NHKの安倍政権応援が止まりません。その加速ぶりが消費税増税報道にもはっきり出ています。
消費税8%への増税が強行された1日、NHKテレビのニュース番組は、「増税分は社会保障に」という政府の言い分を、そのまま繰り返して強く押し出しました。
夜の「ニュースウオッチ9」は、冒頭からアナウンサーの「増え続ける社会保障の財源確保に」との誘導的コメント。大越健介キャスターが「苦渋の選択」だと指摘、結びでも「負担増が目立つのも高齢化社会を支えるためやむをえない」と念を押しました。
1日朝の「おはよう日本」も夜の「ニュース7」も、「社会保障に使われる」と繰り返しました。一方、安倍首相の「年々伸びていく社会保障の増加をまかなう」との発言は、検討もなしにニュースのポイントとしてしっかり扱われました。
増収は5兆円の見込みですが、政府発表でも実際に社会保障「充実」にあてるのは1割だけです。ところがNHKは、政府の数字のごまかしをそのまま伝えるだけでした。
視聴者からも「増税分は社会保障充実にあてられると必ず付け加えるNHK。ひどすぎる」「政府の広報番組のような報道をしている」「NHKは、社会保障のために我慢しましょうと言っていた。これ以上、何を我慢すればいいのか?」との怒りの声があがっています。
消費税をなくす全国の会・木口力事務局長の話 NHKは公共放送として、国民の圧倒的多数が増税に反対している事実こそ伝えるべきです。ところが実際の報道は、政府の言うままの解説や諦めの強要が中心で、放送の公共性を投げ捨てた姿勢に怒りを覚えます。籾井勝人会長の「政府が右と言うのを左と言うわけにはいかない」という発言をそのまま実行しているようです。国民の受信料で運営されているNHKに今こそ声をあげるときです。