スマートフォンをテーブルの上において、ノイマンは小さなため息を漏らした。
「みつからないんですか?」
と私は尋ねる。ニールのことだ。
鹿児島の、あのカフェで姿を消してから、彼の行方はしれない。ノイマンは定期的に電話をかけているようだけど繋がらない。
「だめね。面倒なタイミングで消えないでほしいわ」
とノイマンは言った。
「面倒なタイミング?」
「そろそろ家に帰りたいもの。でも私のマンションの住所は強硬派にも割れてるみたいだから」
その辺りのフォローはニールの仕事だったんだのよ、とノイマンは言う。
なるほど。あまりそんな感じがしないから、しばしば忘れそうになるけれど、ノイマンは穏健派のスイマで、ニールは強硬派のスイマだった。彼がいなくなると、ノイマンも少し困るのだろう。
一方でニールのことが、純粋に心配でもあった。基本的に、私には誘拐犯に同情するような心理はないけれど、やはりあの別れ方は気になる。ニールはきっと「リュミエールの光景」をみたのだ。それにずいぶんショックを受けているようだった。
「心当たりはないんですか?」
と私は尋ねる。
「ないわね。――ああ、でも」
ノイマンはスーツケースを開く。中身は綺麗に整理されている。洗濯物を溜めるのも嫌いなようで、彼女は毎日、ホテルのランドリーサービスを使っている。
彼女は名刺ケースを取り出して、その中の1枚を引き抜いた。
「ひとり、ニールの友人の連絡先を知っていたわ」
「どんな人ですか?」
「なんか胡散臭い奴よ。ニールをさらにひねくれさせて、表面だけ柔和に取り繕った感じ」
素直な感想を、私は告げる。
「あんまり信用できなさそうな人ですね」
ええ、とノイマンは頷く。
「信用できない人間を演じているような男だったわ」
※
それからノイマンは、比較的長い時間、電話をかけていた。
内容が気になって、聞き耳を立てていたけれど、意味はよくわからなかった。ダザイとか、ホールとか、いくつか人名らしきものは聞き取れた。きっと聖夜協会員の名前だろう。
ノイマンが電話を切ったのを確認して、私は尋ねる。
「なにかわかりましたか?」
でもノイマンは首を振った。
「一度、彼の元にニールから連絡があったそうよ。でも行き先は知らないみたい」
――To be continued
――To be continued
サトウ地依図@sato @siam1224 2014-08-14 13:51:40
@sol_3d みさき周囲はそのうち大きく動きそうだけど、そろそろ更新
色気無い版相関図(仮)v07 大きい画像 p.twpl.jp/show/orig/CzGCl pic.twitter.com/3enbRCA8Dd
KURAMOTO Itaru @a33_amimi 2014-08-14 20:05:45
@sol_3d 2000更新なう
なかめ @huyusirone 2014-08-14 20:06:30
これは…どう判断したらいいんだ?
空つぶ@3D小説bell参加中 @sora39ra 2014-08-14 20:08:31
ノイマンさんが連絡取ったのって、ドイルさん?
aranagi@静岡ソル @arng_sol 2014-08-14 20:10:05
「ニールをさらにひねくれさせて、表面だけ柔和に取り繕った感じ」うけるwww
ナンジュリツカ@(有)ギルベルト・警備員 @nandina_citrus 2014-08-14 20:12:09
うわぁ、ニールマジで行方不明になっとる…。
桃燈 @telnarn 2014-08-14 20:13:19
@nagaeryuuiti ばすは あした
煙@制作者派 @smoke_pop 2014-08-14 20:38:18
ニールと八千代は本物の友人だった模様
土平 一人 @Doheikazunto 2014-08-14 22:28:07
今日はもう更新のない緩やかな夜。
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