総務省の記事想定資料を入手しましたので公開します。
通信行政の重要な課題のひとつ「電波オークション」が撤回となりましたが、その舞台裏をうかがい知ることができる資料です。
電波オークションは、事業者への周波数割り当てに競争入札方式を取り入れる方式。競争入札で最も高い価格を提示した事業者が電波を使うことができる制度です。莫大な落札収入はそのまま国庫に入り、事業者選定の透明化と迅速化もうながすことができる制度と言われていました。しかし、この政策課題はあっさり見送りとなりました。
これまで民主党は「電波オークション」導入に積極的で、自民党はそれに反対してきた経緯があります。
政権交代によってそこが明確にひっくり返りました。
総務大臣は「周波数のオークションにつきましては、メリット、デメリットが」「電波の有効利用の促進、こういう観点から、オークションの問題は見直して、また、そういったいろいろな検討をすべきであろう」等と会見で述べています。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/kaiken/01koho01_02000132.html
この資料には記事想定とそれに対する回答例が記されており、それによれば
「自民党の方針も踏まえ、本国会への提出は見送る」「透明性や迅速性の確保は現行方式の改善で」
とのことです。
許認可権はそのまま守り続けるという総務省の姿勢が垣間見えます。