588c1c5d3d83e2702b379fb76956dc14b05353ef 日本弁護士連合会(日弁連)は10日、国会内で、憲法を根底から破壊する戦争法案(安保法制)の撤回を求めた勉強会を開きました。与野党国会議員30人を含む190人余りが出席。日弁連が昨年来取り組んできた、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」(昨年7月)撤回や関連法案反対の請願署名26万人分を、日本共産党や民主党の国会議員に手渡しました。

 日弁連の村越進会長は、「戦争は生きる権利を奪う最大の人権侵害だ。人権を守ることと、戦争につながる動きに反対することは一体だ。人権と平和を守るために、国民が違いを超えて一丸となって力をあわせるときだ」とあいさつ。日弁連として法案阻止に全力を尽くす決意を表明しました。

 日本共産党を代表して山下芳生書記局長が発言し、「戦後最悪の政権による、戦後最悪の法案を何としても阻止するために、党の総力をあげてたたかいぬく」と表明しました。

 山下氏は戦争法案の三つの危険性として(1)違憲性(2)対米従属性(3)歴史逆行性に言及。「この中身を国民全体のものにしていけば、より大きく強い反対世論をつくることができる。日に日に平和を求める理性の声が広がる激動の状況だ。この声をさらに広げ、国会の力関係を乗り越えて、法案を阻止するために頑張りたい」と語りました。

 柳沢協二・元内閣官房副長官補が特別講演し、「流れが変わった。(反対の)世論をできるだけ持続させ、盛り上げることが、強行採決に対する最大の『抑止力』だ」と語りました。

自民党・村上誠一郎議員

「民主主義の危機」

 勉強会では、「どこまで立憲主義をバカにしているのか。廃案にしたい」(民主)、「自民、公明を巻き込んで廃案にしよう」(社民)など野党の国会議員から意気高い発言が相次ぐなか、自民党の村上誠一郎衆院議員がマイクを握り、解釈改憲の手口にふれて「このことで突破口を開けば、主権在民、基本的人権に至るまで、ときの政府の恣意(しい)によって憲法を曲げることができてしまう。民主主義の危機、すなわちファシズムの危機だ」と批判。ひと際大きな拍手がわきました。