名護1位・沖縄3氏・東村は空白克服
沖縄いっせい地方選が7日投開票され、名護市議選(定数27)では、辺野古・新基地建設反対を貫く稲嶺進市長を支持する14人が当選し、市政与党が過半数を維持するなど、1月の稲嶺市長再選に続いて新基地反対の揺るがぬ民意が再び示されました。日本共産党は名護市で新人の仲里克次氏(47)がトップ当選したのをはじめ、5市10町村で22人中21人当選、投票率が低下する中、沖縄市、北谷(ちゃたん)町でそれぞれ議席を増やし、東村(ひがしそん)で党議席空白を克服し前回比で3議席増。得票数・率とも10市町村で伸ばす大躍進でした。
最大の焦点となった名護市では、政府・自民党を挙げて稲嶺市長を孤立させようと新基地推進派が攻勢をかけた中、16議席の獲得を目指した与党は、改選前から1議席を減らしながらも過半数を確保。野党は新基地問題を争点から隠す一方、基地受け入れと引き換えの米軍再編交付金の活用を訴えたものの、16人擁立のうち11議席獲得にとどまりました。公明党は2議席を確保しました。
仲里氏は、米軍普天間基地に代わる辺野古への新基地建設で、基地の県内たらい回しを決めた18年前の日米合意に唯一、反対した日本共産党の値打ちを語り、10期40年にわたって党議席を守り続けた具志堅徹市議からの議席継承の意義を強調。新基地建設へ強権を振りかざす安倍政権への批判が日増しに高まる中、有権者に共感を広げ、党候補として市議選過去最高の1334票を獲得しました。
稲嶺市長は投票から一夜明けた8日、市議選結果について記者団の取材に応じ、「めざしていた与党の16議席には届かなかったが、新基地容認候補と与党候補の得票数には2000票の差が出ている。名護の民意は市長選の時と全く変わらず表れている」と述べました。
定数30に39人が立候補した沖縄市では現職の池原秀明、前宮美津子両候補の2人に新人の千葉綾子候補が1議席増に挑戦。初の3議席を獲得しました。
東村では高江地区の米軍ヘリパッド反対を掲げる伊佐真次候補が3度目の挑戦で勝利。北谷町では、中村重一、宮里歩両候補が当選し、昨年11月の補選で増やした議席を守りました。
普天間基地を抱える宜野湾市の現職の知念吉男候補、自衛隊基地建設が争点の一つとしてたたかわれた石垣市では新人の井上美智子候補が上位当選を果たしました。
日本共産党は、県下の地方自治体で引き続き第1党の座を維持しました。他党派の獲得議席は自民が7、公明が17、社民は7、社会大衆党は2。民主は0になりました。
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