沖縄県の米軍北部訓練場(東村など)司令のティム・カオ海兵隊少佐が、同村高江への米軍ヘリ着陸帯(パッド)建設に反対する住民の座り込みについて「反対運動は共産党からお金をもらっている」と事実無根の中傷を浴びせていたことが13日までにわかりました。
発言は5日、工事の完了しているN4ヘリパッドを監視していた「ヘリパッドいらない住民の会」の田丸正幸さん(45)と、ストックホルム大学(スウェーデン)修士課程2年で、高江の問題を研究するため滞在中のマティアス・カーネルさん(24)に向けられたもの。田丸さんによるとカオ少佐は突然現れ、「反対運動をしている人々は共産党からお金をもらっている」「米軍は基地を返還したいのにヘリパッド建設に反対している住民がそれを妨げている」などと語ったといいます。
高江の座り込みは、多くの希少生物を育む自然環境や住民の生活を脅かすヘリパッド建設に反対して8年前から始まり、住民たちは毎日の生活や仕事を犠牲にしながら、国の弾圧にも屈せずたたかい続けてきました。
カオ少佐は、翌6日のマティアスさんのインタビューに、昨年11月の県知事選について「共産党などが連立して仲井真氏を知事の座から追い落としたのも民主主義の表れだが、民主主義を支持しない共産党がそれを達成することができたとは面白い」とのべました。
この間、名護市辺野古への新基地建設反対の抗議行動中、参加住民が負傷したことを、在沖海兵隊報道部次長の大尉が「ばかばかしい」と嘲笑するなど、米軍側による基地に反対する沖縄県民への侮蔑的発言が相次いでいます。
翁長雄志県知事は13日、「大変、残念というか憤りのようなものもある。これまで米側の人たちと話すたびに『(県民にとって)良き隣人でありたい』と聞かされ、その都度、そうはなっていないと言ってきたが、それにしてもこういう発言は『良き隣人』とは程遠い」と批判しました。
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