11月9日(金)、『mixi』初のユーザーと運営者との交流イベント『ユーザーファーストウィーク』が最終日を迎えた。11月5日(月)、7日(水)、9日(金)と11月第2週の3日間にわたって行われた当イベントでは、最後までmixiに対する思いを伝えようとするユーザーとその声に懸命に応えようとする運営者の姿が見えました。
ほかの日程では1日に多くのサービスを盛り込んでいたのに対し、3日目に取り上げられたサービスは『訪問者(足あと)』のみ。加えてサービスの説明も担当者だけでなく、代表取締役笠原健治氏も行ったことから、“ユーザーファースト”を目指す『mixi』の具体的な施策の第1弾として取り上げられた『訪問者(足あと)』は非常に重きを置かれていることが伺えます。
またユーザー側としても、2011年6月の『足あと機能』改修に対し、参加人数が26万を超える反対コミュニティや、1万7千もの実名での署名があったことから、とりわけ関心の高い内容だと思われましたが、当日の参加人数は1日目、2日目と比べると少なく、数えてみると30人ほどでした。当選人数自体は3日間ともほぼ変わりがないとのことなので、欠席者が多く出たようです。やはり金曜日の夜というのは時間がとりづらかったのでしょうか。
まず、他2日と同じく、笠原氏の挨拶から始まり、続いてそのまま『訪問者(足あと)』サービスの説明に入りました。
1.足あとから訪問者に変わった経緯2.訪問者のリアルタイム化を実施するに至った経緯
3.訪問者のリアルタイム化について
4.今後の方向性
説明によると『足あと機能』から『訪問者機能』に改変されたのは、
閲覧しやすくなって、閲覧数が増える
↓
フィードバック(コメントやイイネ!)が増える
↓
投稿するモチベーションUP!
↓
投稿数、フィード数が増える
というように閲覧者側の『足あと』デメリットを解消することで『mixi』の更なる活性化を狙ったためだったそうです。ところが実際は、
投稿への反応がすぐわからない
周りに人がいないと感じてしまう
↓
投稿するモチベーションDOWN
↓
投稿数、フィード数が減る
というマイナスのサイクルに陥ってしまいました。根本となる投稿者側の『足あと』メリットを大きく削ぐ形となったのです。そこで『訪問者機能』に試験的にリアルタイム表示機能を取り入れ、すぐに反応がわかるような仕様に戻してみることになったようです。経緯の一つとして『足あと機能』改修反対のコミュニティの存在や、実名署名が届けられたことも公表されました。リアルタイム表示機能は2013年1月より提供予定です。
PCサイトでの『訪問者』のデザインも発表されました。『足あと』の頃とちょっと似た感じがしますね。表示数も最大60件に戻ります。『足あと』から『訪問者』になってから加えられた、コミュニティ経由でのアクセスがわかる仕様、関連性(友人、コミュニティ等)のないユーザーの訪問や、総アクセス数は表示されないという点はそのまま。関連性のないユーザーの表示は悪質ユーザーの排除、総アクセス数はボイスなど現在履歴が残らないものに対する扱いが課題となってきそうです。
なお、『訪問者』サービスのmixiページ*1がこのたび開設されました。『ユーザーファーストウィーク』はオフラインでのユーザー交流となりましたが、mixiページではオンラインでのユーザー交流を実現していただきたいですね。
*1:『mixi訪問者』mixiページ
http://p.mixi.jp/mixi_vistior
3日目の『ユーザーファーストウィーク』は“なんだか得した気分”でした。別に軽食が他の日より豪華だった、とかそういうことではないですよ。軽食はまたちょっとおしゃれで、手に取りやすく、話しながらでもつまめるものでした。3日目にして初めていただきましたが、おいしかったです。
それでなぜ得した気分だったかというと、まず1点目はサービスの説明の最後に、参加申し込みの際にユーザーが事前に送った“『ユーザーファーストウィーク』で聞きたいこと”の回答が発表されたことです。より多く寄せられた質問についての答えであり、それまでの説明とかぶる部分もありましたが、全体説明内での質疑応答がなかった分、他のユーザーがした質問やその答えを聞けたのがよかったと思います。
2点目は壁に貼られたアンケート。これもまた1日目、2日目には見られなかったものです。全部で四枚のアンケートがあり、赤いシールを貼って「賛成」「どちらでもない」「反対」を示し、コメントを書くことができます。自分と意見の違う人のコメントはとても興味深かったです。
そして3点目。3日目のテーマは『訪問者(足あと)』のみだったからか、交流会では『日記』や『友人の更新情報』などほかのサービスの担当者も配備され、意見を交わすことができました。今回サービスごとに日程が分けられ、どの日程で参加するか迷われた方も多かったはず。取捨選択のうえ、『訪問者(足あと)』のことしか話せないと思って参加された方にとっては「ちょっとラッキー♪」な感じではなかったでしょうか。
テーブルは4つに分けられ、うち3つが『訪問者(足あと)』、1つがほかのサービスの担当者が集められたテーブルでした。笠原氏は2日目と同じポジションで、ユーザーの順番待ちの列が絶えません。イベント終了の挨拶があった後も笠原氏と話をしようとするユーザーが何人もいました。
「『ユーザーファーストウィーク』をやってよかったと非常に思っている。やる前は不安もあった。実際来ていただいて、中にはかなり厳しい意見もあったが、根底では『mixi』をすごく愛していただいて、“これからも利用していきたい”“少しでも良くなってほしい”という運営としては非常にありがたい気持ちで来て下さった。ユーザーの皆さんと直接触れ合って私たちはいい方に変われた。こういう機会を今後もつくっていけたらいい」
という笠原氏の挨拶で幕を降ろした『mixi』初のユーザーと運営者との交流イベント『ユーザーファーストウィーク』。運営者とユーザーの双方に確実に良い変化をもたらしたように思います。『mixi』はオンラインのコミュニケーションツールではありますが、オフラインでのコミュニケーションの重要さも改めて感じるイベントでした。
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