どうも、
管理者のNDです。
11月12日は、
沖縄島近海地震から50年です。
沖永良部島の役場や体育館などにヒビが入るなどの軽微な被害を受けました。
M5.6で、沖縄本島よりも沖永良部島の方が被害がありました。
しかし、そこまで大きな被害ではなかったため、この地震はかなりマイナーな地震史です。
今回は、
「沖縄県の強震モニタ」をテーマにお伝えしていきます。
前回は北方領土付近を紹介しましたが、今回はその対称的となる沖縄方面のモニタの見方を
少しだけ伝授しようと思います。
沖縄県はもともと強震モニタがなく、NIEDが2012年12月25日の追加モニタ点を
増設してから、各離島を含め、沖縄県にも新たに出てきました。
沖縄県で起きる地震は複数のパターンがありますが、
これを抑えておくとどのパターンかわかりやすいです。
ただし、沖縄はやはりモニタの点数が少ない為、
多くはEEWと組み合わせる必要があります。
まず、最初に緑が続いている時は大体強風か生活振動を拾っているだけなので地震ではありません。
ちなみに点の数が少ない宮古島や石垣島などを有感かどうか見極めるのには、
地表震度の方で黄色のち段々と元の色に戻っていくかでわかります。
沖縄本島近海周辺で一番多いのが奄美からの反応で、
奄美と沖縄本島の北部側から反応があった場合はそのまま奄美大島近海~沖縄本島近海の
どちらかである可能性が高いです。深さがやや幅広いですがおおよそ70kmまでのどれかです。
また、複数の点が早いうちから緑になった場合であるほど深い可能性が高いので、
広がりによって深さがある程度わかります。
2つ目は同じ沖縄本島近海でも、奄美の東方にかけての震源の場合は先にEEWが出やすいです。
しかし、緑程度で済めばほとんどの場合は無感地震で終わります。
奄美~沖縄本島が黄色く色づいてゆっくり青に戻るなら、有感になっている可能性があります。
3つ目のパターンでは本島のほぼ直下の場合があります。この場合は最初に本島南部が
黄色辺りから反応が始まり伝染するように隣合うモニタが次々緑に変わっていきます。
しかし、直下の場合はこの黄色がやや過大になるので、黄色のまま広がらないと有感と確信するのが
やや難しいです。
4つ目は沖縄本島の北西沖であるパターンです。
この震源は深いことが多く、奄美~宮古島辺りまで早いうちから黄色に変わり広がります。
大きな地震の場合は、目立つぐらいオレンジに変わりますがこの時、鹿児島県に緑色が付き、
すぐに広がるようであれば高い確率で深発地震です。尚、この周辺の震源は
90~130kmぐらいが多いです。尚、与那国・鹿児島、四国ぐらいまで顕著な反応があれば
少なくともM5は超えていて、かつ有感地震になっている可能性が高いです。
オレンジ色がしばらく続き、奄美~宮古島が全てオレンジに近い色になれば、
M6前後の可能性があります。
本島のパターンは大体このぐらいです。
あとは先島諸島のパターンですが、一番多いのはやはり台湾付近~与那国島近海の地震です。
与那国島近海の地震は、多くが50km程度、台湾付近は場所によってまちまちですが
与那国島近海よりなら、30~70km程度、台湾方面は浅い地震が比率的に若干多めです。
西表島の2点が両方とも似つかわしい色をしていて、かつグラデーションな形で青に戻るなら
地震である可能性が高く、それ以外ならただの生活振動か強風です。
よくこの2点が偶然緑になることも多いですが、地震の場合は最低10秒以上は続くので
ここでの地震有無の見極めはまず、
・点が順当に広がったかどうかと2点とも同じ色かどうか、
・そしてしばらく両方とも緑色以上になっているかどうか で見分けます。
宮古島まで緑色になっていれば、有感の可能性が少し上がります。
明らか黄色であれば高い確率で有感です。
ちなみに与那国島近海での地震は、たびたび強めの地震が起きることもあり、
震度3~5弱程度の地震を伴うことがあります。しかし、強震モニタには与那国町が存在しない為、
最低でも西表島の竹富町から判断しないといけません。
また、これまでまだ伴ったことがない為に難しいのですが竹富町のほぼ直下で
小さい規模の地震が時たま起きることがあります。この場合、規模が小さい有感になることも多く、
2点だけで地震を見極めるのは、かなり難しいです。また、通知系のソフトにも誤報防止で
点だけではなかなか出ない為にほとんどの場合は、EEWから見るか、
