アメリカ人の責任感

今回はsmall Gさんのブログ『small G』からご寄稿いただきました。

■アメリカ人の責任感
昨日の続きなんですが、案の定TurboTaxの担当者からはナシのつぶて。(笑)
まあ、100%そうなるだろうと思っていたので怒りも何も有りません。こういう人達が私の知っているアメリカの平均的な労働者ですから。悪い意味でのアメリカ慣れですね。
この国も最初に来た頃は日本との通常のサービスレベルの「余りの質の違い」にカッカ、カッカときていたのですが、ラボのボス(その人はアルゼンチン人)から諌められて以降はもうほぼ諦め状態です。

実際、逆にこういうサービスや責任感という意味では日本の質が飛び抜けて高いんですよね。そういう意味では自分が特別な国から来たのだということを何度も何度も繰り返し再確認させられる日々がもう15年も続いていることになりますか・・・。w

無料の笑顔、丁寧な物腰、よく練られたマニュアル、多くを一人で熟す技能、一人の担当が持つ大量の商品知識、顧客に対する応対のスピードと正確さ・・・今となっては夢物語のような世界ですが、日本に居た頃にはそれが余りにも当たり前で、この国に来て極(ごく)希にそういう事に出くわすとかえって背中に電気が走るほど感動することがあります。

この国に来てよく判ったことは、この国ではトップの「猛烈に出来る」優秀な人間達がカチッとしたシステムを作り、それに残りの人間がタダ乗り同然で乗っかって前に進むというものなのだと言うことでした。そのシステムは何重にもfail safeが働くようになっていて、かなりの阿呆が間違って犯す間抜けな失敗でも、よっぽどの事がない限り、システムの枠内で処理される所謂「想定内」の処理として対応ができるようになっていて、それでもそれに従えない人間には、これまたオートマチックに処理される法律による対応システムができてるという状態です。他人種、多国籍の人間の寄り合い所帯ではそれが最も効率的なのでしょう。

この感覚は、特に国政においてトップが阿呆でも分厚いその下と中間層の平均的能力がとてつもなく高いので、全体としては無難に物事が前に進む日本と、先ほど書いたように猛烈に優秀なトップが雲の上で凄いものを前もって作って、それに皆が乗れるようにするというこの国ではどうしても色々と日常目にする経験が異なってくるわけです。

更に言えば、残念ながら、そのトップ同士の戦いでは(特に政治における論戦では)かなりの確率で日本側が押し込められるのは「政治の世界」におけるトップの質の有り得ない程の差によるものだろうと思われます・・・。

科学では一概にそうは言えないと思うのですが・・・如何でしょうかね・・・。(と言うか思いたいのですが)

執筆: この記事はsmall Gさんのブログ『small G』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年03月27日時点のものです。

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