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やしきたかじんさんの晩年を描いた百田尚樹氏のノンフィクション『殉愛』(幻冬舎)に対し、渦中のたかじんさんの長女・Hさんによる独占反論インタビューが、9日発売の週刊朝日(12月19日号)で掲載されることがわかった。Hさんは11月21日、同書によって名誉毀損やプライバシーを侵害されたとして、幻冬舎に出版差し止めと1100万円の損害賠償などを求める訴えを起こしていた。

『殉愛』は、たかじんさんの32歳年下のさくらさんが、末期がんのたかじんさんを献身に看病し、死の直前に結婚したことが描かれている。一方のHさんは、傲慢な態度でさくらさんに暴言を浴びせ、たかじんさんに金を無心する中年女性として登場している。

ところが、Hさんは週刊朝日では「事実と違うことばかり」「百田さんから取材の申し込みもありませんでした」と反論。また、Hさんがたかじんさんに「なんや食道ガンかいな。自業自得やな」というメールを送り、たかじんさんが激怒したというシーンについても、実際と違うとして正式なメール文が掲載されている。Hさんの語る事実は、百田氏の記述とはまったく異なるものばかりだ。

この本の内容の真偽についてはインターネット上を中心に検証が行われていた。ところが、ベストセラー作家である百田尚樹氏に対して、一部の週刊誌をのぞき、ほとんどのメディアが沈黙を余儀なくされてきた。このことについて、作家の林真理子氏は週刊文春(12月11月号)のコラムで「この言論統制は何なんだ!」と批判。厳しい追及で知られる週刊文春や週刊新潮ですら人気作家を批判できない「作家タブー」を、大物作家が破ったとして話題を集めていた。