菊地成孔(著者) のコメント

菊地成孔 菊地成孔
(著者)

>>8

 ウエインは、少なくとも入信して以来は笑顔を絶やさない元気なお坊さんみたいな感じでしたね。実はそこそこの数のレコーディング風景が残されてるんですけど、テイク選びする時の楽しそうな口ぶりと、若いメンバーたちへの押し付けがましくない説教(説教の名人ですよ。晩年は)の気持ち良さがすごかったですね。アフロアメリカンの音楽家の中で稀有な感じです。

 「エマノン」は、コミックブック付きでお持ちですか?あれ、本人が書いてるんですが笑、遺作がアレで本当に良かったと思ってます。元々はジャズなんかより、SF漫画が好きな夢見る少年だったんで。「オーネットの二番煎じ」っていうのは笑、誰が言ったのか知らないですけど笑、まあ、無いですよね笑(オーケストラとやってるだけですよ共通点は笑)。

 ただ、マイルスの第二期黄金5が、50年代後半のオーネット4に、10年遅れて同じ結果になった(=教養主義の果てと無教養主義は同型)という歴史観は「M/D」にも書いてますし、夜電波でもラジオデイズでも実際に音出してやって見せてますが、誰もこのことは指摘しないですね笑。

No.10 21ヶ月前

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