管理者のNDです。
今日、9月12日は
9.12水害から42年です。
岐阜県で発生した水害で、長良川が決壊した日にちなんでこう呼ばれました。
安八水害という別称もあります。郡上市で1091mm、
樽見で951mm、大垣市824mmなど、記録的な豪雨になりました。
この雨は7日から13日と長い間振り続け、
長良川では堤防に亀裂が走り、補強工事も虚しく決壊に至りました。
その際に、堤防に地震のような振動もあったそうです。
岐阜市・大垣市などの主要都市も浸水被害に見舞われました。
避難の際、床上浸水しても止まる住民が多かったのですが、
急激な水位上昇で屋根したり、校舎の屋上で助けを求める老人たちで一帯は騒然となりました。
避難先についても、我が家の方角を心配で見つける避難住民も多かったと言われています。
今回は「河川情報の基礎」をテーマにお送りします。
河川情報には、それぞれ低い水位から順に、
水防団待機水位
氾濫注意水位
避難判断水位
氾濫危険水位
計画高水位・氾濫水位
と段階的に定められています。
国土交通省が、川の防災情報で提供しています。
そしてその情報をもとに、一級河川などに用いる気象庁の洪水予報に、
レベルが1~5まで振り分けられています。
基本的にレベル1は、水位名と同様に水防団待機となっていますが基本的にはレベル2から
我々一般民に周知されるようになります。
レベル2は、氾濫注意情報 ---氾濫注意水位
レベル3は、氾濫警戒情報 ---避難判断水位
レベル4は、氾濫危険情報 ---氾濫危険水位
レベル5は、氾濫発生情報 ---計画高水位または氾濫が発生
となっています。
ちなみに計画高水位というのは、堤防が確実に耐えられる水位の上限という意味ですので、
この値を超えた場合、氾濫どころか堤防が決壊して大規模浸水被害を引き起こす危険があります。
気象庁では氾濫発生情報としていますが、同じ流域内でも危険水位以上になっていれば
堤防の決壊にさえ気を付けなければいけません。
そして、こういう情報での落とし穴になるのが「危険水位」止まりなら無事であること。
予報で氾濫の危険があるといわれてもなんとか無事だったということがよくあります。
この境界の極端さが、結構防災の意識を無意識に落とさせてしまいます。
被害が出る・でないは、河川の場合は紙一重で、
ある一定の量を超えたら一気に押し寄せてきてしまいます。
だから"今までもこの情報が出て何もなかったから大丈夫"は、決して安全ではありません。
氾濫危険水位は、その名の通り「危険な状態」なのです。
最寄りの指定河川情報でこの情報が出たらすぐに避難してください。
※夜間や悪天候中での避難は危険な場合がありますのでその場合は垂直避難を。
また、危険水位が長期的に続いた場合にも警戒が必要です。
多くの人が想像するのは、水位が堤防を超えて川が氾濫するという形だと思いますが、
堤防が老朽化等していると、地下に水が染み込んでそれが堤防の耐久力を弱らせて
部分的な決壊と共に住宅地に襲い掛かってくるパターンが存在します。
短期的な雨は前者に、長期的な雨は後者による越水に注意してください。
ちなみに気象庁は「その水位の到達か手前で上昇が止まる」を予報している場合は、
一段階下の情報を出し続けます(例:避難判断水位で収束を見込む場合は注意情報が継続する)。
また、自治体にはレベル1か2、氾濫注意情報までに避難準備の情報を出し、
レベル3に到達で避難勧告、レベル4で避難指示(緊急)と定めるのが筋となっています。
気象庁だけの情報でも、これを知っているだけで少しは避難の目安を考えられると思います。
ただし、本来は河川の水位が高くなっている時は豪雨になっている時が多いです。
はじめから大雨が心配されているなら、早めの避難・対策をしてくださいね。
今回はこれで以上になります。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。
明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
コメント
コメントを書く