まだふり返るには早すぎますが、2012年はぼくにとってなかなかに画期的な年でした。メルマガを始め、やめ、ニコニコブロマガを始め、そしていまなお続けている。つまり、いままで無料で書いていたものがお金になるようになった年なのです。
これはむろん、ぼくだけのことではありません。ほかにも多くのひとがメルマガや有料サロンや電子書籍という形で情報をお金に変え始めています。Kindleストアも始まりましたし、ひょっとしたら、後世、2012年は「ネットでのマネタイズが本格的に始まった年」として記憶されることになるかもしれません。
それでは、たとえば3年後にはこの流れはどうなっているでしょうか。おそらくマネタイズが一般化する流れがさらに加速していることは間違いないでしょう。「ネットの情報は無料があたりまえ」という「常識」は崩れ去っていると思います。「ネットでも有益な情報は有料」という新しい常識が浸透し始めていてもおかしくありません。
そもそもネットが普及しはじめた十数年前、それは一部のひとだけが使うものでした。すでに炎上もありましたが、いまに比べれば「少数の限定された人間」が発信し、また受信するものだったといっていいと思います。
それが利用者が拡大するにつれ変質したことは否めません。何かちょっととがったことをいうとあっというまにクオリティの低い意見が集まり、議論が成立しなくなる世界になってしまった。
そこでよりクローズな議論の場を生み出そうとしたのがソーシャルネットワーキングサービスであり、その延長線上にあるのが有料メルマガや有料サロンといった「場」だと思います。
この「場」はあきらかに必要とされている。オープンなところがネットのいいところだということはほんとうですが、何かいうとそのたびに炎上ということではあまりに効率が悪すぎる。ひたすらにオープンならいいというものではないのです。
だから有料メルマガの需要は今後大きくなっていくと思います。「少額のお金を払うかわりに、質の高い意見を」と望むひとは一定数いるはず。ただ、同時にいまは一部の有名人に限られている発信者が一般層に広がっていくはずで、そのとき数少ない読者を奪い合う争いが起こることも考えられます。
いまは何かしらの有名人に対してのみ利用許可を出しているニコニコブロマガにしても、遠くない未来には一般ユーザーに対し門戸を開放するのではないかと思います(一ユーザーの意見であって公式の情報ではありません。念のため)。
そのとき、競争は激化し、ただでさえレッドオーシャンといわれるメルマガはさらに割に合わない世界になっていくかもしれない。これは電子書籍などにもいえることですが、「発信したがるひと」ばかりが増え「お金を払って受信したがるひと」は増えない可能性はありますよね。
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