百田、長谷川両氏罷免も
日本共産党の吉良よし子参院議員は19日、一連の発言が問題視されているNHK籾井勝人(もみいかつと)会長らを招いた総務委員会で発言の真意をただし、まともな答弁のできない籾井会長の辞任と、反社会的言動を行っている2人の経営委員の罷免を求めました。
籾井会長は就任会見で「政府が右ということを左というわけにはいかない」などと発言、NHKが政府広報であるかのような認識に批判が集まり「取り消し」を表明しました。吉良氏は、取り消した理由について「放送法に基づいて誤った認識だったからか」と問いました。籾井会長は「不慣れな会見で、不適切な発言だったから取り消した」とだけ語り、不偏不党を柱とする放送法と、会長の持論との矛盾については答えられませんでした。
吉良氏は、そもそも戦前の国営放送が国民を戦争へと導いた反省から戦後の放送法が生まれたとして、「NHKの公共放送としての命は放送の政府からの自立にある」と指摘。「公共放送の原点を否定するような発言をした籾井会長は、NHK会長の任にふさわしくない」と主張しました。
籾井会長は、視聴者の厳しい意見や海外の反響も理解していると述べた上で「会長職としての信頼を得られるよう努力する」と辞任を否定しました。
吉良氏は、会長が辞めないのなら罷免する権限は経営委員会にあるとして、浜田健一郎経営委員長に認識をただしました。浜田委員長は「公共放送のトップとしての立場を軽んじた」と述べたものの、罷免については否定しました。
吉良氏は、経営委員の百田尚樹、長谷川三千子両氏の言動―公共の場で他者を「人間のくず」呼ばわり、反社会的人物の礼賛―を挙げ「個人の思想信条の域を超えています。こういう人物に公正・公平な判断ができるのか」と批判し政府に「即刻罷免を」と求めました。
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