昨年の元日は急に思い立って髪を自分で坊主ギリギリまで刈ったワタシですが、お陰で、「1年間にどれぐらい伸びるのか?」「坊主から何ヶ月目ぐらいが良い感じなのか?」のモニターが出来ました(1年間一度も髪を切らなかったので)、そこで今年は思い立って「正月三が日を誰にも会わずに、1人で事務所で過ごそう。そして、CDを完全に整理しよう。無理だろうけれども」という実験に出てみましたが、なーんとコレが、2日に選曲家の中村ムネユキくんが事務所に来てくれて(余りの惨状を見かねて)、凄い勢いで手伝ってくれ、完遂してしまったのですね。
 
 その後も、3日は小田朋美さんが打ち合わせに来たり、ピットインのカンちゃんと新年会をやったり、1/4の新日本プロレスドーム興行を(仕事で)観に行ったら、なんか一般のアリーナ席で「あかんあかん!そんなんやったらあかん!」「ほーら痛い!!痛い痛い!!」とか言いながら、言ったら下向いて揚げタコヤキ一個食べて、また声援を送っている、声の高い可愛い女性がいるが、どこかで見た事があるなあと思っていたらMOEGHOSTSの萌さんだったりと(萌さんの「追いかけ系」の趣味が新日本プロレス=ここ7~8年。だった事が判明した。という訳で、ワタシその事をこの日初めて知りました)、結局のところ、結論は「現代人は蟄居は出来ない=<引きこもり>という現象/症状は、そうでない人々が思うよりも強度のあるものだ」という、今更ながら、というか、斉藤環さんに謝れ!というか、とにかく認識を新たにしました。
 
 この3日間は総て「キクチカメラ」というコンテンツとして、有料世界「ビュロー菊地チャンネル」にアップされていて、我ながらそこそこ面白い訳ですが、最近ラジオ等でも「その話題プリーズ」のリクエストが多いガンダム(サンダーボルト)の制作ドキュメントと、dCprGの「フランツカフカの南アメリカ」の制作ドキュメントは結構ガッツリ入ってますんでご興味ある方は入会して金を払って下さい。
 
 「金払え」というと、陰性の反応が物凄く、最近は「何で音楽なんかに金払わないといけないんですか」ぐらいの経済倫理というか、もうとんでもない事になっていて(笑)、更には「SNSなんか止めて金払え」と、いつもの前置句を置いたりなんかしたら、取り囲まれて殺されてしまいそうな世の中ですが、SNSは互いの首を絞める、<共倒れ>の方向性が、いよいよ露骨になってきたので、このまま「SNSなんかやってないで金払って生きろ。これは単なるリア充の上から台詞じゃないぞー。リアルに真の充実なんてあるかバーカ」と言い続けながら合衆国大統領まで上り詰め、ダラスで暗殺されようかしら(出来うる限りムリーロ・ブスタマンチに)。
 
 等といった人生設計を立てている、年収5万円の頃から「得をする」のが嫌いで「ちょっと損する」と安心するというコスパ逆転王の人生ですから(神経症というのは、コスパが逆転する病気だとも言えます。ワタシは治したので「逆コスパ」も大分客観視出来る様に成りましたが、症状の中に閉じ込められていた頃は「得なんかしたら大損する」と信じていましたし、今も基本的にはそう信じています。だって俺、ラジオも総てのライブも、全部コスパ悪くやってるもん!観りゃ解るじゃん!3ピースのバンドなんてやってないし、自宅にあるレコード使い回したりしてないよ!!コスパが悪けりゃ偉いって訳じゃないけどさ!!笑)。

 とにかく声も便も性器もつけめんの盛りも大にして言いたいのは「<共倒れ>というイマジネーション持ってみよう。試しに」という事と「SNSを使うという事は、使用者全員の共倒れしか道はない。共倒れの共有である。自分はバカで愚かでググレカス(最近教えてもらった死語。良い言葉。「ググレカス」がじゃなくて「最近教えてもらった死語」のほう)なあいつらとは違って頭が良いから問題ない。と思っている奴からヤラれる」という事です。
 
 ここで言う「ヤラれる」とは、知的な事ではなく、感情操作にヤラれて、<共倒れ要員に洗脳される>という事で、深呼吸してから思い出してみてもらいたいのは「ここ最近で、ガチで震えるほどの屈辱や、がっくり垂れるほどの落胆や、殺されても構うもんか復讐してやると思うほどの呪詛に取り憑かれた時、原因って3次元にあります?」という事です。
 
 ないでしょ3次元に?ワタシ、生徒に聞くと全員同じ事言うよ。3次元にガチではらわた煮やしてるのは(ブルック)シールズしかいない。しかもあれは良く見るとはらわた煮えてない。クールは良い事だけど、はらわたも煮やさないで革命は無理よ。おそらく無血革命も無理よ。ラップはまあ、良いんじゃない?リーダーがKREVAさんに似てるし。
 
 ガザみても、あらゆる日本の酷い事件みても、会社で嫌な事があっても、そこまで自我の深層から沸き上がる物無いでしょ?という事なんですね。SNSなんかやめて金を稼いで、それを使え。金の使い道さえ、もう誘導されてるぞ。別にオレにじゃなくても良いから。ネット民諸君、君等は、情報は文字で得れると思っているようだが、金を使わないと得られない情報、肉体を使わないと得られない情報の吸収が君等の急務だ。まあオレの急務はSNSをやることだと思うけどね(笑)。とにかく「一番安くて評価の高い店を検索するのは、非常に時間をかけて行われる、集団的な自殺だ」というTシャツを作ろうと思っています。
 
 とか言いながら、ひっさしぶりで40度の発熱来まして、一週間寝込みました(まだ発熱性消耗でフラフラしています)ワタシが40度出すときは、根拠は総て3次元にあり、そしてエクソダスを求めているときなので、どこかから脱出すると思われます(今すぐに。でなくとも)。今年はライブ増やしますよ。今の所、ワタシが出来る事で、もっとも社会に対して有効だと思われるのはライブなんで。
 
 とかいいながら、1月~2月は大西順子さんのアルバム制作にかかりっきりで、人前に出るのは外語大とか本のサイン会とか、ユヤマンとの呑気な対談とか佐々木敦っちゃんとの難しそうな(ワタシの文章を難解だという託児所の子に読ませたいよ敦っちゃんの「ゴダール原論」。どんだけワタシのゴダールの話が、すんげえ解り易い話かよおっく解るから・笑)対談とか、そんなんばっか続きますけどね。ほとんど意味ないですよ。お金が足りない方は金はライブに回して下さい。ライブのがヤバいよずっと。あと、テレビドラマ的には「ナイショの恋して良いですか?」と「応答せよ1988」が圧倒的です。おんなじスタッフですけどね。韓国の映画だったら「ビューティフル・インサイド」がなかなかお勧めです(後でリアルサウンドに批評書きます)。カンヌで受賞したから、という訳ではないですが「ティーバンの戦い」もかなり良いです。もっとパリ近郊がどういうゾーンか、日本人は改めて知った方が良いと思いますよ。



 <年明けてから撮った写真は全部でまだコレだけ>