09年も10年も面会して撮影―「知らなかった」通用せず
山谷えり子国家公安委員長(自民党参院議員)が2009年2月、松江市内で、在日韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチ(憎悪表現)などを繰り返す「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の幹事兼関西支部長(当時)の男性らとの写真撮影に応じていたほか、活動に関して相談にも応じていたことが、この男性のブログ(日記形式のインターネットサイト)の記述や写真で明らかになりました。
この問題で山谷氏は18日の記者会見で、男性が「在特会関係者だとは知らなかった」と釈明しましたが、山谷氏は10年12月にも、参院議員会館の自室でこの男性と面会、撮影していたことが新たに判明しました。
男性らの活動を伝える会報(11年1月15日付)に掲載された写真には、男性と山谷氏ら計4人が並んで写り、「平成22年12月8日 新しくなった参議院議員会館を早速訪問」などの説明書きが添えられています。
この会報は、山谷氏が「男女共同参画」や「朝鮮学校への高校授業料無償化適用」などについて当時の民主党政権を追及する質問主意書を提出してきたことを高く評価しています。
写真や説明書き、会報の内容をみるかぎり、男性について「知らなかった」とする山谷氏の釈明には重大な疑問が生じます。
在特会の公式サイトによれば、男性は09年4月6日付で関西支部長の職から解かれています。
在特会幹部自慢 山谷氏宿泊先訪れ「諸々相談」―この蜜月
第2次安倍政権の内閣改造で国家公安委員長に就任した山谷えり子自民党参院議員が、在日韓国・朝鮮人を攻撃するヘイトスピーチ(憎悪表現)などを繰り返す「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の関係者と親密な関係にあることが、元在特会関西支部長のブログ(日記形式のインターネットサイト)で明らかになりました。
2009年2月22日の同ブログによると、当時支部長だった男性らは街頭宣伝を行うために松江市に入り、「竹島の日」関連行事出席のため前日から市内のホテルに宿泊していた山谷氏を訪問。「山谷先生の宿泊されているホテルへ押しかけ、少々遅い『夜明けのコーヒー』。諸々の事案を相談」しました。男性はさらに、「いつものことながら、先生ハイテンション。あのエネルギーはどこから来るのか。『えりこ先生ホの字の会』(勝手応援団)の設立を検討中」などと、山谷氏との親密ぶりを誇示。男性ら7人が山谷氏と撮影した記念写真を公開しました。(18日現在、当該写真は表示されない状態になっています)
この問題で山谷氏は18日の記者会見で、男性らについて「在特会の人だとは知らなかった。政治家なので、いろいろな方と会って写真を求められれば撮ることもある」と釈明しました。
在特会は、京都市の朝鮮学校に対するヘイトスピーチをめぐり威力業務妨害などで構成員が有罪判決を受けた団体です。
国家公安委員会は戦後、「国民の良識を代表する者が警察を管理することにより、警察行政の民主的管理と政治的中立性の確保を図ろうとする目的」(同委ウェブサイトの説明)で設置された機関です。このような団体の関係者と密接な関係にある山谷氏が国家公安委員長の職責にふさわしくないことは明らかです。
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