皇位継承問題は、込み入った議論をしないでも、天照大神は女性でしょ、で終わりな気がしますが、難しいのですね。

まあ世の中の皇室崇拝者、と自分で思っているイエ主義者たちからすると、男性がイエを継がないといけないのでしょうね。自分たちの「男だから」「跡継ぎだから」「馬鹿でも偉い」という合理的世界観が崩れてしまうから。生物学的合理性からすれば、また資本の論理で見れば、肉体的な差がもはや決定的にならない時代なので、男女平等は趨勢であるはずなのですが、それを認めると立場が危うくなる男性が多いのですよ。皇室で男女平等をかまされると、何かと都合が悪い。今の男性優位社会が解体されてしまうという恐怖を感じる。支配階級ほど、男性と言うだけで無能な人が君臨しているから、一丸となって反抗しているのでしょう。

男系絶対主義者は、結局、男性優位社会の象徴を天皇としているだけで、尊皇心などありません。だから自分の生きている間だけ皇室が続き、世の中がこのままであればいいと思っているだけです。男性であること（それに寄生する女性も含みますが）の既得権が守られるから。身も蓋もないですが、ほんと、これだけでしょう。理屈というのは、最初に感情があって、それを正当化するために編み出すものです。男系絶対の人たちの理屈は、じゃあどういう感情が根拠なんでしょうね、という話です・・・。