どうも、
管理者のNDです。
3月28日は、
硫黄島近海地震(2000)から19年です。
硫黄島近海震源で最も強い規模がおきたこの地震ですが、特に人的被害もなく
M7.9にもかかわらず、震源が人の居住地から遠かったことから被害はありませんでした。
幸いだったのは、深さが128kmだったこともあり、津波による被害もなく終わっています。
しかし、この地震で意外だったのは津波が微小ながらも起きていたことです。
通常深さ100kmを超えるような震源の場合は、まず津波を伴うことはありませんが、
この地震では津波が発生していました。
しかも震源から300km離れた父島で10cmを観測しています。
深さ100kmを超えても、M8前後の巨大地震クラスになると津波による海面変動が
僅かでも発生することを考えると、深発地震はある意味真夏の昼に起きると
海水浴客を中心に厄介なものとなる可能性はあります。まずないことですが、
揺れが2分以上続くような地震を海水浴場で感じることがあれば、少なからず
海岸からは離れて情報収集を徹底するようにしてください。
今回は、
「フライト中に大地震が起きたら」をテーマにお伝えします。
飛行機に搭乗中、大地震が起きるケースがないとは言えないのは
特に飛行機をよく使う人には一度ぐらいは考えたことがあると思います。
これから使用頻度が増える人も一度は見ておくと良いかもしれません。
どこにいるかによりますが、今回は上空にいる場合を主に伝えます。
まず最初に誰もが気になる事象なのですが、飛んでいれば地震は感じないと言われますが
実は必ずしも揺れないわけではなかったりします。
浅い震源かつ震源付近をフライトしており、しかも空港の近くで高度が下がっている時と
やや条件が限られますが、"空振"という現象が存在し、
それが飛行機内まで揺れを感じさせる事があります。
この理由は、P波の性質にあって、縦波は固体だけじゃなく、
液体や気体も通すことがあります。故に地震が地上を超えると、P波はそのまま空気中まで
一部跳ね返らずに伝わっていきます。実際に観測した例がいくつかあるようです。
ただし安心してほしいのは、空振がが飛行機を墜落させる程の影響はありません。
少なくとも悪天候時の揺れよりも小さいですので、基本的に気にするほどではありません。
たまに、火山の噴火による空振の方で影響を受けることがあります。
地上で窓ガラスが割れる程の被害があるなら、周辺の上空にもかなり強い圧力がかかります。
また、極めて稀な事例としては隕石降下によるソニックブームもあります。
但し、いずれも空振で大きな被害を受けた事象は世界に目を向けてもほとんど存在しません。
そういう意味では、結果的に「飛行機にいれば地震によって直接的に死ぬことはない」
というのは、事実として受け止めても良いと思います。
さて、問題なのは大地震が目的地の空港で起きてしまった場合です。
基本的に大地震が起きるとまず、滑走路は閉鎖されてしまうことが多い為に、
最低でも遅れは避けられません。フライト開始直後であった場合は、引き返した事例もあります。
尚、直下型地震であった場合は空港のすぐ近くが震源でなければ、
広域な停電等が発生していなければ、比較的復旧は早い方ですが、
沖合のプレート境界型地震になると影響が広域に及ぶために大きな影響を受けます。
特に空港は液状化も発生しやすいのでこれが発生したら滑走路の少ない空港は、
目的地の変更は避けられません。逆にハブ空港である羽田や成田が閉鎖されると、
それまで航空して燃料が少ないうえに、大型であることが多い国際線の機体が優先されます。
地方の大型空港に到達できても更に大きな遅延は避けられなくなりそうです。
尚、管制塔は非常に優秀ですからいかなり大震災が起きても、
「この飛行機はいずれ燃料が尽きて空港でもない所に不時着しないでしょうね・・・?」といった
変な不安はしなくて大丈夫です。実際、東日本大震災では羽田と成田の両方が閉鎖され、
仙台空港は津波で水没しましたが米軍の横田基地なども利用するなどし、無事に着陸できています。
各空港・航空会社の徹底した訓練と災害時マニュアルがあったからこそできたことです。
今後首都直下型地震があれば、また羽田・成田の両方が閉鎖されるケースはあるでしょうし、
南海トラフ巨大地震が来れば、関西・中部は海の近くで津波の危険がある為、地震で被害を受けると
いくら浸水が一部と言えど、安全を考慮して使用を控えられることにはなります。
南海側なら、高知や宮崎も浸水する予想が出ています。
小牧や伊丹、松山・高松などが地震の揺れ次第で残れるかどうかになります。
大地震が起きて空にいれば余裕などと抜かしている人もいますが、
地上に降りなければならないのですから、空港が被災していればもれなく
被災者の一人になります。影響を受けますからその面はフライト中いつでも
ごくわずかな可能性だが、リスクが0ではないということを念頭に置いておかなければなりません。
ちなみに、震災が起きた時で急ぎの場合で連絡を取らなくてはならない時は、
フライト中にワイヤレスが使用可能なら積極的に利用して電話を避けてSNSなどの方法で
連絡を取る手段を使うと良いです。それ以外の場合は基本圏外になってしまう上、
通信手段は基本的にないと思った方がよいでしょう。事前に自分が旅行に行くときは、
どこに行くのかぐらいは教えておくと、周囲の人にも自分は影響を受けていることを
伝えることができるかもしれません。あまり秘密にしないで行先を誰か一人にでもほのめかして
おくと、気づいてくれる方がいらっしゃいます。登山の時と同じですね。
フライト中での地震は、正直言ってどうすることもできませんので、
基本は体力を無駄に消耗しないように、安静にしてパニックにならないことです。
そして機長やCAの指示を必ず守ってください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
管理者のNDです。
3月28日は、