常時見ているかしかありません。尚、後者はすごくお勧めしません。
いう程地震が多くないし、そもそも小さい地震は地元民じゃない限り気にする必要がありません。
沖縄県の地震パターンはざっとこんな感じです。尚、宮古島は順当に広がりが
中央がそれぞれの島からってことぐらいで、あとは広がりに応じて規模と深さがわかります。
本島や先島諸島も含め、共通して言えるのは、
・島から島への緑の伝播が早ければ遠方か深発、鹿児島まで早いうちから広ると深発の可能性大。
・色が突然黄色以上になった場合は震源が島に近い所の浅い地震
こんな感じです。
最後に、トカラ列島ですが鹿児島県の広がりで被る所があるのでついでに説明すると、
奄美と屋久島周辺で広がりが大体同時に来た場合は、このトカラである可能性があります。
浅い震源の場合は奄美北部がちょこっと反応するぐらい、または全くないことが多いです。
全く反応がなくてももちろん震度3を観測することが多く、また群発化しやすいトカラは
地震情報だけがもくもくと発表され続けることもあります。
現地の鹿児島県の十島村民さんがいれば情報が非常に捗りますが、人口は全体で数百人な為、
当放送に訪れてくれる方がいらっしゃるかどうか・・・もし十島村民さんがこのチャンネルを
見に来てくれていましたら、是非是非揺れ報告の際に当放送をお使いください。
少し深いパターンもありますので、前者の反応が出た場合は60~90km前後の地震であると
思ってください。ただし奄美の色づきが緑なら無感で終わる可能性もあります。
沖縄の緑を気にする人が多いですが、離島はいつも風が強いです。
夏は台風が接近していると常時緑になることもありますが、いずれも地震ではありません。
台風中に地震がある場合は、ノイズの中見極めなければならず更に地中加速度も点がないので
ある程度強い地震じゃないと、地震の有無の見分けは厳しいでしょう。
ただ、見極めが困難なレベルならその地震は基本的に全く大したことない為
気にするだけ無駄とさえ言えるので、この辺は蛇足としてとらえてください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
管理者のNDです。
11月12日は、
沖縄島近海地震から50年です。
沖永良部島の役場や体育館などにヒビが入るなどの軽微な被害を受けました。
M5.6で、沖縄本島よりも沖永良部島の方が被害がありました。
しかし、そこまで大きな被害ではなかったため、この地震はかなりマイナーな地震史です。
今回は、
「沖縄県の強震モニタ」をテーマにお伝えしていきます。
前回は北方領土付近を紹介しましたが、今回はその対称的となる沖縄方面のモニタの見方を
少しだけ伝授しようと思います。
沖縄県はもともと強震モニタがなく、NIEDが2012年12月25日の追加モニタ点を
増設してから、各離島を含め、沖縄県にも新たに出てきました。
沖縄県で起きる地震は複数のパターンがありますが、
これを抑えておくとどのパターンかわかりやすいです。
ただし、沖縄はやはりモニタの点数が少ない為、
多くはEEWと組み合わせる必要があります。
まず、最初に緑が続いている時は大体強風か生活振動を拾っているだけなので地震ではありません。
ちなみに点の数が少ない宮古島や石垣島などを有感かどうか見極めるのには、
地表震度の方で黄色のち段々と元の色に戻っていくかでわかります。
沖縄本島近海周辺で一番多いのが奄美からの反応で、
奄美と沖縄本島の北部側から反応があった場合はそのまま奄美大島近海~沖縄本島近海の
どちらかである可能性が高いです。深さがやや幅広いですがおおよそ70kmまでのどれかです。
また、複数の点が早いうちから緑になった場合であるほど深い可能性が高いので、
広がりによって深さがある程度わかります。
2つ目は同じ沖縄本島近海でも、奄美の東方にかけての震源の場合は先にEEWが出やすいです。
しかし、緑程度で済めばほとんどの場合は無感地震で終わります。
奄美~沖縄本島が黄色く色づいてゆっくり青に戻るなら、有感になっている可能性があります。
3つ目のパターンでは本島のほぼ直下の場合があります。この場合は最初に本島南部が
黄色辺りから反応が始まり伝染するように隣合うモニタが次々緑に変わっていきます。
しかし、直下の場合はこの黄色がやや過大になるので、黄色のまま広がらないと有感と確信するのが
やや難しいです。
4つ目は沖縄本島の北西沖であるパターンです。
