あきばっぱら四方山ブログ

アコギメンテナンス(弦交換ついでにお掃除の巻)

2016/10/08 22:21 投稿

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音楽制作集団「On-premises」の会長が綴るアコギメンテナンスシリーズ!さて、今回はアコースティックギターの弦交換とお掃除、そして、ジャパニーズヴィンテージとして名高いあの名器「S.yairi YD-306」の紹介です!

アコギメンテナンス(弦交換ついでにお掃除の巻)

S.yairi YD-306、そろそろ弦交換しなくちゃなぁ。そう言えばいつ換えたんだろう」と言うことで見てみると、コーティングが剥がれて大分傷んでいる。そこで交換してあげることにしました。 
全ての弦を外して、掃除と弦交換の準備(クロス、ポリッシュ、オレンジオイル、ニッパ等々)

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ボディトップの汚れ、艶の確認。結構弾いたけど思ったより汚れは無い。写真では分かりにくいけどブリッジとサウンドホールの間付近は少しホコリがついているな。フキフキ!

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指板は指が押さえた部分が少し艶を失っている。ま、これは当たり前ですね。ヘッドは以前艶消しを艶ありに磨きました。ツヤッツヤではないところがいい感じです。

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ボディを軽くふいてホコリを落としたら、指板にオレンジオイルをたっぷり、ついでにブリッジにもたっぷりと塗ります。

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しばらく置いて拭きあげると指板もブリッジも綺麗になりましたね…。それにしても指板はいい黒檀を使っています。D-28と比べても木目がしっかり詰まった綺麗な材です。何故かブリッジはカタログ仕様の黒檀ではなくローズが使われています。

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それでは各箇所の状態を見ていきます。…と言っても大したことはしません。大きな傷や変化がないか見るだけですが…(笑)まずトップ板をチェック…。多少お腹が出ているけど全く問題ない。傷だらけは年期を感じますね。でもトップ板そのものは木目の詰まった良質のものだと思われます。

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次にバックのチェック…、
3ピース仕様です。このギターが製造された1976年頃は微妙な時期で、サイド、バックをハカランダからインドローズに仕様に変更を開始した時期なのです。ですから時期的にハカランダとインドローズが混在する様です。私的には、この木目は「ローズウッド」だと思いますが、ある人に言わせると「ハカランダ」の可能性が高いと言います。それにしても余り見かけない綺麗な木目です。弾いていると、とっても甘い良い香りがしますよ。

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側板は如何かな。肘があたる部分に白濁りがあります。ネックジョイント辺りは、少し色があせています。酷使して来たからね。

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ネックは傷だらけですね。S.yairiのネックは永久保証が付いており、今でも全く反っていません。流石ですね。ペグは「シャラー」製のゴールドですが、サビサビで艶消し状態です。それと、ありゃりゃ、ヘッド上部に、購入時にマジックで書いてしまった「S51.10.31」の跡が…。(34弦ペグの上)

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再度、トップ、バック、ヘッドの拭き拭き掃除、ペグを磨いて完了。
見た感じは綺麗になりましたよ。

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最後に弦を張りましょう。エリクサーの「ブロンズ ライト」から今回は「フォスファーブロンズ ライト」に変更します。黄色からやや赤みのある色に…。

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全部の弦を交換終了。早速チューニング…。

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さて、音はどうかしら? ジャラリーン♪ ん? ちょっと思っていた音と違うなぁ。
そりゃそうだよね。本来S.yairiはミディアム弦仕様。フォスファーのライト弦では柔らかめなのでちょっとテンションが不足するのかも。でもギター自体の音量があるのでこれはこれで許せる範囲。倍音と芯のはっきりした音は流石にS.yairi、健在です。音が前へしっかり出るためマイク乗りはとっても良さそうです。 

以上、「弦交換、お掃除の巻」でした。(笑)




ギター紹介

S.yairi YD-306

1976年製。当時のS.yairiの量産ギターの中では一番上位の機種だった。(確か308307は受注生産だったと思う)

当初、御茶ノ水の楽器店でYD-305として10万円で購入。その後マーチンD-28を購入したため、バンド仲間のところに預けたままになっていたものが、最近、約30年ぶりに我が家に帰ってきました。

その際、彼が「ネックブロックの型番はYD-306だよ、しかも当時のYD-306はハカランダ仕様の可能性が高い」というのです。「あれ305では?」と自分でも確認すると間違いなく「YD-306」と刻印されています。あれこれ調べたところ、メーカーではこの頃にハカランダからインドローズ仕様へ変更され、時期的に両方が混在しているようです。

しかも、あるサイト情報では、ハカランダの可能性が高いというシリアルナンバーに該当しています。柾目のハカランダ材はインドローズと見分けがつけにくいという記述も多く見られました。しかし、私は、どう見ても「インドローズだよな」と思っているところです。

ちなみに音はと言うと、倍音がある一弦一弦の輪郭がはっきりとした音です。流石に製造から約40年経っているので音量もあり枯れた音がします。

昔、井上陽水が使用していたことでも有名なギターメーカーで、当時「マーチンを忠実に再現した」と言われていました。でもマーチンに近いけどマーチンには出せないあの頃の陽水の音がします。主観ですが、マーチンよりもジャキジャキ感があり、それが録音したときにびっくりするほどいい音に感じます。

 

YD-305として買ったものが、YD-306だった。もしかしてハカランダの可能性もなんて、色々と楽しませてもらっているギターです。



次回につづく・・かな?w













































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