特定非営利活動法人の『日本禁煙学会』は、8月12日に「映画“風立ちぬ”でのタバコの扱いについての要望書を送付しました」と発表した。
理事長の名前で、「映画“風立ちぬ”制作担当者様」宛てに出された要望書によれば……
映画「風立ちぬ」なかでのタバコの描写について苦言があります。現在、我が国を含む177か国以上が批准している「タバコ規制枠組み条約」の13条であらゆるメディアによるタバコ広告・宣伝を禁止しています。この条項を順守すると、この作品は条約違反ということになります。
とのこと。また、
教室での喫煙場面、職場で上司を含め職員の多くが喫煙している場面、高級リゾートホテルのレストラン内での喫煙場面など、数え上げれば枚挙にいとまがありません。特に、肺結核で伏している妻の手を握りながらの喫煙描写は問題です。夫婦間の、それも特に妻の心理を描写する目的があるとはいえ、なぜこの場面でタバコが使われなくてはならなかったのでしょうか。他の方法でも十分表現できたはずです。
とも主張している。その後
・学生が「タバコくれ」と友人にタバコをもらう場面は未成年の喫煙を助長し、国内法の“未成年喫煙禁止法”にも抵触するおそれあり
・この映画には小学生を含む多くの子供たちが足を運んでおり、過去の出来事とは言えこども達に与える影響は無視できない。
・法令遵守をした映画製作をお願いいたします
として、
なお、このお願いは貴社を誹謗中傷する目的は一切なく、貴社がますます繁栄し今後とも映画ファンが喜ぶ作品の制作に関わられることを心から希望しております。
どうぞその旨をご理解いただき、映画制作にあたってはタバコの扱いについて、
特段の留意をされますことを心より要望いたします。
と結んでいる。
確かに、『風立ちぬ』はJTをスポンサーにしてもいいのではといったくらいに喫煙シーンが出てくる映画ではあるが……。
日本禁煙学会は、
画面にタバコやタバコの煙が出ないことや、PPとしてのタバコも登場しないことを考慮して選考し、随時掲載します。喫煙シーンが多かったりタバコを賛美するもの、演劇中に喫煙し観客に受動喫煙の危険を及ぼす作品は「汚い灰皿賞」として掲載します。
という『無煙テレビ大賞』なる賞も設けているようである。
2013年の受賞作品は剛力彩芽さん主演のフジテレビ『ビブリア古書堂の事件手帖』だったようだ。こんなところでも受賞していた剛力さん恐るべし。
※画像は『日本禁煙学会』のサイトより
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