新たなチャレンジを
国政選挙での15年ぶりの日本共産党の大躍進の背景には、自民党政治と同じ古い政治の枠内でありながら、「二大政党による政権選択だ」「第三極だ」などとしてきたキャンペーンのうそとごまかしが国民的に見抜かれつつあるという客観的条件があったと思います。
同時に、どんなに勝てなくても候補者先頭に歯を食いしばって選挙戦をたたかい、要求運動や強く大きな党づくりにコツコツとりくんできた全国の同志のみなさんの奮闘があったからこそ、切り開かれたチャンスだし、ものにすることができたと強く感じています。
ですから、日本共産党が得た議席は、多くの国民の期待が込められた宝の議席であるとともに、すべての候補者、党員、後援会員、支持者の汗と涙の結晶でもあります。この“宝”がどんどん輝きを増すよう党議員団みんなで努力する決意です。
新たに手にした議案提案権を活用して、選挙中、若い人たちから反応が強かった「ブラック企業」根絶に役立つ法案を、当事者と一緒につくって提出するなどは、すぐにとりくみたいですね。
もうひとつ感じるのは、この間の私たちの不屈のたたかいの土台には、新しい党綱領があるということです。今年は新しい綱領を確定してからちょうど10年目です。この綱領によって、日本共産党はどんな日本をめざすのか、国民にわかりやすく訴えることができる旗印を手にしました。
「消費税に頼らない別の道がある」など政策を豊かに発展させることもできました。さらに、「政治の表層では逆流が激しいが、深部で古い政治の矛盾が蓄積」(第6回中央委員会総会決定)していると情勢を大局的につかんで、がんばる力ともなりました。
そういう意味で、今回の躍進は、綱領を力にして勝ち得たものだったともいえると思っています。
今回の参院選で、東京と京都で比例代表選挙で自民党に次ぐ第2党になるなど、政党間の力関係が大きく変わりました。まさに劇的変化です。
次の国政選挙では、「全国はひとつ」でさらに奮闘し、綱領が展望する民主連合政府にむけて大きく一歩踏み出したといえるくらいの結果を出したい。
そのために、今回の大躍進で開いた条件を生かして、国会活動でも、要求運動でも、党づくりでも、新たなチャレンジをしたいと思っています。