主張

新入生の皆さんへ

学び、いっしょに行動しよう

 大学・学園に新入生がやってくる入学シーズンとなりました。新入生のみなさんは、「新しいことに挑戦したい」「幅広い知識を身につけて、将来の進路についても考えたい」など、どんな学生生活を送るのか、希望に胸をふくらませているでしょう。

 日本共産党は、新たな生活をスタートさせるみなさんに、心からのエールを送ります。

知的関心 大いに広げ

 講義やゼミナール活動などをつうじて、人類の知的遺産を吸収して広く教養を学び、討論しながら専門を深めることは、大学ならではの学びです。

 フィールドワークやボランティアなど、社会の現実に接する機会もあるでしょう。フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の著書『21世紀の資本』が話題となり、「格差と貧困」への関心が高まっています。「なぜ貧困が広がるのか」、「資本主義は限界か」など社会の仕組みを学び、「どう生きるか」、「社会とどう向き合うか」を考えられるのも、学生時代の魅力です。

 資本主義の名付け親であるカール・マルクスは、大著『資本論』で、資本主義社会の仕組みと矛盾、未来への展望を明らかにしました。学生時代に、ふれてみてはいかがでしょうか。

 学生時代のゆたかな学びは、平和と自由があってこそ保障されます。ところが、新入生のあいだで、「戦争前の雰囲気がして怖い」、「戦争だけはイヤ」との声が急速に強まっています。安倍晋三政権が憲法9条をふみにじり、集団的自衛権の行使を認め、アメリカと海外で戦争するための法律づくり―「戦争立法」の成立を狙っていることが、新入生に不安を与えています。

 安倍政権の暴走にたいして、「戦地に行かされるのは若者」、「政府が勝手に決めるな」と、学生が主権者として声をあげる行動が広がっています。

 昨夏、集団的自衛権の行使を認める閣議決定が強行されたときには、首相官邸前でたくさんの学生たちが「政治を変えるのは自分たち」とコールを響かせ、全国でデモや集会が行われました。今年も6月に、東京で「若者憲法集会」が開かれます。

 今年は、第2次世界大戦の終結から70年、広島・長崎に原爆が投下されてから70年にあたる歴史の節目の年です。

 日本共産党は、戦争も核兵器もない世界をつくろうと決意を新たにし、「憲法9条の精神に立った外交戦略」を提案するなど、安倍政権の暴走に正面から対決してきました。「若者の未来をうばう『戦争する国づくり』は許さない」、そのために、力をあわせましょう。

希望もてる社会にむけて

 「学費が高い」、「有利子奨学金しか借りられなかった」、「ブラックバイトが心配」などの悩み、不安はありませんか。

 日本共産党は、学費・奨学金やブラックバイトの問題を繰り返し国会で取り上げてきました。政府も、世論に押され、少しずつですが、奨学金の無利子採用枠を増やしたり、ブラックバイトの規制にのりだしたりしています。学生のみなさんが声をあげれば、政治は動きます。

 新入生のみなさんが安心して学び、将来に希望のもてる社会を、ご一緒につくりましょう。