日本共産党の志位和夫委員長は18日、安倍晋三首相が衆院の解散を表明したことについて、「なぜいま解散なのか、大義を語ることができませんでした。首相が、いま、解散に踏み切る本当の動機はただひとつです。『(解散を)延ばせば延ばすほど追い詰められる、だから今やってしまう』という思惑だけです。国民の運動と世論に追い込まれた解散です」と語りました。
さらに志位委員長は「安倍政権の民意に背く暴走で、国民の批判と世論が高まっています。主権者・国民が暴走ストップの審判を下し、政治を変える絶好のチャンスがやってきました。そういう立場で、日本共産党は、大いに躍進を期してがんばりたい」と表明しました。
これに関連して消費税10%増税を18カ月延期する首相判断について見解を問われ、「経済失政を自ら認めるものです。今日の景気悪化は、円安による物価上昇にくわえ、何よりも消費税増税が引き起こした『増税不況』にほかなりません。安倍政権と増税勢力の責任が厳しく問われます」とのべました。
そのうえで、「同時に首相は“1年半後は、景気がどうあろうと10%にする”と断言しました。消費税10%増税、2けた税率への増税実施を許していいのかが大争点になってきます。『消費税10%は、先送り実施でなく、きっぱり中止を』と訴えてたたかいたい。消費税に頼らない別の道があると対案を示して、堂々とたたかい躍進を期したい」と語りました。
志位委員長はまた、首相が会見で「アベノミクス」の自己礼賛をしていた点に関して、「事実とちがう。雇用は良くなっている、賃金も上がっていると言いますが、実質賃金は15カ月連続でマイナスです。経済の好循環が始まっているというのは首相の妄想であって、事実と違うウソで選挙をたたかうのはフェアではない。『アベノミクス』がもたらしたのは格差拡大と景気悪化だけです。暮らし第一で経済を立て直す方策を訴えて、選挙戦をたたかいたい」とのべました。