日本共産党の山下芳生書記局長は17日、国会内で記者会見し、「集団的自衛権の問題と旧日本軍『慰安婦』問題は切り離すことができない深い関係にあります。『軍性奴隷』制という戦争犯罪に正面から向き合い、反省することができない、なきものにしようとする勢力が『海外で戦争する国』をつくろうとする―ここに特別の危険があります」と指摘しました。
山下氏は集団的自衛権の問題点に関して、(1)日本が武力攻撃を受けなくても海外での武力行使を可能にする(2)憲法解釈を変えてそれを認めるのは立憲主義の否定になる―ことを強調しました。このなかでは、自民党の脇雅史参院幹事長が集団的自衛権の行使について「憲法9条と本質的に相いれない」とのべ、憲法解釈の変更による行使容認には自民党の元幹部や内閣法制局の元長官からも批判の声が上がっていることを示し、「立憲主義の否定を憂う人たちと力を合わせて行使容認を阻止するためにがんばりたい」と語りました。
山下氏はまた、14日に志位和夫委員長が「慰安婦」問題での見解を発表したことに内外から反響が寄せられていることにもふれながら、「日本の理性と良識を総結集して、歴史の教訓、憲法9条を踏みにじっての『戦争する国』づくりへの暴走にストップをかける国民的共同をいっそう発展させるために力を尽くしたい」と表明しました。