ベイビーステップ(27) (少年マガジンコミックス)

 きょうは甥っ子と姪っ子といとこの娘が遊びに来ていて執筆できませんでした。

 まあ、たくさん書けば結果が出るというものでもないのだけれど、書かないことにはあたり記事も出ないからなあ。仕方ないとはいえ、残念です。

 もっとも、長期的にみれば一日二日の好不調はほとんど意味がないわけで、めげずに書きつづけることが大切なのだろうとも思います。

 ぼくはすぐ短期的な結果にめげて書くことをやめてしまうから長期的な結果が伴わないんだよな……。かなり簡単に投げ出してしまう自分のメンタルがちょっとイヤになります。

 もっとも、いつもあきらめないことが正しいわけではなく、自分の限界を冷静に判断して方針転換のタイミングを決めることはきわめて重要な能力だと云えます。

 「決してあきらめない」と云えば聞こえはいいですが、それはつまり「無闇とこだわっている」だけなのかもしれないのです。

 たとえば受かる見込みがない弁護士試験に拘泥して一生を棒に振ってしまうひとは少なくないでしょう。

 夢を追うことはいかにも美しくひとを魅了しますが、そこには無限の執着地獄というダークサイドもしっかり存在しているのです。

 「あきらめたらそこで試合終了だよ」という安西監督の名ゼリフは真理ではありますが、どこかで試合終了にして次のステージに向かわないとどうにもならないという一面もある。

 これは漫画家でもミュージシャンでもボクサーいっしょですね。したがって「どこで夢をあきらめるか」は人生にとってきわめてシビアな問題になります。

 だれも現実味のない夢をずるずると追いかけて一生を終えてしまうことは望まないでしょう。

 また、夢を叶えたところでその先にバラ色の人生が待ち受けているわけではない。ぎりぎりのラインで作家なり音楽家になったところで、多くの場合、成功はおぼつきません。

 そう、これは見過ごしがちなことですが、一般に云う社会的な成功は「なんとか夢を達成できたと云えるライン」のさらにはるか上にあるのですね。

 ぎりぎりのところで作家やミュージシャンやボクサーになれた、というひとにとって、その先のほんとうの成功を目ざすことは、不可能ではないにせよかぎりなくむずかしいでしょう。

 ほんとうに成功を手にしたいなら、ただ何とかプロになれるという次元を目ざしていてはダメなのです。残酷なようですが、それが現実だと思います。

 それなら、夢など見ないほうがいいのかと云えば、もちろんそんなことはない。やはり気高い夢を目ざして必死に努力する日々はそれ自体が偉大で貴重なものだと思います。

 もし、一生をすべてそれに費やして悔いがないという覚悟があるのなら、ひたすらあきらめずに夢を追いつづける人生も悪くないでしょう。

 ちょうど漫画『ベイビーステップ』で、主人公のエーちゃんが人生の岐路に立っています。