登壇した呼びかけ人たち(左から大谷昭宏氏、岸井成格氏、田原総一朗氏、鳥越俊太郎氏、田勢康弘氏、金平茂紀氏)
集会では田原総一朗氏や金平茂紀氏などが登壇し、「国民の知る権利を大きく侵害する恐れがある危険きわまりない法案だ」と訴えました。
「こういう法律が出てくるのは戦後初めてだろう。国民1人1人がよく考えないといかんと思って出てきた」と会場に駆けつけた俳優の菅原文太氏
集会の最後に読み上げられた「特定秘密保護法案の廃案を求める要請文」はTHE JOURNALも賛同し、全文を以下に掲載します。
森雅子・特定秘密保護法案担当大臣殿
前略。私たちは新聞、テレビ、ラジオ、出版、インターネットなど、さまざまなメディアを通じて国民に情報を発信する仕事に携わっています。現在、臨時国会に提出され審議が行われている特定秘密保護法案の内容は、もしこれが法制化されれば、私たちの仕事の根幹である取材・報道の自由を著しく制限するばかりか、ひいては国民の知る権利を大きく侵害するおそれのある危険極まりないものです。
行政機関の情報公開の拡大は世界の大きな潮流です。秘密の多い国家は、市民にとって息苦しい非民主的な国家です。そのような国家のありようが戦争という道につながりかねないことを、私たちは過去の歴史から学んできました。
各種世論調査でも、多くの国民がこの法案の成立に反対の意思を示しています。国会内における「数の力」で、この法案を成立させようとするあらゆる動きに対して、私たちは、強い危惧の念を表明するとともに、この法案の廃案を心より求めるものです。法案の本質を維持したままのいわゆる修正協議は、野党の役割を忘れた駆け引きに堕してはいないでしょうか。一体、日本以外のどこの国に「首相が第三者的に関与する」などという笑止千万な議論をしている国があるでしょうか。
貴下におかれましては、内閣の少子化問題特命担当大臣の職責を担うとともに、国民の権利を守るはずの弁護士の一隅に名前を連ねておられることを鑑みれば、「あの時代に、この悪法を通した」などと言われぬよう、未来世代に対して禍根を残さぬことが求められているのではありませんか。
私たちは本日、この法案の廃案を求めて有志が再び集まり、決議を経て、ここに要請文を提出するものであります。貴下の再考をここに強く、強く求めます。
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