菊地成孔(著者) のコメント

userPhoto 菊地成孔
(著者)

>>15

 竹口ズベルグさんがおいくつかわかりませんが、ショップの店員が、客が帰った後に「さっきの客、ダッサかったなあ笑」とか「何にも知らねえで来てやんの」とか言っている時代は、もう完全に終わっています。今の、特に若い店員というのは仕事に対しておそるべき真摯さで生きており、あるいは逆に、システム対応だけで、学園祭の模擬店みたいな店員も増えていて二極化しており、ある意味、「ダサい客をあざ笑う」店員がいた時代は、逆に豊かだったのかもしれないな?と思うほどですよね。

 なので、8〜90年代までにはあった「店に入る緊張感」というのは、今はありとあらゆる店舗で必要なくなりました。むしろ、過去の悪しき経験(店員に嘲笑された気がする。店員に面倒臭がられた気がする)から嫌な人物になってしまい、店員に粘着したり、恫喝したりする年配の客が増えています。店員たちが礼儀正しければ正しいほど彼らは不安を募らせます。

 だから、「小心者だから」というのではなく、「あまりにも店員の商品知識が凄すぎて、当てられてしまう」ということの方が今は起きやすいですよね。家電量販店とか笑。でも彼らは接客に真摯ですから、待っていれば必ずグルーヴが生まれます。

 伊勢丹新宿本店の接客は素晴らしいですよね。いっぱい買ってる客に「ついでにこれも売りつけてやれ」と思わせる瞬間を経験したことも、見たこともありません。宮川さんも素晴らしいですね。積極が全員和装なのも嬉しいです笑。

 

No.17 31ヶ月前

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