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(本文)
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ビットコインや三菱UFJが発行する仮想マネーが、国際銀行権力の
マネー管理システムを打破するかどうか、ということについて。


先日、遂に公共の電気料金の支払いにビットコインが認められた、
というニュースが流れていた。

・ビットコインで公共料金の支払い 国内初、新電力で
http://www.asahi.com/articles/ASJ9V52WFJ9VULFA00Z.html


これにより、ビットコインは貨幣から通貨に変化した、と考えられる。

通貨とは「通用する貨幣」という意味だ。

日銀によると、現在の日本で認められている通貨は

・現金通貨(紙幣と硬貨)
・預金通貨(普通預金や当座預金など)

これら通貨は、税金や公共料金の支払いなどを行える貨幣として
認められている。

国債や証券で税金や公共料金を納めることはできない。

つまり現金と預金が通用する貨幣なのである。

今までビットコインは民間の様々な商品とは交換できたが、
公的な決済の媒体として認められていなかった。

しかし、今回、一部の地域で公共の電気料金の支払いとして
認められたことによって通貨としての地位を得た、ともいえるだろう。

今後、三菱東京UFJなども仮想通貨を発行していく、と述べている。

問題は、民間が発行する通貨が増加していくことで、
政府や中央銀行の管理が及びにくくなるという事だ。

特に、ビットコインや三菱UFJの通貨などは、国境を越えて
取引されていくだろう。

国際銀行権力と中央銀行の管理通貨体制に反発して、
ビットコインなどの仮想通貨に期待する向きもある。

しかし、民主主義という面から見れば、通貨の管理がさらに及びにくくなるという
デメリットも考えなければならない。

そのため国家主権を重視するロシアや中国ではビットコインの取引は認められていない。

現在でさえ、独立した中央銀行と言う半官半民の組織が通貨発行権
を政府から独立して運営することで、民主的な面において様々な弊害が
生まれている。

完全な民間組織が、勝手に国際的な通貨を発行すれば
政府の管理ができなくなり、マネーは民主政治の手を離れて
しまうだろう。

現代の経済学では、何をマネーとして計ればよいかという、
マネーに対する統一した見解はない。
(そのためマネーストックという量の計り方がいくつもある)

ビットコインなどの仮想通貨の登場で更に、マネーに対する状況が複雑化し、
カオスになっていく可能性も考えられる。

マネー創造のシステムを管理し世界を手玉にとってきた国際銀行権力の新たなる
仕掛けかもしれない。

結局、民間が自由に発行するオルタナティブ通貨には、真の民主社会を創る
役割は期待できないというのが私の考えだ。

民主政治のもとで、市民主権を強めるまともな政府を選び、
その権力が通貨発行権を持つしか通貨の民主化は達成できないだろう。

そうなるには、投票者である市民がまともな政治家を選べるようにする
意識改革が必要なのだ。

その方法はこちらの動画で解説している
https://youtu.be/OERXW7cR4QM