この震源は深いことが多く、奄美~宮古島辺りまで早いうちから黄色に変わり広がります。
大きな地震の場合は、目立つぐらいオレンジに変わりますがこの時、鹿児島県に緑色が付き、
すぐに広がるようであれば高い確率で深発地震です。尚、この周辺の震源は
90~130kmぐらいが多いです。尚、与那国・鹿児島、四国ぐらいまで顕著な反応があれば
少なくともM5は超えていて、かつ有感地震になっている可能性が高いです。
オレンジ色がしばらく続き、奄美~宮古島が全てオレンジに近い色になれば、
M6前後の可能性があります。
本島のパターンは大体このぐらいです。
あとは先島諸島のパターンですが、一番多いのはやはり台湾付近~与那国島近海の地震です。
与那国島近海の地震は、多くが50km程度、台湾付近は場所によってまちまちですが
与那国島近海よりなら、30~70km程度、台湾方面は浅い地震が比率的に若干多めです。
西表島の2点が両方とも似つかわしい色をしていて、かつグラデーションな形で青に戻るなら
地震である可能性が高く、それ以外ならただの生活振動か強風です。
よくこの2点が偶然緑になることも多いですが、地震の場合は最低10秒以上は続くので
ここでの地震有無の見極めはまず、
・点が順当に広がったかどうかと2点とも同じ色かどうか、
・そしてしばらく両方とも緑色以上になっているかどうか で見分けます。
宮古島まで緑色になっていれば、有感の可能性が少し上がります。
明らか黄色であれば高い確率で有感です。
ちなみに与那国島近海での地震は、たびたび強めの地震が起きることもあり、
震度3~5弱程度の地震を伴うことがあります。しかし、強震モニタには与那国町が存在しない為、
最低でも西表島の竹富町から判断しないといけません。
また、これまでまだ伴ったことがない為に難しいのですが竹富町のほぼ直下で
小さい規模の地震が時たま起きることがあります。この場合、規模が小さい有感になることも多く、
2点だけで地震を見極めるのは、かなり難しいです。また、通知系のソフトにも誤報防止で
点だけではなかなか出ない為にほとんどの場合は、EEWから見るか、
常時見ているかしかありません。尚、後者はすごくお勧めしません。
いう程地震が多くないし、そもそも小さい地震は地元民じゃない限り気にする必要がありません。
沖縄県の地震パターンはざっとこんな感じです。尚、宮古島は順当に広がりが
中央がそれぞれの島からってことぐらいで、あとは広がりに応じて規模と深さがわかります。
本島や先島諸島も含め、共通して言えるのは、
・島から島への緑の伝播が早ければ遠方か深発、鹿児島まで早いうちから広ると深発の可能性大。
・色が突然黄色以上になった場合は震源が島に近い所の浅い地震
こんな感じです。
最後に、トカラ列島ですが鹿児島県の広がりで被る所があるのでついでに説明すると、
奄美と屋久島周辺で広がりが大体同時に来た場合は、このトカラである可能性があります。
浅い震源の場合は奄美北部がちょこっと反応するぐらい、または全くないことが多いです。
全く反応がなくてももちろん震度3を観測することが多く、また群発化しやすいトカラは
地震情報だけがもくもくと発表され続けることもあります。
現地の鹿児島県の十島村民さんがいれば情報が非常に捗りますが、人口は全体で数百人な為、
当放送に訪れてくれる方がいらっしゃるかどうか・・・もし十島村民さんがこのチャンネルを
見に来てくれていましたら、是非是非揺れ報告の際に当放送をお使いください。
少し深いパターンもありますので、前者の反応が出た場合は60~90km前後の地震であると
思ってください。ただし奄美の色づきが緑なら無感で終わる可能性もあります。
沖縄の緑を気にする人が多いですが、離島はいつも風が強いです。
夏は台風が接近していると常時緑になることもありますが、いずれも地震ではありません。
台風中に地震がある場合は、ノイズの中見極めなければならず更に地中加速度も点がないので
ある程度強い地震じゃないと、地震の有無の見分けは厳しいでしょう。
ただ、見極めが困難なレベルならその地震は基本的に全く大したことない為
気にするだけ無駄とさえ言えるので、この辺は蛇足としてとらえてください。
今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
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