沖縄県名護市辺野古への新基地建設に反対する住民の海上監視・抗議行動に対し、海上保安官がむきだしの暴力で弾圧を繰り返している問題で、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員ら県選出の衆参野党国会議員5人は、那覇市の第11管区海上保安本部に強く抗議の申し入れをしました。
同本部が本部内でのメディアの取材を拒否したため、赤嶺氏らは本部ロビーにおいて▽住民を威嚇し、抑圧する過剰な警戒・警備行動を即刻中止する▽取材、報道規制をやめる―ことを求める要請文を提出。沖縄防衛局の示した「臨時制限水域」外で抗議船に乗って海上作業の様子を撮影していた映画監督の女性に、海上保安官が馬乗りになってカメラを奪おうとする瞬間をとらえた報道写真をめぐって、応対した高橋博美次長は、「安全確保に必要な物理的抑制だ」と強弁しました。
同日、辺野古周辺の海上では、作業を指揮する防衛局の作業船への海上保安官の同乗が確認されています。赤嶺氏は携帯端末で映像を示し、「防衛局を警護するのか。これが海保の任務か」と追及。高橋次長は、かたくなに作業船の警護を否認しましたが、赤嶺氏の「ではなぜ、この映像がネットに出回ると保安官が作業船から離れたのか」との指摘には答えられませんでした。
この日の正午には、日本共産党など県政与党や労組・団体でつくる「基地の県内移設に反対する県民会議」が同本部前で抗議集会を開き、集まった300人以上が「県民を弾圧する海保の暴力は許さない」と怒りの声を上げました。