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【自然災害メモリアル】第013回:永正阿波津波(1512)の日 [防災]津波の発生要因

2018/09/13 18:00 投稿

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  • シリーズ:自然災害メモリアル
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  • 防災
  • ND
どうも、
管理者のNDです。

今日、9月13日は
永正阿波津波から506年です。

発生日時等も実は定かになっていない為に、謎が多い事象です。
というのも、この津波は阿波の宍喰浦(現:徳島県海陽町)で人口の2/3にあたる
3700人が死亡しているにもかかわらず、地震の記録が一切ないのです。
一説では単純にこの事象自体の記録日時が間違っているだけなのではないかとも
言われていますが、真偽はわかっていません。
顕著な津波地震だった可能性、未知の遠地地震なども挙げられていますが、
徳島県だけに限られた津波では、遠地地震や津波地震の線は薄そうです。

今回は、「津波の発生要因」をテーマにお伝えしていきます。

基本的に津波と言えば9割以上地震に伴うものですが、それ以外にも発生要因があります。

地震の次に有名かつ認知度が高いのは、
山体崩壊などの火山噴火に伴って湾に向かって、地殻変動を起こした場合、
大津波が局地的に発生し、甚大な被害を被ることがあります。
日本で起きた事例では、島原大変肥後迷惑が有名ですが
火山島の近くであれば他の場所でも起きる可能性があります。

実際に近年このパターンの津波警戒を一度だけ呼び掛けた火山があります。
それが、西之島でした。新しい島が急激に形成されて一度沈静化したのち
再度爆発があれば山体崩壊から津波を引き起こす可能性があるとして、
小笠原村には噴火時の津波想定が出されています。
参考: http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/VRC/nishinoshima/nishinoshima_tsunami/

また、日本で起きる可能性はほぼ皆無ですが氷震により津波が生じたケースもあります。
グリーンランドでは、M5未満にも関わらず発生した異例の事例があります。
似たような事例では、氷山が大量に崩落すると山体崩壊と同様津波を伴うことがあります。

ちなみに、地震で直接的に津波が発生しませんでしたが、
土砂崩落・山体崩壊を伴って湾に流れ込んだことで大津波が生じたケースがあります。
アラスカのリツヤ湾では、なんと524mという異次元レベルの津波を記録しました。
もちろん日本では無縁な値ですが、
地震発生起因の土砂崩落が時間差で起きる可能性は0に限りなく近いですが
決してないと断定できないのが自然の未知数です。

基本的に日本では、M6以上の地震でなければ津波を伴う地震はないですが、
一般的に中地震となるM6未満でも1mを超す津波を引き起こす地震が存在します。
鳥島近海の地震では、M5.9にも関わらず1.5mを超す津波が八丈島で発生し、
本州・四国まで津波が及びました。実は近年にも2015年5月3日に、
M5.9で津波50cmを観測した事例があります。この時は、気象庁が津波注意報を発表しておらず
到達後に急遽発表するという異例の情報発信になりました。
このように、"津波地震"と呼ばれる津波マグニチュードが高い地震が起きることあるのです。
地震を伴っていますが、実質ほとんど無感なのに大津波が押し寄せるという意味では
実感の湧かない想定外の恐怖が生じかねないのです。
尚、明治三陸地震や日本海中部地震もこの地震に該当しますが、その説明はまたいずれ――

ちなみに、津波は海からとは限らなかったりします。
滋賀県の琵琶湖では今後300年でさえ、ほぼ可能性0%としていますが、
最大で4.9mの津波が襲来する試算があり、
西岸湖底断層系南部という活断層がM7.6で動いた場合にのみ、ありうるとのこと。
ただし琵琶湖周辺の山が大規模に崩落するなど、想定外が起きればどうなるかはわかりません。
特別備えろということはないですが、あらゆる可能性を考えるのであれば
少しばかりこんな事象もあることを知っておくとよいかと思います。


今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。

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