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藤津亮太のアニメの門チャンネル

アニメ評論家・藤津亮太のアニメの門メールマガジン

アニメ評論家・藤津亮太のアニメの門ブロマガ 第84号(2016/2/26号/月2回発行)

2016/02/29 04:45 投稿

  • タグ:
  • アニメ
  • 言論
  • 藤津亮太
  • りょっぴー
  • ストレンヂア
  • 天空の城ラピュタ
  • カリオストロの城

 先日、『アニメミライプラス』のlite版がリリースされたということで、冒頭ではこいつのご紹介します。
 これは、左右へのスワイプ操作でアニメーションが動かせるアプリで、『アニメミライ』の「わすれなぐも」で実際に使用された原画とタイムシートを確認しながら、動きの基本を楽しく学べるというものです。iphone、ipadをご利用の方は是非。

 では、今回も行ってみましょうか。

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 素敵なキャラと過ごす特別な日……
 人気キャラが華麗に描かれた
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 http://animesugar.jp/
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1.最近のお仕事紹介
2.Q&A
3.連載「理想のアニメ原画集を求めて」
4.お蔵出し原稿


最近のお仕事紹介

1.朝日カルチャーセンター新宿教室「アニメを読む」(東京)
 3月は以下の内容です。
  3/19:『風立ちぬ』
 4月~6月は以下の通り。
  4/16:特別講義「シナリオができるまで」ゲスト講師:大河内一楼
     ワークショップ形式で行います。筆記用具をご持参ください。
  5/21:『ジョバンニの島』
  6/18:『心が叫びたがってるんだ。』
  https://www.asahiculture.jp/shinjuku/course/d83d4be1-7b88-a896-fe82-56a05863ebdb

2.朝日カルチャーセンター新宿教室・特別講座「万博から世紀末まで~僕はこんな作品を見てきた」幾原邦彦監督トーク
 4月23日(土)18:00から『少女革命ウテナ』『輪るピングドラム』『ユリ熊嵐』のアニメーション監督・幾原邦彦氏をゲストに招きお話をうかがいます。子供時代の特撮から始まり、氏が'70~'80年代のどんなアニメ・文学・映画・演劇作品と出会い、クリエイターとしての地盤を形成してきたかがテーマです。もう既に残席わずかです気になる方は急いでお申し込みください。
 【取り上げる予定の作品・作家】
  『ウルトラマン』、『太陽を盗んだ男』、『戦場のメリークリスマス』
  寺山修司、村上春樹etc
 https://www.asahiculture.jp/shinjuku/course/504ecc89-8ceb-5fc5-dfeb-56a8253950f7

3.SBS学苑パルシェ校「アニメを読む」(静岡)
 3月20日(日)10:30~「アニメ・マンガの実写化はなぜ難しいのか」。この演題は皆さん感心があるようで、朝カル、SBS、中日文化センターと連続でお話することに。
 http://www.sbsgakuen.com/gak0130.asp?gakuno=2&kikanno=172913

4.NHK青山文化センター「アニメを読む」
 5月21日(土)13:30~「ロボットアニメの歴史」。『鉄腕アトム』『鉄人28号』から『新世紀エヴァンゲリヲン』まで、ロボットアニメは日本のアニメ史の中でも独特の地位を占めてきたサブジャンルです。このサブジャンルがいかに成立し、変化してきたかを、ビジネスとクリエイティブの両面から追っていきます。
 https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1088222.html

5.栄・中日文化センター「アニメを読む」(名古屋)
 5月14日(土)15:30~「アニメ・マンガの実写化はなぜ難しいのか」
 こちらもWEB予約はまだのようなので、0120-53-8164(代表)までご確認いただければ。こちらの講座、回数増えましたので、新規加入者大募集中です。中京圏で興味がある方は是非。


Q&A

 「なぜなにアニ門」で質問を募集しています。「件名」を「なぜなにアニ門」でpersonap@gmail.comまで送って下さい。文面にハンドル(名前)も入れてください。
あるいは、アニメの門チャンネルの有料会員は、アニメの門チャンネルページの掲示板サービスが使えますので、そこに質問をしていただいてもよいです。メルマガの下にあるコメント欄でも結構ですよー。


連載「理想のアニメ原画集を求めて」

今回は原画集ではなく展評です。

文・水池屋(コーディネート:三浦大輔)

第12回『ストレンヂア展 in ササユリカフェ』

 今回紹介するのは、『ストレンヂア展 in ササユリカフェ』です。
「ササユリカフェ」は長年スタジオジブリで動画チェックとして活躍された「舘野仁美」さんが、スタジオジブリ退職後に西荻窪で開いたお店。駅から徒歩数分のビルの一角にある、真っ白な内装のこじんまりとしたおしゃれなカフェです。
 舘野さんがアニメのお仕事をされていたことから、以前にもスタジオジブリ出身の「吉田健一」さんの展示が行われ、自分はその際に初めてササユリカフェへと行きました。その時は、額装されたイラストやファイリングされた資料が展示されており、膨大な量の資料にひたすら圧倒されました(今でも、『ガンダム Gのレコンギスタ』で吉田さんが描いた修正集の一部が店内に置いてあるようです)。
 今回の『ストレンヂア展』は、それよりもこじんまりとした展示ですが、落ち着いて見られて、とてもよかったです。