硫黄島近海地震(2000)から19年です。
硫黄島近海震源で最も強い規模がおきたこの地震ですが、特に人的被害もなく
M7.9にもかかわらず、震源が人の居住地から遠かったことから被害はありませんでした。
幸いだったのは、深さが128kmだったこともあり、津波による被害もなく終わっています。
しかし、この地震で意外だったのは津波が微小ながらも起きていたことです。
通常深さ100kmを超えるような震源の場合は、まず津波を伴うことはありませんが、
この地震では津波が発生していました。
しかも震源から300km離れた父島で10cmを観測しています。
深さ100kmを超えても、M8前後の巨大地震クラスになると津波による海面変動が
僅かでも発生することを考えると、深発地震はある意味真夏の昼に起きると
海水浴客を中心に厄介なものとなる可能性はあります。まずないことですが、
揺れが2分以上続くような地震を海水浴場で感じることがあれば、少なからず
海岸からは離れて情報収集を徹底するようにしてください。
今回は、
「フライト中に大地震が起きたら」をテーマにお伝えします。
飛行機に搭乗中、大地震が起きるケースがないとは言えないのは
特に飛行機をよく使う人には一度ぐらいは考えたことがあると思います。
これから使用頻度が増える人も一度は見ておくと良いかもしれません。
どこにいるかによりますが、今回は上空にいる場合を主に伝えます。
まず最初に誰もが気になる事象なのですが、飛んでいれば地震は感じないと言われますが
実は必ずしも揺れないわけではなかったりします。
浅い震源かつ震源付近をフライトしており、しかも空港の近くで高度が下がっている時と
やや条件が限られますが、"空振"という現象が存在し、
それが飛行機内まで揺れを感じさせる事があります。
この理由は、P波の性質にあって、縦波は固体だけじゃなく、
液体や気体も通すことがあります。故に地震が地上を超えると、P波はそのまま空気中まで
一部跳ね返らずに伝わっていきます。実際に観測した例がいくつかあるようです。
ただし安心してほしいのは、空振がが飛行機を墜落させる程の影響はありません。
少なくとも悪天候時の揺れよりも小さいですので、基本的に気にするほどではありません。
たまに、火山の噴火による空振の方で影響を受けることがあります。
地上で窓ガラスが割れる程の被害があるなら、周辺の上空にもかなり強い圧力がかかります。
また、極めて稀な事例としては隕石降下によるソニックブームもあります。
但し、いずれも空振で大きな被害を受けた事象は世界に目を向けてもほとんど存在しません。
そういう意味では、結果的に「飛行機にいれば地震によって直接的に死ぬことはない」
というのは、事実として受け止めても良いと思います。
さて、問題なのは大地震が目的地の空港で起きてしまった場合です。
基本的に大地震が起きるとまず、滑走路は閉鎖されてしまうことが多い為に、
最低でも遅れは避けられません。フライト開始直後であった場合は、引き返した事例もあります。
尚、直下型地震であった場合は空港のすぐ近くが震源でなければ、
広域な停電等が発生していなければ、比較的復旧は早い方ですが、
沖合のプレート境界型地震になると影響が広域に及ぶために大きな影響を受けます。
特に空港は液状化も発生しやすいのでこれが発生したら滑走路の少ない空港は、
目的地の変更は避けられません。逆にハブ空港である羽田や成田が閉鎖されると、
それまで航空して燃料が少ないうえに、大型であることが多い国際線の機体が優先されます。
地方の大型空港に到達できても更に大きな遅延は避けられなくなりそうです。
尚、管制塔は非常に優秀ですからいかなり大震災が起きても、
「この飛行機はいずれ燃料が尽きて空港でもない所に不時着しないでしょうね・・・?」といった
変な不安はしなくて大丈夫です。実際、東日本大震災では羽田と成田の両方が閉鎖され、
仙台空港は津波で水没しましたが米軍の横田基地なども利用するなどし、無事に着陸できています。
各空港・航空会社の徹底した訓練と災害時マニュアルがあったからこそできたことです。
今後首都直下型地震があれば、また羽田・成田の両方が閉鎖されるケースはあるでしょうし、
南海トラフ巨大地震が来れば、関西・中部は海の近くで津波の危険がある為、地震で被害を受けると
いくら浸水が一部と言えど、安全を考慮して使用を控えられることにはなります。
南海側なら、高知や宮崎も浸水する予想が出ています。
小牧や伊丹、松山・高松などが地震の揺れ次第で残れるかどうかになります。
大地震が起きて空にいれば余裕などと抜かしている人もいますが、
地上に降りなければならないのですから、空港が被災していればもれなく
被災者の一人になります。影響を受けますからその面はフライト中いつでも
ごくわずかな可能性だが、リスクが0ではないということを念頭に置いておかなければなりません。
ちなみに、震災が起きた時で急ぎの場合で連絡を取らなくてはならない時は、
フライト中にワイヤレスが使用可能なら積極的に利用して電話を避けてSNSなどの方法で
連絡を取る手段を使うと良いです。それ以外の場合は基本圏外になってしまう上、
通信手段は基本的にないと思った方がよいでしょう。事前に自分が旅行に行くときは、
どこに行くのかぐらいは教えておくと、周囲の人にも自分は影響を受けていることを
伝えることができるかもしれません。あまり秘密にしないで行先を誰か一人にでもほのめかして
おくと、気づいてくれる方がいらっしゃいます。登山の時と同じですね。
フライト中での地震は、正直言ってどうすることもできませんので、
基本は体力を無駄に消耗しないように、安静にしてパニックにならないことです。
そして機長やCAの指示を必ず守ってください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
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