菊地成孔(著者) のコメント

菊地成孔 菊地成孔
(著者)

>>11

 松本先生のご発言はまあ、松本先生なら通る。と云う話ですが、しょうがないよね。日本語で最初にリリックのスキル。と云うものを出した人なんだから笑。今の「アーティスト」の歌詞は、いい加減に行を埋めてるんじゃなく、切実なだけです。切実しかやることないんですよ。凄い時代ですよ。ジャズをディスったからお返し、とかじゃ全然ないですけど、あいみょんとか聞いてられないですよ。切実なだけで、かつすごい内圧なんで。

 僕はラッパーは本当に言葉に向かい合って頑張ってるけど、あれが形式や様式の音楽であり、なおかつ競技だから。と云う理由で、構造的な頑張りだと思います。僕が「ああ、歌詞があるなあ」と思うのは、最近だと文中にあるハンブレッダーズや、冒頭にある渡辺淳之介とかですね。アイドルにはリリックがありますよ。70年代と逆転してる。

 作詞家としては、僕は、不倫で潰されちゃったけど僕はゲスの極み乙女と、つんくと秋元康が好きですね。でも、一番好きな作詞家は菊地成孔です。「普通の恋」とかはスキルに偏ってるし、切実さ頼みなんで、作詞としては中程度だと思っています。「背景ミスインターナショナル」とか、「DRIVE」とか、「フロイドと夜桜」とか「インターナショナルクラインブルー」とか「大人の唄」とか、「フォーエヴァーモーツァルト」とか、我ながら作詞の汎用スキルあるよなあ。とか思うんですが、マジで全く売れないんで笑、逆にわかります。キングヌーやヒゲダンスが売れることが(やっかみやディスじゃないですよ。「ああ云うのが売れるものだな」と明確になります。本当に)。

No.17 57ヶ月前

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