 展示内容は、まず、『ストレンヂア』で人物設計を手がけられた「斎藤恒徳」さんが描かれた美麗なイラストの原画で、Twitterで斎藤さん自身が掲載されていたもの。BOX席の三方を数十枚の絵で埋めており、展示スペースは狭いかもしれませんが、数が少ないということもなく、斎藤さんの鉛筆の生の線をじっくり見ることができて、見応えがあります。
 また、その他の制作資料の数々も、当時の制作スタッフである斎藤さんや監督の「安藤真裕」さん、原画の「中村豊」さんご本人達から直接提供された珍しいもの。資料ごとにコピーがまとめられており、直接手にとって見ることができるうえに、パラパラできるありがたい状態になっていました。恐らく原寸大と思われるサイズなので、コピーながら、手にとって本物に近い感覚で見ることができると思います。
 資料は、本編制作以前のパイロットフィルム制作時のものからありました。中でもこれは珍しいなと思ったのは、パイロットフィルムの原画コピーです。これは本当に他では目にすることのできない資料だなと思います。

 公開当時のパンフレット、絵コンテ、作画監督修正集や美術ボードなどの資料が店内に置かれていましたが、その一つ一つが手に取ってパラパラと見られるのは本当に珍しい展示だなと思いました。
 アニメ系の原画展を見ていつも疑問に思うのが、その展示の形式です。アニメの原画なので、手にとってパラパラめくれる状態で動きを見ることができれば一番よいと思うのですが、ほとんどの展示では額装が中心でした。また、原画展と銘打ちながら、コピーを展示している場合も数多く、コピーならば手にとってパラパラできる状態で置いても問題ないのではないかと思っていました。なので、こうした形式は本当にありがたいことです。

 置いてある原画のカットも本編に参加されたスタッフが直接選んでいるものですので、作品のファンや、『ストレンヂア』を代表作とする中村豊さんのファンなら満足できる内容になっているのではないかと思います。
『ストレンヂア』という、公開からそろそろ十年が経とうとしている作品の資料を、こうして手に取れるかたちで目にすることができるとは思わなかったので、中村豊さんのファンでもある自分としては、ササユリカフェさんにはこうした機会を作っていただいて感謝の言葉しかないです。

 アニメ制作の資料をこうして直接手にとって見られる機会は少ないので、作品のファンだけでなく、それ以外のアニメファンの方達にとっても貴重な場になっていると思います。
大々的な会場ではありませんが、そうした展示よりも、むしろササユリカフェのような落ち着いた場所でゆっくりと資料を手にとって鑑賞できる、こうした展示の方が満足度は高いかもしれないと思いました。
 3月からは『KURAU Phantom Memory』『シュヴァリエ』のキャラクターデザインや様々なアニメ作品に参加されたり、イラストレーターとしても活躍されている「尾崎智美」さんの展示が予定されているそうです。こうした展示などの企画継続のためにも、ササユリカフェさんの今後の企画に期待をこめて注目していただきたいところです。

(「ストレンヂア展」in ササユリカフェ」/展示の閲覧料などは必要ありませんが、ササユリカフェ店内の飲食をご注文いただく必要があります。)
ササユリカフェ:http://sasayuricafe.com/


お蔵出し原稿

 『ナチュン』『ムシヌユン』で知られるマンガ家の都留泰作さんが書いた新書『<面白さ>の研究』(角川新書)を読んだら大変おもしろかった。ここで宮崎駿監督の、時間感覚に触れたくだりがあり、『トトロ』の不貞寝に関するくだりがある。
 それを読んで、似たようなところに注目した原稿を書いたことがあるなと思ったので、再掲します。『「アニメ評論家」宣言』にも再録している原稿です。

途切れることのない気持ち
――宮崎アニメの時間

 持続し続ける均質な雰囲気。途切れることなく続く継続の感覚。イメージはあるが、うまく言葉にできない。けれども、そんな感覚に満ちたアニメ、それが宮崎アニメの印象だ。
 宮崎駿の演出したアニメをここでは宮崎アニメと呼ぶ。宮崎アニメは宮崎アニメでしかない。それはテレビアニメーションであるとか、劇場用映画であるといったジャンルはあまり関係ない。宮崎アニメの感覚は、そうした外的な条件を越えて、それぞれの作品に共有されている。
 とはいうものの記憶を紐解いてみれば、この感覚は初期作品ではそれほど目立ってはいなかった。だが今振り返るれば、その感覚は既に初期作品のなかにもささやかだがしっかりと存在していたことがわかる。そして数年に一度のペースで宮崎アニメが劇場公開されるようになると、まるで種が発芽し葉が辺りを覆うように、その感覚は徹底して作品全体を覆うようになった。
 この感覚は一体何なんだろう。こういう時は一番最初の印象に立ち返るしかない。印象から生まれた疑問は、印象の中でしか答えを探せない。宮崎アニメの印象をもう一度頭の中で反芻してみることにする。

 

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