2013年度政府予算案について
日本共産党書記局長 市田忠義
日本共産党の市田忠義書記局長は29日、2013年度政府予算案について次の談話を発表しました。
一、本日、安倍晋三内閣が閣議決定した2013年度政府予算案は、大型公共事業のばらまき、大企業減税の拡充、社会保障の削減、原発推進、軍事費の拡大など、財界とアメリカいいなりの政治を完全に復活させる予算案となった。一時的な財政出動で見かけの「景気回復」を演出することによって、消費税大増税への地ならしをねらった予算案であることも重大である。
一、安倍首相がデフレ打開策として掲げる「三本の矢」(金融緩和、財政出動、成長戦略)の方針をふまえて、大都市圏環状道路、国際コンテナ戦略港湾などの大型公共事業が軒並み増額され、研究開発減税の拡充や投資減税など、大企業向けのばらまきも拡大された。その一方で、デフレ不況の原因である国民の所得低下を打開する施策は欠落し、地方公務員の賃金引き下げを前提とした地方交付税の引き下げ、年金減額や生活保護基準の引き下げなどの社会保障費削減、中小企業金融円滑化法の打ち切り、35人学級の実施見送りなど、国民の暮らしの予算は削減された。これでは、デフレ不況は解決されないどころか逆に促進され、消費税増税とあわせてくらしと経済の危機をますます深刻化させることになる。
一、政府は、震災復興予算の総枠を増やしたとしているが、住宅の再建や営業の再開のための予算はまったく不十分である。医療・介護の負担減免措置も、打ち切られたままである。被災地の住民が希望を持てる予算には、まったくほど遠いものである。
一、軍事費は400億円増額され、社会保障関係費を上回る伸び率となった。海外派兵と日米共同作戦体制強化や米軍支援を進めるための予算であり、断じて許されない。
一、2013年度政府予算案は、経済・社会保障・外交・エネルギー政策など、あらゆる分野で旧来の自民党政治の誤りを繰り返すことによって、国民のくらしと平和を脅かす予算である。日本共産党は、このような予算に断固反対し、国民のみなさんと力をあわせて、予算の抜本的組み替えを要求してたたかうものである。
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