「しんぶん赤旗」

“戦争させない”国会包囲/安倍政権追い込む7000人の熱気

2014/11/12 11:08 投稿

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(写真)日本を戦争する国にするなと国会にむけて抗議する人たち=11日、国会正門前

志位委員長スピーチ

 「戦争する国」へと突き進む安倍政権を国民の力で退陣に追い込もうと11日夜、「戦争させない・9条壊すな!11・11総がかり国会包囲行動」が行われました。国会正門前、議員会館前、首相官邸前、国会図書館前に7000人(主催者発表)が参加し、「集団的自衛権反対」「安倍はやめろ」とコールしました。主催は、「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」と「戦争をさせない1000人委員会」です。

 国会正門前でスピーチした、日本弁護士連合会憲法問題対策本部の山岸良太本部長代行は、安倍政権の「戦争する国づくり」について「戦争は最大の人権侵害です。みなさんと連帯してたたかいぬく」と語りました。

 日本共産党の志位和夫委員長がスピーチし、「憲法違反の『閣議決定』は撤回せよ。『閣議決定』を具体化する一切の作業を中止せよ。この声で安倍政権を包囲しよう」と呼びかけました。

 国会図書館前では、「憲法共同センター」が行動。主催者あいさつした全日本民医連の岸本啓介事務局長が「民主主義のかけらも道理もない安倍政治を破綻させるのは国民の共同した力です」と訴え。「戦争をさせない1000人委員会」の代表は「私たち国民の力で安倍政権を引きずりおろそう」と呼びかけました。

 神奈川県横須賀市から仕事帰りに参加した男性(50)は、「安倍首相はとにかく国民の声を聞かない。私たちが戦争の加害者にも被害者にもならないために声を上げていきたい」といいます。さいたま市から参加した女性(37)は、「今の政権はとにかく怖い。私たちの不安や怒りの声をすくいあげるのが民主主義国家だと思います。声を上げ続けて安倍政権を倒したい」と語りました。

 包囲行動には、日本共産党の笠井亮衆院議員、井上哲士、仁比聡平、吉良よし子の各参院議員、社民、民主の議員が参加し、あいさつしました。



11・11総がかり国会包囲行動/志位委員長のスピーチ

 cd92af8f8a91bbbeafdd5b1f714aeb022b347a3d日本共産党の志位和夫委員長が11日に行った「戦争させない・9条壊すな! 11・11総がかり国会包囲行動」でのスピーチは次の通りです。

 みなさん。こんばんは(「こんばんは」の声)。日本共産党を代表して心からの連帯のあいさつを送ります。(拍手)

 安倍政権の「戦争する国」づくりのくわだては、決して思惑通りに進んでいるわけではありません。大きな矛盾と行きづまりに直面しています。(「そうだ」の声)

「海外での戦闘行為参加」――集団的自衛権行使の正体明らか

 第一に、安倍首相は「海外での戦闘に参加することは決してない」といってきましたが(「うそだ」の声)、それがうそだということが、国会論戦ですっかり明らかになりました。(「そうだ」の声)

 国会論戦を通じて、首相は、2001年のアフガニスタン戦争、2003年のイラク戦争のような戦争をアメリカが起こしたさいに、自衛隊が従来の「戦闘地域」にまでいって軍事活動をすることになることを認めました。そうなれば自衛隊は攻撃対象となります。攻撃されたらどうなるか。首相は「武器の使用をする」ことを認めました。これは戦闘行為への参加そのものではありませんか。(「そうだ」の声)

 首相がどうごまかそうとも、集団的自衛権行使とは、アフガン・イラク戦争のような戦争で、自衛隊が米軍と肩を並べてたたかう――「海外で戦争する国」づくりこそ、その正体だということがはっきりしました。(拍手)

「閣議決定」撤回、具体化作業は一切中止せよ

 第二に、日米軍事協力の指針(ガイドライン)の再改定に向けた「中間報告」が発表されましたが、従来のガイドラインにあった「周辺事態」「後方地域」という言葉がなくなりました。つまり、「地球の裏側」「戦闘地域」まで行って、米軍と一緒に戦争をする――これがガイドラインの再改定の正体であることが、はっきりしました。

 さすがに、国民の批判が広がるなかで、安倍政権もガイドライン再改定を年内に強行することができず、来年に先送りする動きとなっています。「年内の再改定」という当初の計画を見直さざるをえなくなったのは、国民のたたかいが相手を一歩追い詰めたということではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 日本を「殺し、殺される国」につくりかえる憲法違反の「閣議決定」は撤回せよ。「閣議決定」を具体化する一切の作業を中止せよ。この声で安倍政権を包囲しようではありませんか。(大きな拍手)

名護新基地阻止へ沖縄知事選に全国の支援を

 第三に、「戦争する国」づくりの野望に対して、沖縄県民の激しい怒りが噴き上がっています。沖縄県知事選挙は終盤のたたかいとなっていますが、名護市辺野古の新基地建設が最大の焦点となり、保守・革新の垣根を越えた「オール沖縄」の団結で、これをストップさせようという動きが大きく広がっています。

 首相は、新基地建設は「負担軽減になる」といいます。しかし、1800メートルの滑走路を2本持ち、強襲揚陸艦が接岸できる軍港を持ち、広大な弾薬搭載エリアを持ち、キャンプ・シュワブや辺野古弾薬庫と一体運用で面積は普天間基地の5倍にもなり、耐用年数200年の巨大基地を建設する。このどこが「負担軽減」でしょうか。

 県民の総意を踏みつけにして、半永久的に使用できる最新鋭の巨大基地を建設するなど、絶対に許すわけにはいきません。(「そうだ」の声)

 選挙戦は大激戦です。オナガ雄志さん勝利のために、全国から支援を集中しましょう!(拍手)

 安倍政権を打倒に追い込もうじゃありませんか(「そうだ」の声、拍手)。がんばりましょう。

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