>>2 それは何作目ぐらいですか? と言っても、原理というか、渥美清が演技派で天才。というのは、小林信彦の影響力が大なるところがあり、確かに天才的な俳優ですけれども、基本的に一人芝居型なので、寅さんシリーズを改めて現在見直すと、渥美清以外が全員、他者とコミュニュケーションする演技力を持っており、「フーテンの寅」という人物造形が、渥美清の七男隠すという側面はあったと思います。タコ社長とかを単なる脇のコメディアンぐらいに査定していると、驚かされますね。 そんな中、車寅次郎が交情をきっちり演じているのが、唯一、妹であるさくらに対してのみで、もう圧倒的です。 最初は、天才、渥美清がコントロールしているのだな、すごいなー、ぐらいに思っていたんですが、映画を見れば見るほど渥美清が通説とは違い、かなり不器用な俳優であることがわかり(これを唯一覆しているのが、川島雄三の、しかも失敗作である「縞の背広の〜」で、ここで右翼の巨魁役である渥美は、ほとんどセリフがなく、実際、右翼の巨魁に見えるので、贔屓目ではなく川島雄三はかなりヤバいな。と思うばかりですが)、倍賞千恵子の恐ろしい実力が痛感されると同時に、その能力を、渥美清保護保存のためのファミリーである「とらや」に繋いでしまったヨージ・ヤマモトの帝国主義には、犯行する気持ちも失せますね笑。
「ポップ・アナリーゼ」の公開授業(動画)、エッセイ(グルメと映画)、日記「菊地成孔の一週間」など、さまざまなコンテンツがアップロードされる「ビュロ菊だより」は、不定期更新です。
音楽家/文筆家/音楽講師 ジャズメンとして活動/思想の軸足をジャズミュージックに置きながらも、ジャンル横断的な音楽/著述活動を旺盛に展開し、ラジオ/テレビ番組でのナヴィゲーター、選曲家、批評家、ファッションブランドとのコラボレーター、映画/テレビの音楽監督、プロデューサー、パーティーオーガナイザー等々としても評価が高い。
(著者)
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それは何作目ぐらいですか? と言っても、原理というか、渥美清が演技派で天才。というのは、小林信彦の影響力が大なるところがあり、確かに天才的な俳優ですけれども、基本的に一人芝居型なので、寅さんシリーズを改めて現在見直すと、渥美清以外が全員、他者とコミュニュケーションする演技力を持っており、「フーテンの寅」という人物造形が、渥美清の七男隠すという側面はあったと思います。タコ社長とかを単なる脇のコメディアンぐらいに査定していると、驚かされますね。
そんな中、車寅次郎が交情をきっちり演じているのが、唯一、妹であるさくらに対してのみで、もう圧倒的です。
最初は、天才、渥美清がコントロールしているのだな、すごいなー、ぐらいに思っていたんですが、映画を見れば見るほど渥美清が通説とは違い、かなり不器用な俳優であることがわかり(これを唯一覆しているのが、川島雄三の、しかも失敗作である「縞の背広の〜」で、ここで右翼の巨魁役である渥美は、ほとんどセリフがなく、実際、右翼の巨魁に見えるので、贔屓目ではなく川島雄三はかなりヤバいな。と思うばかりですが)、倍賞千恵子の恐ろしい実力が痛感されると同時に、その能力を、渥美清保護保存のためのファミリーである「とらや」に繋いでしまったヨージ・ヤマモトの帝国主義には、犯行する気持ちも失せますね笑。