自然災害情報共有放送局のブロマガ

【自然災害メモリアル】第084回:加賀大聖寺地震(1640)の日 [防災]地震後の道路被害

2018/11/23 21:00 投稿

コメント:1

  • タグ:
  • シリーズ:自然災害メモリアル
  • BSC24
  • 防災
  • ND
どうも、
管理者のNDです。

11月23日は、
加賀大聖寺地震から378年です。

非常に昔の大地震で、M6.5前後だったのではないかという説が出ています。
しかし金沢をはじめ、石川県内、それも当時の"加賀"(石川の南部側)は
この地震で(具体的な数は不明だが)死者を多数出した報告があがっています。
金沢では、堀溝の水が地震の揺れで道に揺り上げたほどだったとの記録も残っています。

今回は、
「地震後の道路被害」をテーマにお伝えしていきます。

地震発生後の実情を今回は道路を中心に書いていくことにします。
尚、石川県繋がりで能登半島沖地震を中心に当時の様子などを基にお伝えしていきます。

まず、大地震ともなると、ほんの1分の大揺れするだけで道路の状況はかなり一変します。

郊外の道路では、山の斜面がある場所では道路に土砂が崩落する恐れがあります。
もしこの時に運転していればかなり危険です。しかし、車の運転中は地震に気づきづらく、
気づいた時にはかなりハンドルを取られるなどして、手遅れになることが多いです。
対策として、カーラジオをつけておいて、緊急地震速報が鳴ったら直ちに安全な場所に
退避することが先決です。両端が斜面の場合は厳しいですが、片面だけであれば
数秒あればそちら側に寄ることぐらいはできます。
地方で車通りが少なければ、土砂崩れの危険を感じたら躊躇せず反対車線に乗り出してでも
逃げることが、生き残るための一つの選択肢ではないかと思います。
もちろん好んでやってはいけませんし、見通しの悪い場所で
衝突事故によって命を落とされては元も子もありませんので思い切った行動をとるかどうかは
かなり限られた範囲での選択肢になるとは思います。しかし、土砂崩れが起きる現場は
車通りが少ないことも多いので、あくまでということで命を守る手段としてお伝えしておきます。
尚、ひとたび大規模な土砂崩れが起きると、場所と規模によっては、
1ヶ月程度かかることもザラにありますので、覚悟しなければなりません。
直っても完全復旧に相当な時間を要することもあります。(それまでは片道相互通行など。)
ちなみに能登半島沖地震では、輪島市の国道で土砂崩落が起きた際の
復旧工事の完了は、7ヶ月先の10月でした。
但し、集落の孤立発生や迂回路が少ない主要道路であれば、優先的に復旧が手掛けられるので、
1週間で仮復旧・応急措置は完了する見通しになると思います。

大地震が起きることで、道路が陥没したり崩落することがあります。
これも能登半島沖地震を始めとした大地震で実際に起きる例です。
場合によっては震度6弱程度で盤面崩落を引き起こすことも考えられます。
有料道路や高速道路でも普通に発生しうる事態で、実際に能登半島沖地震では
能登有料道路の一つである、田鶴浜道路で発生しています。
陥没化してしまった場合は、これも規模の程度によりますが1週間は片道相互通行ができるように
なるまでに時間を要することになります。場合によっては、迂回路を緊急整備することもあります。
さっさと崩落した場所を埋め立てて―― って思うかもしれませんが、
復旧にはシミュレーションゲームで神の如く地形や道路を操作できるほど、
容易ではありません。まず専門家と立ち会って復旧の工法を定めなければなりませんし、
同じ被災者の中から土木建築の住民を総出で動かさなければならないのです。
さらに再発防止に様々な対策工事を同時に行うこともあります。
道路に限らず電車の車窓などでも、よく急斜面に時々灰色で四角い形で整備された斜面を
見ることがたま~にあると思いますが、ああいう場所で土砂崩れが一度起き、
再発防止でコンクリートで土砂を埋め立てていたりしています。
そう安易に復旧が人の手で簡単にできるとは決して思わないでほしいのです。

最後に、大地震においてよく起きる現象としては地割れや亀裂が走り、時に断層のように
道路が派手に割れて破壊されてしまうことがあります。小規模なものを含めると
これまでに紹介してきた局地的地震の例でも紹介するように、頻繁に発生し得る被害です。
軽いものであればちょっとヒビがはいるだけで済みますが、中程度になると
数センチの段差が出来て、車で通るとガクンと衝撃を受けることがあったり、
酷ければタイヤ一つ分ぐらい盛り上がってしまうこともあります。
酷いものは上記の者と同様の期間で直りますが、時として即補修を必要としない程度の
軽微な被害で済んだ道路は、その後の余震や次の大地震で崩れる危険性があります。
直下型で地震活動が非常に活発な時は、時が経つにつれて震源がずれる為に
一連の地震で一般的に最大と言われる地震じゃない時に、思わぬ被害を招く恐れがありますので
大地震で崩れそう・なんとか持ちこたえた程度の場所があれば、
補修がされるまでは近づかないことをお勧めします。また、心配な場所があるのに
対策も何もされていない道路があれば、その道路の所有者(公道なら県や国土交通省など)に
問い合わせをしてみると良いかもしれません。

いずれにしても、大地震が起きると意外に被害を広範囲でかつ大きく受けるのは、
道路です。特に地方では主要道路が一つしかなくて一つの被害で孤立や不便を生じることが
十分に考えられます。また、今回は紹介しませんでしたが橋や海岸沿いの道路では
大被害が生じると、条件の悪さから復旧には通常の道路よりも更に長い間かかることもあります。
まさに"地"を使って整備された道路は、止まらぬ自然の動きには抗えぬものですから、
仮に新しく作られた・整備された道路でも、震源地と地震の規模によって
通行が困難になる可能性を考えておいてください。


今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。

コメント

#9910を覚えておいて欲しいですね。

No.1 66ヶ月前
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

自然災害情報共有放送局

自然災害情報共有放送局

このチャンネルの詳細