法律の経過をたどると、1951年旧日米安保条約が締結され、1953年にNATO地位協定が締結された。NATO協定に倣って一部が改正され現状日米安保条約が1960年に締結され現在に至っている。 米国とNATOの根本的差は、2国間協定か多国間協定かである。当然のことであるが、敗戦国(ドイツ、イタリア)と他の国では協定内容が異ならざるを得ず、細目については、ドイツと米国の個別的な補足協定が締結されている。 今回テーマに上がっているドイツとNATO間の協定は多国間協定であり、日本と米国のような個別協定と対比比較する妥当性に疑問符が付く。ドイツ権限を大幅に認めた方が、ドイツが一番大きな国であり、他の加盟国をまとめていくために米国が得策と考えれば、米国の当事者能力を制限することが可能である。日本の場合は米国に利益があれば認めるが、米国に全く利益がなければ認めないということは当たり前といえる。現在保持している利益を放棄するのは、かわりに大きな利益が確保される場合である。どうしても認めさせたいのであれば、敗戦国のレッテルを除くために戦争で勝つことである。土台無理なことである。
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。
孫崎享(元外務省・国際情報局長)元外務官僚で、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を経て2009年まで防衛大学校教授。『戦後史の正体』は8刷20万部の売れ行き。ほかに『日本の国境問題-尖閣・竹島・北方領土』(ちくま新書)、『日米開戦の正体』『日米開戦へのスパイ達』『日本国の正体』『朝鮮戦争の正体』などがある。ツイッターのフォロワーは13万人を超えた。
(ID:18367902)
法律の経過をたどると、1951年旧日米安保条約が締結され、1953年にNATO地位協定が締結された。NATO協定に倣って一部が改正され現状日米安保条約が1960年に締結され現在に至っている。
米国とNATOの根本的差は、2国間協定か多国間協定かである。当然のことであるが、敗戦国(ドイツ、イタリア)と他の国では協定内容が異ならざるを得ず、細目については、ドイツと米国の個別的な補足協定が締結されている。
今回テーマに上がっているドイツとNATO間の協定は多国間協定であり、日本と米国のような個別協定と対比比較する妥当性に疑問符が付く。ドイツ権限を大幅に認めた方が、ドイツが一番大きな国であり、他の加盟国をまとめていくために米国が得策と考えれば、米国の当事者能力を制限することが可能である。日本の場合は米国に利益があれば認めるが、米国に全く利益がなければ認めないということは当たり前といえる。現在保持している利益を放棄するのは、かわりに大きな利益が確保される場合である。どうしても認めさせたいのであれば、敗戦国のレッテルを除くために戦争で勝つことである。土台無理なことである。