日本共産党の志位和夫委員長は3日、国会内で記者会見し、ウクライナ情勢について、つぎの見解を表明しました。
一、ロシアのプーチン大統領は1日、ロシア系住民や軍人・軍属を保護するとして、「ロシア軍をウクライナ領内において、ウクライナの政治社会情勢の正常化まで使用する」と表明し、これをロシア上院も承認した。
一、ウクライナ政府の同意も国連安保理決議もない下でロシア軍を派遣し軍事介入をおこなうことは、ウクライナの主権と領土保全を侵害するものであり、明らかな侵略となる。わが党は、ロシアによる軍事介入の中止を求める。
一、ウクライナの問題は、外部からのいかなる軍事介入も排し、ウクライナ国内の当事者間の対話で平和的に解決することが求められている。
志位委員長 ロシア大使と会談
日本共産党の志位和夫委員長は3日午後、都内のロシア大使館で、エフゲニー・アファナシエフ大使と会談しました。
志位氏は、会談の中で、日本共産党第26回大会で決定した北東アジア平和協力構想について説明しました。大使は、項目ごとにコメントしながら、質問もし、北東アジアでの平和と安定をどう築いていくかについて意見交換しました。
志位氏は、ウクライナ情勢について、同日発表した見解を伝え、「ウクライナ政府の同意も国連安全保障理事会決議もない下での軍派遣は国際法上許されず、明らかな侵略になる」として、軍事介入の中止を求めました。
これに対し、大使は、「ロシアの軍人・軍属保護のために必要だ」とのロシア政府の立場を説明して、反論しました。
志位氏は、重ねてロシアによる軍事介入を中止し、事態をエスカレートさせないよう求めました。大使は「日本共産党の見解は、本国政府に伝える」と述べました。