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 いま、原田和弘『実存的貧困とはなにか ポストモダン社会における「新しい貧困」』を読んでいます。

 これがぼく的に大ヒットで、めちゃくちゃ面白い。ぼくにとっては『嫌われる勇気』以来の「ディケイド本(10年に一度の一冊)」です。

 ただ、必ずしも難解な内容というわけではなく、論旨は明快できわめて読みやすいものの、大きなハードカバーに細かい字で700ページ以上あるという「箱本」で、おそらく100万字くらいの分量があるので、なかなか読み終わりません。

 そこで、今回は簡単な紹介に留め、読了ししだい、詳細かつ具体的な感想を述べたいと思います。

 この『実存的貧困とはなにか』の主題は、タイトルにある通り「実存的貧困」です。このばあいの「貧困」とは、社会福祉学の概念としてのそれで、本書は従来の「貧困」に関する理論を批判しながら、新たに「実存的貧困」概念を提唱しています。

 ぼくは社会福祉学にくわしい