『少林サッカー』『カンフーハッスル』などで知られるチャウ・シンチー監督6年ぶりの最新作にして、2013年中国映画興行記録1位のメガヒット作『西遊記~はじまりのはじまり~』が、2014年11月より日本公開となります。チャウ・シンチー監督が『西遊記』を題材にし、三蔵法師、孫悟空、沙悟浄(さごじょう)、猪八戒(ちょはっかい)の4人が出会うまでのオリジナルストーリーを描いた物語です。7月22日、都内で開かれたチャウ・シンチー監督の来日会見では、今作に関する秘話がいろいろと飛び出しました。
自身が手掛ける作品に主演として登場することも多いチャウ・シンチー監督。今回は「自分にあう役柄がなかったので」と、作中に出演することはなく製作・脚本・監督として作品に関わっています。今回の主役で後の三蔵法師となる玄奘(げんじょう)役を務めたウェン・ジャンの起用について問われると、「役にぴったりだったのはもちろんだけど、彼は当時ギャラが安かったので。今は大スターだから出演交渉できないよ」と会場を笑わせました。さらに、沙悟浄と猪八戒の役はもともと役者ではなく、裏方の製作スタッフを起用したというウソか本当か分からない驚きのエピソードも披露。今回は登場シーンが少なかった2人ですが、「『西遊記』はシリーズものなので、続編の構想はすでにある」とチャウ・シンチー監督が語っているため、今後の活躍に注目です。
またチャウ・シンチー監督は、『西遊記』をモチーフとした日本の大人気マンガ『ドラゴンボール』が今作に与えた影響にも触れ、「孫悟空が最初は人のような感じで、次に小柄になり、最後に大型のゴリラのように姿を変えていく様子は『ドラゴンボール』の影響が大きい」と語りました。物語終盤のとある場面で、日本人ではおそらく知らない人がいない『Gメン’75』のテーマ曲が流れることについても「ドラマの大ファンだったから。実際、三蔵法師が3人の妖怪を連れて悪を倒す話なので、テーマとしてはぴったりだと思う」と、こちらも大きな影響を受けていることを明らかにしました。
誰もが知っている『西遊記』の誰も知らなかった始まりの物語を、チャウ・シンチー監督の手で“妖怪娯楽エンターテイメント”に仕上げた『西遊記~はじまりのはじまり~』は、日活と東宝東和によるアジア映画専門の新レーベル『GOLDEN ASIA』配給第1弾として、2014年11月より公開。奇しくも日本では妖怪ブームの真っ盛り! “ナマカ”と一緒に、じゃなくて仲間と一緒に、映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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