3D小説「bell」本編

■久瀬太一/12月25日/12時30分

2014/12/25 12:30 投稿

コメント:1

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  • bell本文12月25日
久瀬視点
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 いつの間にか、オレはあのバスの中にいた。
 座席と座席のあいだに突っ立っていた。
「よう」
 と、きぐるみの少年ロケットがいった。
「ようじゃねぇよ!」
 とオレは叫ぶ。
「昨日言えよ!」
「なにを?」
「いろいろだよ。なんで黙ってるんだよ」
「いいじゃん。思い出したんだから。そんなことよりも、必要なのはこれだろ?」
 きぐるみはスマートフォンを掲げてみせる。
「欲しいか?」
「ああ。くれ」
「じゃ、交換な」
 きぐるみはオレの手元にあった『bell』を取り上げ、代わりにスマートフォンを差し出す。
 オレは、スマートフォンをつかんだ。妙に手にしっくりなじむ。およそひと月、ずっと握り締めていたスマートフォン。
「その本もくれよ」
 なんだか便利そうだ。
「それはダメだよ。いろいろ問題があるんだよ」
「なんだよそれ。あの古本屋の本だぞ。まだ金も払ってない」
「そのへんはうまいことやっとくよ」
 オレはため息をついて、座席に座る。
「わけがわからない。教えてくれよ。どうしてオレは、忘れていたんだ?」
 忘れていた、というか、別の記憶を持っていた。
 オレは大学3年の夏休みを、就職説明会に参加しながら、適度にアルバイトをして過ごした。このバスには乗らなかったし、みさきのピンチも知らなかったし、ソルたちにも出会わなかった。
「むこうでちょっとごたごたして、いろいろ設定が変わってたんだよ。んで、昨日の夜にもまたちょっと変わって、もうめちゃくちゃ」
 オレもよくわからない、ときぐるみは言う。
「相変わらず雑だな」
「雑っていうか、基本なんにも知らないの。オレは」
「そもそもお前、なんなんだよ」
「なんでもいいじゃん。ともかく、バスの発車までもう少しだけある」
 きぐるみだから変わりようもないけれど、いつも通りのにやついた表情で、少年ロケットは言う。
「そのあいだに、あいつらへの挨拶をすましちまえよ」


読者の反応

inamura @onthedish
久瀬くん復活だあああ!!


rai@ソル東京支部見習い @sazanami_a
「昨日言えよ!」そうだね!!www


hoshi ittetsu @ochooooooo
「むこうでちょっとごたごたして、いろいろ設定が変わってたんだよ」メタいw


定休 @teiku130
そして電波だああああああ 


少年(臨時代理! リンちゃん) @3d_bell
おはようございます!
電波きましたね!
なんか主人公からメールがきました!


少年(臨時代理! リンちゃん) @3d_bell
【久瀬くんからのメール】
みんなありがとう!
ひさしぶり、やっと思い出したよ。


少年(臨時代理! リンちゃん) @3d_bell
みなさんからのたくさんコメント、久瀬くんにぞくぞくと送っています!





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お気に召さない場合は「転載元のアカウント」から「3D小説『bell』運営アカウント(  @superoresama )」にコメントをくださいましたら幸いです。早急に対処いたします。
なお、ツイート文からは、読みやすさを考慮してハッシュタグ「#3D小説」と「ツイートしてからどれくらいの時間がたったか」の表記を削除させていただいております。
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久瀬視点

コメント

ようじゃねえよ!w

No.1 118ヶ月前
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