音楽制作プロジェクト「On-premises」提供による『黒子の音源』シリーズ第51弾です。
 
動画は↓こちら
https://www.nicovideo.jp/watch/so40694240

 この『黒子の音源』シリーズはオンプレミスのBOSS君こと 湯浅稔 氏が、過去に作曲・編曲・サウンドプロデュース・サウンドディレクション等を行ったゲームタイトルの中で実際に使用した音源、また企画の段階にプレゼン用として作られたデモ音源などを氏の所有する膨大なマスターライブラリーの中からセレクトし当時の制作秘話や制作現場での様々な逸話などを織り交ぜ紹介していこうという試みです。

 当の本人は「終活」とか「遺言」などと申しておりますが、まあそれはそれとしてレトロゲームの音源とその開発にまつわるお話は私たちスタッフもとても楽しみにしていますし子供の頃 実際に遊んだゲームの曲もあるので懐かしい思い出がよみがえります。

 それでは、『黒子の音源』第51話をお楽しみ下さい。



--湯浅氏 談--

 さて、今回の音源は、前回に続き PCエンジンSUPER CD-ROM²用シューティングゲーム『キアイダン00の唄』ショートバージョン Aタイプ(2トラック 38オープンリールデッキ マスター音源をご紹介いたします。

 で、この音源は主題歌のOKをいただいた後にテレネットさんより追加のご依頼があって作ることになった音源なのですが、追加の内容はフルバージョンの他にショートバージョンが2パターン程必要になるかもしれないので使用するかしないかはまだ分からないけど作っておいてね..というお話により制作した音源のひとつです。

 まあ、今の時代でしたらDAWアプリでちょちょっと編集できちゃいますけど、当時はそんな簡単な作業ではなくDATのマスターテープを一度 2トラック 38オープンリールデッキ(←最近見かけませんよねw)にダビングして必要な部分を手で切り貼りして短くしなくちゃいけない...という超アナログな作業が必要だったわけですね。(^_^;

 当時、MA作業で使用する声優さんの声はこの 2トラ38テープ渡し..というスタジオさんがほとんどだった(※MA作業の時にボイスの頭出しがめっちゃ楽だった)ので、私もオープンリールデッキは持っていたのですが、なんせテープの切り貼り作業などは一度もやったことがなくつなぎ目がバレないように違和感なくテープを切り貼りするのはメッチャ大変な作業でした。

 てなわけで、最終的には 1.フルバージョン  2.ショートバージョンA(1番のみ) 3.ショートバージョンB(2番から最後まで) の3パターンを作ったわけですが、フルバージョン以外の音源はマスターテープが 2トラ38テープ で録音されたため若干音質が異なっているかと思います。(ショートバージョンの方が硬めな音質になっているかと思います。)

 最終的にこの2種類のショートバージョンがどこでどうやって使用されたのか..までは分からないのですが、マスター音源がオープンリールテープの切り貼りで作られた...というお話はテレネットさんのサウンド担当の皆さんとうちのスタッフさんしか知らない制作秘話?..だと思いますよ。


 それでは、また!(^0^)/