんでした。
当時は外から見ている限り日本は外交や安全保障について何もしていませんでした。私は日本の外交や安全保障を変える修行をさせて頂きたいと言って出馬することにしました。
しかし公明党は地方議員および一部の参議院議員を残し解党し、僕は94年にできた新進党に入ります。それ以来、小沢幹事長と一緒です。
─小沢幹事長とは古い付き合いをされているのでしょうか?
付き合いなんてとんでもないです。小沢幹事長はすごい人ですから。言いたいことを言い、何でも人のことを聞いてくれる人です。世間ではそう思われていないようですね。自分の意見を持っていれば聞いてくれる人です。意見のない人は何も聞きませんが。
─小沢さんと安全保障について議論していたそうですが
徹底的にしました。物事の本質をわかっている人です。政治家というのは自分自身が考えたことを言い続けなければいけない人です。立場がかわろうと関係ありません。小沢幹事長の考えていることはわかるし、僕も野党時代にいろいろと言いました。小沢幹事長からは「野党なんだから与党に知恵を与えないように」と言われたこともありますよ。
─東氏の安全保障論は?
政治の要諦は何かということでしょう。2500年前に論語で孔子様が子貢に聞かれて答えます。「食を足らしめ、兵を足らしめ、民をして信あらしめよ」兵は軍事であり、外交、今であれば環境を含めた生存の問題を扱います。どのように自分の生存が守られているのか、誰もそういうことを議論しません。米国にオンブにダッコの状態です。国として平和を追求していない国はありません。安全保障というのはできるできないに関わらず自分のことは自分で守る覚悟がないかぎり存在しないということです。
─「平和慣れ」しているということですか?
平和を勝ち取ったことがないからです。平和は勝ち取るものなのに与えられてしまっています。一部を除き戦争を欲する人はいません。日本は第二次世界大戦で敗れ、二度と戦争はやらない、戦争ほど残酷なものはないということで終わっています。なぜ歴史を直視しないのでしょうか。「二度と同じ過ちを繰り返さぬように...」と言いますが、主語がありません。誰が過ちを犯したのかもあいまいです。
自衛隊は国民の命を守る「軍隊」でなくてはいけないのにあいまいなものにしています。戦闘機を支援機といったり、戦車を特車というようにごまかしています。本来政治はごまかすことなく真正面に言っていかなくてはいけません。
何もしなくても、ひたむきに働かなくても自分たちの生活は保障されるということに違和感があります。それは私の政治の原点です。
─東氏の柱とする分野は外交・安全保障ですか?
「食を足らしめ、兵を足らしめ、民をして信あらしめよ」が政治の要諦であるならば、「兵」は外交や安全保障です。しかしそれだけで生きていけません。「食」にあたる生活と経済的な繁栄です。最大の眼目を担わなくてはいけないのが僕が委員長を務める経済産業です。暮らしそのものです。
企業活動を行う上で資源の問題があります。自然エネルギーは重要なファクターです。現代社会で生きていくためには技術革新が必要で、その技術を他国に真似されないために特許庁があります。それらすべてを包含しているのが経済産業省です。
国家戦略のないところに経済戦略はありません。もう一度、「兵」である外交・安全保障と「食」の経済産業が合体して初めて国が動き出します。しかし戦略自体は民主党になってもありません。新たな政権のもとで作り出すところから始めないといけません。
─政治家として心がけなければいけないことは?
ポッとその場の雰囲気で当選する人もいれば日ごろからコツコツやっている人もいます。政治家は日ごろから政治が何をやらなくてはいけないか問い詰めていなければいけません。そうでもしない限り、政治家では食っていけないとなればすぐやめてしまうでしょう。
小沢幹事長が遡上に乗っかる時に、世論は何なのかと問い詰めなければいけません。世論はマスコミによって作られたイメージ以外の何物でもありません。
僕の支持者の大半は小沢幹事長に興味ありません。仕事がない、働きたいが子供を預ける場所がない、息子がハンディキャップを負っているが自分たちがいなくなったらどうなるのか、こういった話が一般の人たちが思っている問題でしょう。政治家がいくら持っているかなんて井戸端会議の話でしょう。あなたにとって本当に重要な話ですか、政治を見るときにその角度から見るのですか、誰もイエスなんていいませんよ。
─小沢幹事長に対して幹事長を辞めるべきという「世論」があるようです
小沢幹事長の"何"が問題なのでしょうか。主語がはっきりしない中でゴチャゴチャと報道しあっています。お金の出所が問題なのか、お金をたくさんもらっていることが問題なのか、『小沢が悪い』というなら"何"が悪いかをはっきりさせないと問題点がさっぱりわかりません。
「説明責任」についても、小沢幹事長に何を説明してくれっていうのか。何を知りたいのかすらわかりません。「説明責任」の言葉だけが乱舞しています。また、マスコミと一緒になって付和雷同している政治家が多すぎます。
─政治家をネタにしてたたく傾向が強いのでしょうか?
アメリカは大統領演説を好みますが、日本は全部さげすんでいく傾向があります。だから政治家は育たないのです。
小沢一郎は稀有な政治家です。90年代の新聞を見ていただいたらわかります。新進党が駄目になり、「これでおしまいだ」と書かれました。それでも不死鳥のごとく上がってきています。他にいませんよ。印象的な顔をしているからたたきやすい存在なのでしょう。
─「国連軍」構想について
国連軍は二つです。全体を見た半分です。ひとつの国が全部の国を相手にすることはできません。
国際連合は町内会と見ていただけたらいいと思います。町内会では決議をもって制裁を与えます。しかしその間、危害を与えられている隣人がいます。その時にどう対抗するのかということです。「直接やられているから自衛だろう」という議論をするのは日本だけです。
国連という場ではタイムラグがあって決議に入ります。その間隣人がやられっぱなしでいいのでしょうか。憲法で規定されていようがいまいが、その被害者を守るという人は、守ることができるのではないですか。法律ですべてやろうとしていますが、法律で"あなた"の命を守れますか?と言っているのです。小沢幹事長はよくわかっていますよ。
そういう議論は何もしていません。六法全書で国民の命は守れますか。それ以前の話でしょう。
日本の安全保障は立っている棒が倒れたらどうするかの話です。倒れてから考えるシナリオのない国です。
「世界にひとつしかありません」と取り出したのはパイプです。
ハンドメイドパイプの創始者とも言われるデンマークのイヴァルソンのもの。家には10本以上のコレクションがあるとのことです。
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THE JOURNAL編集部
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