(写真)「アベ政治を許さない」とポスターを掲げて訴える人たち=3日午後1時、国会正門前
国会正門前
日本国憲法が公布(1946年)された3日午後1時、俳人の金子兜太(とうた)さんが書いた「アベ政治を許さない」のポスターが全国一斉に掲げられました。作家で九条の会呼びかけ人の澤地久枝さんが、毎月3日午後1時に掲げようと新たに提案した行動です。澤地さんやジャーナリストの鳥越俊太郎さんらが呼びかけた、7月18日午後1時の一斉行動は、全国1000カ所以上で行われました。今回は再開第1回。
「戦争法はいますぐ廃止」「原発廃止、福島守れ」「再稼働反対」「辺野古の新基地絶対反対」「憲法守っていますぐ国会開け」「野党は共闘」―。国会正門前では、女優の木内みどりさんが太鼓のリズムに合わせてコール。午後1時きっかりに「アベ政治を許さない」のポスターを高く、力強く掲げました。800人を超える人が参加しました。
作家の落合恵子さんは「この国に民主主義を取り戻しましょう。参院選で答えをだしましょう。あきらめずに動いていきたい」と語ると、歓声がわき起こりました。翻訳家の池田香代子さん、ルポライターの鎌田慧さん、作家の渡辺一枝さんはじめ、参加者が次つぎにスピーチしました。
午後1時前から「戦争させない」のポスターを掲げていた女性(66)=東京都練馬区=は「原発反対の時から国会周辺の集会やデモにきています。ずっと訴え続けたい」といいます。
同新宿区から参加した女性(72)は「(一緒にきた隣でポスターを掲げる女性は)92歳よ。孫には戦争の悲惨さはあじわわせたくない。安倍さんは絶対おかしい」と話していました。
澤地さん「小さな勇気試される」/長野・阿智村
澤地久枝さんは、講演で訪れた長野県阿智村で、地域住民らとともにポスターを一斉に掲げました。講演会に来た人たちも澤地さんを待ち構えて、行動に加わりました。澤地さんは「私の満蒙開拓団体験」と題した講演で平和の思いと行動に言及。「(ポスターを)ずらりと入り口に並んでみんなが掲げていた。本当にうれしかった。(誰もが)平和で幸福な、ほどほどに満ち足りた生活ができる日まで、毎月3日、どこでも、何人でもいいから掲げていきたい」と述べ、「いま小さな勇気が試されている。次の参院選でどういう投票をするかが大きな意味を持つ」と語りました。
澤地さんは、戦時中、家族で「満州」(中国東北部)にいた際、長野県南部の下伊那・飯田地方出身者を中心にした水曲柳(すいきょくりゅう)開拓団で勤労動員した縁があり、2度と悲惨な戦争を繰り返さないと、講演に赴きました。
スタンディングに参加したIターンの女性(35)は「自分の意見を一人ひとり示して、戦争法を廃止させる。小さな村から平和を発信していきたい」と語りました。
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